シラバス情報

科目名
開発経済
授業コード
21044
担当者名
厚母 浩
副題
アジア太平洋地域の開発
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類

授業内容
開発とは人々が貧困の状態から開放されていくことです。また社会的変化をともなう多面的・多元的過程であるといえます。本講義ではアジア太平洋地域の中でも主として東アジア地域の発展途上国を念頭において、開発にかかわる諸問題を理論的側面と実態的側面から捉えていきます。具体的には東アジアは貿易と投資を通じる国際ネットワークに支えられているといえます。またこの地域は純粋に経済学だけでは解決が出来ない数多くの問題があります。すなわち経済学を中心に据えながらも、歴史的、文化的、政治的視点も重要です。また多くの犠牲(環境破壊等)の上に発展が成り立っているという社会的側面にも目を向ける必要があります。こうした多様性という視点を持ちながら、開発にかかわる諸問題を明らかにしていきます。なお、開発経済科目は、経済学科の発展・応用科目のうち国際経済分野の科目として位置づけられます
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
アジア太平洋地域のうち主として東アジア地域を中心とした開発途上国の経済開発にかかわる諸問題を理解し、課題を整理し、どのような解決の道を探っているのかを中心に、同地域の開発に必要となる基本的知識を習得、理解し、説明できるようになることを目標とします。また、開発という概念が歴史的にどのように変化したのか、その背景や、課題について知識を習得し、また、開発を取り巻く諸要因の理解を経済という視点から理解する能力を身につけることができます。 
【身につく力】 「知識・理解」 「問題解決力」
授業計画
第 1 回 講義のガイダンス と目標
第 2 回 開発経済学の今日的課題
第 3 回 開発とは何か
第 4 回 萌芽期の開発経済学
第 5 回 物的成長から人間の成長への開発経済学
第 6 回 もう一つの潮流としての開発経済学
第 7 回 量から質への転換を図る開発経済学
第 8 回 市場の論理に挑戦する制度派経済学
第 9 回 循環の経済学
第10回 地域自立の経済学
第11回 開発と農業
第12回 経済開発と貿易
第13回 開発と教育
第14回 持続可能な開発
第15回 講義のまとめ 
関連科目
「国際経済基礎Ⅰ及びⅡ」、「アセアン経済」、「国際貿易論」その他、国際系関連科目。
準備学習等の指示
特に開発途上国に関する新聞記事・ニュースなどを見ておくことをすすめます。また、受講前には教科書を読み、一度整理しておくと授業がより効果的に理解できます。また、授業後も復習のため教科書を読み直したり、図書館で関係資料などを読んだり、関係するサイトを閲覧することで、より理解を深めることができます。また、より学習効果を上げるため、予習及び復習にそれぞれ30分以上はかけるようにしましょう。 
教科書
郭 洋春『開発経済学ー平和のための経済学ー』 法律文化社 2,300円
参考文献
世界銀行『世界開発報告』
ジェトロ・アジア経済研究所『アジア動向年報』
その他必要に応じて講義中において紹介します。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験70%、レポート、受講態度30%を目安に総合的に評価します。 
実務経験と授業との関連
なし
備考
受講中は私語やスマホの操作、教室からの出入りは禁止します。お互い良い環境の中で受講しましょう。