シラバス情報

科目名
NPO・NGOの立ち上げと活動
授業コード
35025
担当者名
中村 隆行
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】
 社会、経済、環境、様々な課題を抱えている現代において、営利企業・政府行政だけでは,なかなか課題解決につながらなくなってきました。NPO・NGOの役割が重要になってきており、日本の社会を考えるうえでなくてはならない存在となっています。この授業では、NPO・NGOの成り立ちや社会的背景、現状を学習するとともに、立ち上げ方や組織やプロジェクトのマネジメントについて学習します。基礎レベルに位置します。
【授業方法】
 授業の具体的な進行として、ワークショップを取り入れた授業とします。情報を収集し、NPO・NGOをワークシートにまとめていきます。作成したワークシートに基づいて報告、発表・ディスカッションを行います。
【フィードバック方法について】
 作成したワークシートは講評をして返却します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
 本事業は、興動館科目の4つのフィールドのうち、行動力に分類される授業であり、到達目標は以下のようなものです。
(1)NPO・NGOの存在意義、ミッション、役割、組織の特徴を理解し、社会や地域の課題を発見する力を身につけることを目標ににします。行動力の基礎となるモチベーションについて理解を深めます。
(2)組織の立ち上げや効果的な成果の上がる組織運営、プロジェクトマネジメントについて論理的思考とともに行動力など社会人基礎力が身につきます。
(3)NPO・NGOのマネジメントの分析ができるようになります。

【身につく力】①「働きかけ力」 ②「実行力」 ③「論理的思考力・分析力」 
授業計画
第1回 イントロダクション
    NPO・NGOとは何か。なぜ必要とされるのか。その社会的背景は何か。どのような役割や意義
    が期待されているのか。基本的な考え方を理解します。
第2回 NPO・NGOの歴史的展開
    福祉、環境保全、国際貢献、まちづくりなどの活動はどのように生まれ、展開されてきたの
    か。歴史的社会的背景を解説しながら、市民社会とはどのような社会かを議論します。
第3回 NPO・NGOの活動と現状その1
    NPO・NGOの実例を取り上げて、これらの活動に携わっている人の考え方や生き方を学ぶとと
    もに活動の特徴を捉えます。
第4回 NPO/NGOの活動と現状その2 
    身の回りにある問題から、世界規模・地球規模の問題まで、様々な視点から話し合います。
第5回 立ち上げる—課題解決のための活動計画を考える—行動力につなげる
    具体的に自分が関心を持っている課題を感が手見ましょう。、したいこと、できること、やらなけれ
    ばならないことを確認します。
第6回 連携・協働を考える—仲間探しの旅—
    一人ではできないことも、同じように関心を持つ仲間が得意分野の活動をすることで解決につながりま 
    す。協働して課題解決にむけてなにをするか考えます。
第7回 NPOの立ち上げ方 —ミッション—
    立ち上げにおいて、何を解決し、何を達成・実現したいのか、その目的を明確にすることが重要です。
    ロジック・ツリーという方法で明確にする方法を学びます。
第8回 NPOのマネジメント—コミュニケーションを考える—
    皆で活動を計画し合意するためにも、コミュニケーションが大切になります。どうすればコミュニケーショ
    ン力が高まるか、考えます。
第9回 NPOマネジメント—モチベーション—
    メンバーのやる気をどう引き出せばよいのでしょうか。モチベーションをどう高めるか考えます。
第10回 NPOマネジメント —組織と人材—
    組織はどう作ればいいのでしょうか。また、リーダーに求められるものは何でしょうか。
第11回 NPOマネジメント ー資源ー
    非営利組織の活動にも、人・もの・金・情報といった経営資源が必要です。 とくに資金の調達方法につ    いて考えます。
第12回 NPOマネジメント —成果はあがったか、どう見える化できるのか?
    活動をどうやって評価すればいいのでしょうか。成果は上げたのでしょうか。成果を挙げる組織にするに
    はどうすればいいのでしょうか。
第13回 NPOマネジメント —NPOだけではなく、企業も社会貢献を行っています。
    企業はなぜ社会貢献をするのか。メセナからフィランソロピーへ、CSRへ。そしてCSVへ。
第14回 NPO・NGOを立ち上げてみよう。
    今まで学んできて、こんな活動が楽しい、社会に役立つといった気づきをもとに仮にNPOを立ち上げて
    みましょう。どんな事業計画が考えられるでしょうか。
第15回 成果発表
    いままでの授業で学んできた考え方や方法を使いまとめた、NPO/NGOの活動についてプレゼンテー
    ションを行います。
    う。
関連科目
身近なボランティア活動, 興動館プロジェクトの計画と実施
準備学習等の指示
自分が関心あるいは興味を持っている問題について何が課題なのか、どのような解決方法が考えられるか、解決に向けた取り組みをしている団体をいくつか探しておくなど、問題意識をもって授業に臨むと理解に役に立つと思います。事前に準備して授業に臨むことが主体的学習につながりますし、面白さを実感することができます。情報の収集整理に30分は必要となります。30分以上予習にかけましょう。
教科書
教科書は使用しません。必要なものがあれば授業でその都度指示します。
参考文献
パブリックリソースセンター「NPO実践マネジメント」東信堂
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
平常の出席状況(25%)、授業内で行うワークショップへの積極的な取り組み(35%)、課題として作成した報告書(40%)などから総合判断して評価をします。
実務経験と授業との関連
NPO法の制定から関わり、NPO・NGOの支援センターでNPOの立ち上げ支援やマネジメント研修を開催してきました。そのような経験を活かして授業を行います。
備考
定員30名

「興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは・・・組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力」