シラバス情報

科目名
防災まちづくり実践講座
授業コード
35024
担当者名
松井 一洋
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】災害大国といわれる日本に住むわたしたちは、かたときも物心両面の備えを忘れてはなりませんが、実際に災害が発生するたびに「まさかわたしたちのまちで起こるとは!」と嘆いているのが現実です。 この授業を通じて、今後ますます重要になる地域防災のみならず、コミュニティの課題(高齢化や少子化等)と未来のあり方についても考えていきます。21世紀の地域リーダーとして欠かせない能力の一つです。

【授業方法】この授業では、災害に強いまちづくりを目指して、多様なジャンルのご担当から話をお聞きし、討論や実地検証(フィールドワーク)を行います。なお、当日の講義の内容を踏まえた宿題を毎回課し、次週授業の冒頭で解答と解説を実施します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、行動力に分類される授業であり、到達目標は以下のようなものです。
(1)防災を中心にして、広い視野と柔軟性、かつ行動力を身につけ、21世紀の新しい地域コミュニティのリーダーとなれる人材として成長しましょう。
(2)今後の社会活動やボランティア活動への取り組みの心構えを確立します。
(3)将来、警察官や消防士などの災害救助に関する職業を目指す諸君とともに、防災に対する基本的な知識を学び、防災意識を涵養することもこの講座の大きな目標のひとつです。   
【身につく力】「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」「リーダーシップ」
授業計画
第 1 回 オリエンテーション…自己紹介・チーム分け
第 2 回 【我が国の災害】自然災害についての歴史と現状、災害や防災に関する視点を整理します。
第 3 回 【災害情報概論】災害情報とは何かを体系的に学びます。
第 4 回 【マスコミと災害報道】マスコミの報道特性や留意事項について学びます。
第 5 回 【災害心理学序説】災害時の被災者や救援者の心理を知ることで心の備えを涵養します。
第 6 回 【広島県防災担当官に聞く】災害死ゼロを達成するために公共団体の取り組みを学びます。
第 7 回 【安佐南区の地域防災担当者に聞く】広島の地域防災計画について詳しく学びます。      
第 8 回 【国土交通省太田川河川事務所に聞く】広島地方の河川災害等について講話をいただきます。
第 9 回 【地域コミュニティと防災】21世紀の防災まちづくりとはどうあるべきなのかを議論します。
第10回 防災マップをつくろう(1)マップの作り方
第11回 防災マップをつくろう(2)フィールドワーク=下祗園界隈〜
第12回 防災マップをつくろう(3)防災マップづくり(チーム討議とまとめ・発表) 
第13回 防災まちづくりの未来(グループ討議と発表)
第14回 ・第15回 救急救命訓練(広島市消防本部による)を行います(3H)。   
関連科目
なし
準備学習等の指示
いつも世界のどこかで発生している自然災害について倦まず弛まず興味を持続することです。その被害状況を確認しながら、どうすれば被害が少なくなるかを自分なりに考えておきましょう。毎回、その前週に一般新聞に掲載された災害(防災)関連記事を切り抜いて持参していただきます。予習には30分以上をかけましょう。
教科書
教科書および各回、必要な資料を配布します。
参考文献
青井倫一, 竹谷仁宏編著(2005)『企業のリスク・マネジメント』 慶應義塾大学出版会
朝日監査法人(2001)『リスク・マネジメント』東洋経済新報社
植藤正志(2000)『現代リスク・マネジメント論』税務経理協会
岩崎信彦他編(2008)『災害とともに生きる文化と教育<大震災>からの伝言』昭和堂
植村邦彦(2010)『市民社会とは何か』平凡社
浦野正樹(2008)『自主防災組織活動マニュアル』東京法規出版 
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
(1)平常の出席状況と受講態度…50%
(2)授業中の発言(プレゼンテーション)および参加意欲…50%
実務経験と授業との関連
備考
定員を30名とします。
興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは…組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力