シラバス情報

科目名
日本の思想と文化
授業コード
15008
担当者名
岡本 貞雄
副題
日本人的ものの見方、考え方
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
思想というと皆さんは、ギリシャ哲学やドイツ哲学などを連想され、日本の思想というとピンとこないかもしれません。でも日本は2000年以上の歴史を持つ国なのです。そこには国家を成り立たせるアイデンティティーが当然存在し、思想が厳然と存在しています。神道に見られる思想は、仏教、道教などの思想が混在していますがルーツは日本独特のものです。本講では、まず日本の思想の源流を探り、それぞれの時代をリードし共に生きぬいた思想を考えてみようと思います。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
日本に暮らす我々にとって、思考の基盤となるものの考え方を理解し、実際の生活や自分の将来において役立つと思われる知識を身に付けることを目標とし、自分なりに日本の伝統的思考方法などについて語れるようになることを目標とします。  【身につく力】 「知識・理解」 「論理的思考力・分析力」
授業計画
第 1 回 日本の思想、講義説明 日本の思想についていかにすれば理解できるかについて、私の考えをお伝えします。
第 2 回 日本思想の源流を考える 日本の自然から生まれた価値観とはいかなるものか考えます。
第 3 回 神道の思想 豊かさということ、日本という国を考えたとき、現代から考えてみても世界と比べるとずいぶん違いがあります。
第 4 回 和の思想 聖徳太子で有名ですが、この思想が成立するのは何故でしょうか。
第 5 回 和の思想の現代的意義 日本という国が世界の中でどのように位置付けられているか、その特徴を考えます。
第 6 回 鎮護国家の思想 奈良時代仏教はどのように取り入れられ、それがどのような意味を持っていたかを考えます。
第 7 回 神道思想と仏教思想の交流 日本というと仏教国と思われますが、本当は・・・・
第 8 回 日本の仏教思想 インドで生まれた仏教思想がいかなる変遷で日本に根づいたかを見ていきます。
第 9 回 日本の思想としての伝統芸能 日本文化を考えたその特徴を考えます。
第10回 武士の思想 鎌倉時代以後武士の思想は独特の発展をしました。その内容を見ていきます。
第11回 町人の思想 江戸時代日本は世界的に見ても大変進化した思想を持っていました。その中で商人の思想を見てみます。
第12回 誠実ということ 人生の中で思想として最も重要と思われることについて考えます。
第13回 和と柔について 茶道や柔道など道と名のつく思想を考えてみます。
第14回 日本の思想と現代 今を生きている私たちの基幹となるものの考え方についてお話しします。
第15回 現代から将来へ 日本は今後どのような方向に行くのでしょうか。思想を基に考えてみます。
関連科目
本講義を履修するにあたっては、日本の宗教など、日本に関する科目を履修していくことが望ましい。大きく考えて、日本というものについて、自分なりのイメージを有し、自己の生き方に寄与する知識、思考を育てていくことを念頭に置くこと。
準備学習等の指示
現代日本に生きているということをしっかり認識して、自分を成り立たせている根源は何なのかをしっかり考えて授業に臨んでください。自分で考えることをしない思想の授業はあり得ません。その習慣をつけるために、読書力は不可欠です。週に1冊程度興味ある書籍で結構ですので、読むようにしてください。できれば2時間は最低読書時間を確保してください。
教科書
指定しませんが、日本という国の歴史や文化に注目して、いろいろなものに興味を持って、触れてみるようにしてください。適宜参考になるものを提供していきます。
参考文献
鈴木大拙『禅と日本文化』 岩波新書
栗田勇『日本文化のキーワード』 祥伝社新書
福井ふみ『小寺の灯』大東出版社
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験の結果(80パーセント)を重視しますが、出席や授業態度(20パーセント)も加味して評価します。この科目は、自分自身の生き方に反映されて、初めて意味を持ちます。日本の思想と文化といわれるものが、どのように自分とかかわっているのか、又自分に影響を与えているのかが、できるだけ明確に示されているかどうかがポイントになります。
実務経験と授業との関連
備考
15回の流れの中で、理解されることが多くあります。しっかり出席して、自分自身に常に振り返りつつ、聴講してください。