シラバス情報

科目名
日本語演習・発展
授業コード
12045
担当者名
木本 一成
副題
論文の書き方を学ぶ
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
 レポートや論文の作成には、根拠となる様々な情報が欠かせません。一方で、私たちの周りにはたくさんの情報があふれていて、必要とする情報は比較的容易に入手できます。それにもかかわらず、レポートや論文が書けないのはなぜでしょうか。そのような思いを抱く学生のために、この科目では、比較的入手しやすい情報を用いて、少し長めのレポートや論文を書くための方法を学びます。具体的には、「日本語演習・標準」で学んだ図表を用いた論述法を発展させ、問いから主張への筋道のはっきりしたひとまとまりの文章を書くことをとおして、論文の書き方を学びます。
 論文作成の過程では、グループ活動を行って、異なる考えを取り入れること、他者の認識を推測することなどの大切さを学びます。授業や宿題で作成した文書は、毎回添削して返却します。 
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
 図表や文章を効果的に引用し、問い・根拠・理由・主張を明確に記述した学術的な文章(仮説論証型論文)の書き方を身につけます。調べて考えたことを、図表なども含めて約6,000字(A4用紙6ページ)程度の論文に書けるようになることをめざします。
【身につく力】論理的思考力・分析力、コミュニケーション能力 
授業計画
第1回 ガイダンス、レポートから論文へ
第2回 図表を引用した論述方法の確認
第3回 学生論文を読む①  −アウトラインの再現−
第4回 学生論文を読む②  −引用資料の確認と調査−
第5回 学生論文を読む③  −問い・根拠・理由・主張の確認と分析−
第6回 構想シートの作成①  −テーマの選定、仮説の設定−
第7回 構想シートの作成②  −関連資料の収集と分析−
第8回 構想シートの作成③  −内容の記入−
第9回 作成した構想シートの発表と相互交流
第10回 仮説論証型論文の作成①  −定義、用語、問い、仮説−
第11回 仮説論証型論文の作成②  −定型的な表現−
第12回 仮説論証型論文の作成③  −パラグラフ・ライティング−
第13回 仮説論証型論文の作成④  −データの整理と加工−
第14回 仮説論証型論文の作成⑤  −記述、関連資料の整理−
第15回 作成した論文の発表と相互交流、まとめ 
関連科目
 この科目は、「日本語演習・標準」の発展科目です。関連科目には、「文章表現演習・標準」「ビジネス日本語演習」などがあります。 
準備学習等の指示
・毎時間の初めに漢字テスト(「今日の漢字」から出題)があります。事前に「今日の漢字」のシートを受け取り、予習しましょう。
・毎回のように授業時間外で取り組む課題(宿題)が課されます。課題は、資料を含めて1,000字程度の文章の作成です。60分以上かけて取り組みましょう。
・授業の中で、取り組んだ課題などをもとに、全体で発表したり学生どうしで話し合ったりします。このような活動に積極的に参加するようにしましょう。
・集めた資料や書き込んだシートなどのプリント類を整理して、学びを蓄積することに努めましょう。そのために1冊のA4ファイルを用意して、この科目で使用したすべてのプリント類をファイリングするようにしましょう。
教科書
使用しません。毎回、プリントを配布します。
参考文献
佐渡島紗織・吉野亜矢子『これから研究を書くひとのためのガイドブック』(ひつじ書房)
二通信子ほか『留学生と日本人学生のためのレポート・論文表現ハンドブック』(東京大学出版会) 
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
授業参加態度・漢字テスト(20%)、毎時間提出の課題(40%)、論文作成(40%)で総合的に評価します。また、11回以上出席した場合は、1回あたり1点を加点します。 
実務経験と授業との関連
備考
・この授業は演習です。欠席すると、その回の授業内容が身につかないばかりか、次回からの内容がわからなくなります。欠席しないようにしましょう。