シラバス情報

科目名
経営管理論特論
授業コード
71034
担当者名
高岡 義幸
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類
高校専修(公民)

授業内容
株式会社の仕組みとその変化を詳しく考察する。
これを下記の二つのレベルで考察し、解説する。
 1) 株式会社の基本的な仕組み
    誕生の目的、設計思想の変化、利害関係の拡大などを考察する。
 2) 株式会社の具体的な経営レベルの諸問題
    会社経営の各側面をマネジメントの問題として考察する。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
グローバルな市場で大きな力を発揮する巨大株式会社が多数出現している。
そのため、いま、株式会社の仕組みや評価の仕方が見直しを迫られている。
本年度は、このような問題に対応すべく、下記のことを目標とする授業を行う。
1) 株式会社の仕組みを誕生時に遡って捉える。
2) 社会の変化に応じて株式会社の設計思想も変わることをとらえる。
3) より具体的な経営レベルでの諸問題を筋道立って捉える。 
授業計画
第一部: 株式会社の基本的な仕組みとその発展
第 1回 オリエンテイション; 講義の目標、授業の進め方などの確認
 第 2 回 会社形態の発展と株式会社形態の発明: 初期の株式会社
 第 3 回 株式会社は誰のものか
 第 4 回 日米の株式会社は違う(1): 会社観、組織観の違い
 第 5 回 日米の株式会社は違う(2): 経営機関設計の違い
 第 6 回 日米の株式会社は違う(3): 法人観が違えば課税も異なる
 第 7 回 株式会社に見られる無責任な仕組み: 有限責任の意義
 第 8 回 なぜコーポレート・ガバナンスが問題となったか

第二部: 1980年代以降の株式会社の大転換
 第 9 回 役員賞与費用化とその意義
 第10回 配当概念の変化とその意義: 配当は利益の配分ではないのか?
 第11回 利益概念と資本概念の変化、及びその意義
 第12回 株式の多種類化: 種類株式の効果と意義
 第13回 株式会社の巨大化に伴う存在意義の変化
 第14回 企業の競争力決定要因の変化
 第15回 総括
関連科目
商業経済論特論
準備学習等の指示
その都度指示します。
教科書
高岡義幸著 『持続的成長のためのコーポレート・ガバナンス: 株式会社設計思想からの考察』 
広島経済大学出版会、平成27年。 
参考文献
進捗状況に応じて、適宜紹介します。 
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
報告内容と議論の内容を総合して行います。 
実務経験と授業との関連
実務においてより信頼されるためには、表層部分に止まらず、本講義のような根底思想や歴史的蓄積にまで踏み込んだ勉強が必要であり、有効です。
備考
なし