シラバス情報

科目名
プロスポーツ論
授業コード
26015
担当者名
藤口 光紀
副題
プロスポーツはスポーツ文化の開拓者
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類

授業内容
プロスポーツは一見華やかな世界に見えて、憧れや尊敬の対象であり、スター選手になると所得も莫大なものになります。しかし、スポーツの歴史から言えば、アマチュアリズムの下で、それは労働者階級が従事する卑しいものであり、プロのスポーツは「真のスポーツではない」との差別を受けてきた時代があったのです。スポーツが広く国民に浸透しつつある現在、プロスポーツの実態、果たしている社会的意義、そして今後のプロスポーツ発展上抱える諸問題などを多角的に考察します。資本主義社会における労働者としてのプロ選手問題、そしてプロスポーツクラブ(球団)の経営問題、地域社会との関連も重要な意義を持っています。新しいスポーツ文化として、1993年日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が開幕して、プロ野球にも大きな影響を与えて、日本のプロスポーツが新たな第一歩を踏み出したのです。プロ野球とJリーグとの違い等、具体的な事例を通してプロスポーツを学んでもらいます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
アマチュアとプロの違いを理解して、Jリーグやプロ野球の事例をもとに、プロスポーツの役割や経営の現状、課題を理解すると共に、具体的にスポーツクラブの経営やサービスを企画し、運営するための知識や能力を身に付けることを目標としています。
【身につく力】「知識・理解」「問題解決力」「チャレンジする力」
授業計画
第 1回 ガイダンス(講義の進め方・概要説明)     
第 2回 スポーツとは何か                  
第 3回 アマチュアとプロフェッショナル
第 4階 プロスポーツの経営・位置づけ(日本と欧米)
第 5回 Jリーグの経営(日本サッカー協会とJリーグ)
第 6回 Jリーグの現状と課題(Jリーグ百年構想)
第 7回 プロスポーツクラブ経営①チームマネジメント
第 8回 プロスポーツクラブ経営②スタジアム環境
第 9回 プロスポーツクラブ経営③チケッティング・ファンサービス・スポンサー
第10回 サッカーを知的に考える(ポジショニング・意思決定・コミュニケーション・リスクマネジメント)
第11回 プロスポーツクラブ(球団)の経営(ゲストスピーカー)
第12回 スポーツビジネス(Jリーグとプロ野球)
第13回 ファン・サポーター・観戦者の意識・要望
第14回 プロスポーツと地域振興
第15回 プロスポーツの社会的価値・文化的価値 (総括)
関連科目
イベント論
準備学習等の指示
毎回講義の中からテーマを設定して、コメントシートを提出してもらいます。講義で興味、関心を持った問題については自分の考えを纏めておく習慣を身に着けてください。授業中発言を求められたら、自分自身の意見、考えをしっかり述べることができるようにしてください。毎回の授業に集中して臨んでください。そのためにも30分の予習復習から始めましょう。
教科書
必要に応じて資料等のプリントを配付します。
参考文献
「プロ・スポーツ論」内海和雄著 創文企画 「アマチュアリズム論」内海和雄著 創文企画
「スポーツで地域をつくる」堀 繁他 藤口光紀共著 東京大学出版
「スポーツで地域を拓く」木田 悟・高橋義雄・藤口光紀編 東京大学出版
「プロスポーツ経営の実務」 大坪正則編著 創文企画
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
t定期試験の成績(60%)と毎回の授業での設問に対するコメントシート(30%)を重要視します。そして、平常の出席状況と受講態度(10%)も加味して総合的に判断します。
実務経験と授業との関連
日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の運営に事務局次長として携わり、Jリーグの存在価値を認識したうえで、Jクラブの代表(社長)としてクラブ経営を実際に体験して、「Jリーグ百年構想」の具現化に取り組んだ経験を活かし、日本のプロスポーツ界の現状や課題について分かりやすく解説します。
備考
学生の積極的な授業参画(質問や意見)を期待します。