シラバス情報

科目名
政治学Ⅱ
授業コード
14016
担当者名
寺本 康俊
副題
世界の国々の政治
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(公民)

授業内容
比較政治学と国際政治学における基礎的な概念、理論などを講義します。現代の国際社会には、多くの地域、国家、国際機構などが存在し、そしてさまざまな国際的な事象、事件、問題が起きています。授業では、このような世界の政治制度、国際的な事象、事件、問題を取り上げて理解を深め、比較政治学と国際政治学の基本的な概念と理論をわかりやすく説明してゆきます。具体的には、世界各国の政治制度、選挙、議院内閣制と大統領制、政党、議会、司法制度、そして国際関係の理論、紛争と安全保障、核、地域主義、南北問題、環境問題などを対象とします。
この「政治学Ⅱ」は、前期に開講する「政治学Ⅰ」の内容を踏まえて講義します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
新聞、総合雑誌、ニュースなどにおける国際的な社会事象、時事問題、それに関する論評などについて、理論と実際の両面から理解し、世界市民としての政治的分析力、論理的思考力などの能力を身につけることを目標とします。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」 「プレゼンテーション能力」
授業計画
第1回 イントロダクション
−国際社会の動きや世界各国の状況を俯瞰し、比較政治学、国際政治学の全体像を説明する。
第2回 各国の政治制度
−世界の政治制度である君主制、共和制などのシステムはどのような制度だろうか。
第3回 各国の選挙制度
−世界各国の選挙制度はどのように違うのだろうか。
第4回 議院内閣制と大統領制
−世界各国の議院内閣制、大統領制、半大統領制などの制度、体制はどのようなものだろうか。
第5回 各国の政党システム
−2大政党制と多党制の制度、仕組みとその影響はどのように違うのだろうか。
第6回 各国の議会制度
−世界各国の議会の制度、機能、役割はどのように違うのだろうか。
第7回 各国の司法制度
−世界各国の裁判所の制度、権限、独立性はどのようなものだろうか。
第8回 各国の連邦制度、地方自治
−世界各国の中央政府と地方政府との関係を学ぶ。各国の地方自治はどのようなものだろうか。
第9回 国際関係の理論と実際
−国際関係論の理論を学ぶ。実際の国際政治経済の状況はどのような状況にあるのだろうか。
第10回 世界の紛争と国際的安全保障
−今日の国際的な紛争を理解し、国際的安全保障のシステムはどのようにあるべきだろうか。
第11回 核と新しい戦争
−核の拡散と軍縮、内戦とテロは、現在、どのような状況にあるのだろうか。
第12回 地域主義と欧州統合
−リージョナリズムとEUの動きを学び、その成果と課題はどのようなものかを考える。
第13回 南北問題
−国際社会の中の格差、南北問題はどのようなものだろうか。
第14回 環境問題
−世界の環境をめぐる制度とガバナンス、取り組み、課題はどのようにあるべきだろうか。
第15回 全体のまとめ
−さまざまな国際問題を踏まえ、国際政治のあり方を考える。
関連科目
政治学の基礎的な考え方と理論について学ぶために「政治学Ⅰ」、そして日本のこれまでの政治外交上の歴史を理解するために「日本外交史」、国際社会の発展と変容、複雑な国際問題を理解するために「国際関係史」を、それぞれ履修することが望ましいです。 
準備学習等の指示
授業の開始前は、各回の授業テーマについて、関係する参考文献などを使って事前に予習すること(約60分)が必要です。課題として、国内・国際社会に於ける政治・外交の動きや国際問題を新聞やニュースなどで調べて、レポートとしてまとめてください。授業の終了後は、授業内容のノート、授業で配布した資料などについて十分、復習しておく(約60分)などを行ってください。 
教科書
教科書は特に使用しませんが、レジュメ、資料などを配布します。
参考文献
最初の授業と各授業で、適宜、紹介します。 
建林正彦ほか『比較政治制度論』有斐閣(アルマ)、2008年
佐渡友哲・信夫隆司編『国際関係論』弘文堂、2016年
その他
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験の結果(70%) 、および平常点(30%:課題レポート、出席点)により評価します。毎回、課題レポートを提出してもらいますが、平常点として評価します。出席回数が11回以上になった場合、学生にとってプラスになるように評価します。出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合には、定期試験の受験を認めません。
国際政治をめぐる事象と比較政治学・国際政治学についての「知識」を深め、その内容をよく「理解」し、その上で、社会科学分野の科目として培われる能力として、筋道を立てて考える「論理的思考力」を身につけ、さらに正確かつ緻密に「分析」して考える能力が身についたかどうかを総合評価します。 
実務経験と授業との関連
備考
授業中の私語は厳禁です。 また、授業中の飲食は禁止です。守れない者については以後の出席を認めません。政治学を学んで、これまでの日本や世界の政治や外交がどのように展開されたかを理解し、今後、どのように推移するかを洞察する能力を身につけてください。