シラバス情報

科目名
文芸創作実践
授業コード
35018
担当者名
岡本 恵子
副題
詩歌や小説を創作、表現技術と感性を磨く
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】 ひとくちに文芸といっても、さまざまなジャンルがあります。この授業では、そのなかの詩・短歌・俳句・小説を創作します。多様なジャンルの創作を通じて見知らぬ自分と出会ってください。できあがった作品はお互いに読みあって、同じ学びの空間にいる学生が、今、何を感じ、思考し、表現しようとしているかを受け止めあいましょう。
誰しも何かを感じながら毎日の生活を送っています。そうした感情を、言葉で表現し、誰かに伝えようとしたものが文芸と呼ばれます。ですから、文芸創作は特殊な作業ではありません。誰もが思いをことばにすることで参加できる営みです。ふとこぼれた言葉で、それまで気付かなかった自身を見つけることもあるのです。
創作は、想像し発想する作業です。ふだんなら考えもしない思考によって、自己と自己、自己と他者との関係に新しい可能性が生まれます。自分の思いを仮構/加工して表現することの面白さと手応えを感じてみてください。
【授業内容】 各ジャンルの作品を創作するに当たって、基本的な知識と創作へのヒントを知ります。その上で各自創作し、相互評価を経て推敲、作品を完成させます。また、ゲーム形式で「場の文学」を体験します。それらの集大成として作品を形にして残しましょう。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、企画力に分類される授業であり、到達目標は以下ようなものです。
1 小説、短歌、俳句、詩の特徴をふまえて鑑賞し、楽しむことができる。
2 読み手を想定して、小説、短歌、俳句、詩の実作ができる。
【身につく力】「知識・理解」「コミュニケーション能力」「斬新な発想をする力」
授業計画
1  オリエンテーション・言葉で遊ぶ
2  詩1  詩の言葉・技法の効果を考える
3  詩2  詩に表現し、交流し、推敲する
4  小説1 小説の基礎知識を知り、構想を練る
5  俳句1 俳句の基礎知識を知り、実作に生かす
6  俳句2 句会を楽しみ、俳句を推敲する
7  小説2 小説の構成について知り、考える
8  短歌1 短歌の基礎知識を知り、実作に生かす。
9  短歌2 付け句を楽しみ、交流する
10 短歌3 フォト短歌を楽しむ 
小説3 小説の構想を形にする
11 小説4 小説を書く1
12 小説5 小説を書く2
13 小説6 小説を書く3
14 小説7 推敲と清書 作品の提出
15 作品集による交流
関連科目
日本語文章表現 日本語演習・標準 日本語演習・発展 コミュニケーション実践  日本文学A 日本文学B
準備学習等の指示
・この授業は、興動館科目の企画力フィールドの授業です。毎回、フィールドの達成目標を意識して授業に臨んでください(達成目標:①無から有を生み出す創造力をもつ、②企画書に基づいて、その企画を相手に説得する力を持つ)。
・作品創作には、時間が必要です。意識を持って見聞きすることから準備が始まります。日頃から広く関心を持ち、少なくとも1日に30分以上は何かを観察し、場面や言葉を拾うように意識してください。
・できれば多くの作品に触れてください。共感できる出会いが増えると世界がひろがり、創作の種が芽吹き始めます。
・創作は、必ずしも授業時間中に終えられるわけではありません。授業後も推敲・吟味を繰り返す時間が必要です。短詩形のジャンルでは、授業後に作品を練って完成させ、翌週に提出することがあります。また、小説の創作には、作品の長短や個人による差はあるものの、授業外の作業が避けられません。それでもやり遂げると大きな達成感が得られ、作品が形として残ります。二度と無い今の自分の何かを、作品に残しておくのも素敵です。
教科書
使用しません。必要に応じてプリント等を用意します。
参考文献
・俵万智『短歌をよむ』(岩波新書)、『考える短歌』(新潮新書)
・谷川俊太郎『詩を書く なぜ私は詩をつくるか』(詩の森文庫)
・「歳時記」
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
出席状況と参加態度25% 各回の課題提出(小説以外)45% 小説関連の課題提出30%
各段階毎に評価します。
なお、11回以上出席した場合には、1回あたり1点を加点します。
実務経験と授業との関連
備考
定員は30名とします。
興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは…組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力  
欠席しないようにしましょう。毎回異なるメニューを積み重ねるため、休むと課題の提出ができず何を学んでいるかわからなくなり、作品も未完成で終わりかねません。しかし、欠席せずにきちんとやれば充実した楽しみと新しい自分の世界をつくることができるはずです。