シラバス情報

科目名
メディアビジネス特講D
授業コード
25022
担当者名
徳永 博充
副題
映像とビジネス
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類

授業内容
 映像に関連したビジネスとしては、従来から放送局、映画会社、広告会社、制作プロダクションがありました。それにつづくCATVや衛星放送の出現。さらには通信事業のインターネットや携帯電話の参入によって、いまや映像ビジネスは百花繚乱のありさまです。ネット時代の大きな潮流としては、従来コンテンツの消費者であった市民の手によるコンテンツ、例えばyutuberなどが作るUGCの大量流通の問題があります。一方、日本独自のトレンドとしては、サブカルチャーであったアニメーション人気の沸騰と世界的流行があげられます。
 そうしたなか日本を含む先進諸国は、コンテンツ産業の振興策を打ち出しています。これは世界の産業構造が変わっていくなかで、コンテンツ産業が経済成長を促す大切な鍵になってきたからです。また自国コンテンツのグローバル化が海外からの憧れを醸成し、それがその国の様々な製品のブランド化につながるのです。授業では映像コンテンツ・ビジネスの現状についてメディアごとに系統的に学び、さらにその将来について考えていきます。 
毎回の授業では、その日の授業テーマに沿った映像を観ます。またミニレポートの設問を提示します。受講者は受講しながら考察を行い最後にまとめます。このミニレポートは次回講義の冒頭で紹介し評価、再び全員で考えていきます。小テストの正解についても次回授業で説明を行います。
****授業形式(講義)****
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
この授業では、映像ビジネスの歴史と現状を俯瞰し、さらには今後の可能性について考えていきます。それぞれのビジネスがどのように関連しあい、どんな価値を生み出しているかについて理解を深めます。 
映像ビジネスに興味がある、あるいは目指しているというみなさんに役立つ講義を目指しています。
【身につく力】知識・理解力、論理的な思考力・分析力、情報リテラシー
授業計画
第1回 オリエンテーション、映像コンテンツについて
第2回 映像メディアに関わる諸事業者と相互関係(デジタル化以前、以後)
第3回 映画の魅力
第4回 映画ビジネス
第5回 広告会社と映像コンテンツ
第6回 アニメーションとサブカルチャー
第7回 放送局の仕組み
第8回 放送のコンテンツ制作(スポーツ、バラエティー、ドラマ、情報番組、ニュース)
第9回 放送とジャーナリズム(社会の木鐸か番犬か)
第10回 放送局の営業とは
第11回 BS、CS、CATVと映像コンテンツ
第12回 インターネットと映像コンテンツ(UGCほか)
第13回 プロダクションの仕事(役割と機能)
第14回 著作権の話
第15回 まとめ 
関連科目
現代マスメディア論、広告論、メディア・リテラシー、コミュニケーション論、メディア経済論、広告論 
準備学習等の指示
映像メディアビジネスは常に変化を遂げています。新聞、テレビ、雑誌。あらゆる情報に注意を払っていきましょう。  
毎回のテーマに沿った映像メディアを最低でも30分、できれば1時間以上見ましょう。
教科書
教科書は使用しません。  
毎回、プリントなど配布します。  


参考文献
菅谷実、中村隆ほか(2005)『映像コンテンツ産業論』丸善
長谷川文雄、福冨忠和(2007)『コンテンツ学』世界思想社
NHK放送文化研究所(2002)『放送の20世紀』NHK出版
デジタルコンテンツ協会(各年)『デジタルコンテンツ白書』デジタルコンテンツ協会
電通総研(各年)『情報メディア白書』ダイヤモンド社
(2006〜2009)『現代のメディアとジャーナリズム1〜8』ミネルヴァ書房
ベラ・バラージュ、佐々木基一訳(2008)『映画の理論』学芸書林
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
期間中に1回の小テスト、期末にレポートの提出を義務付けています。これらの結果と、毎回の授業後に書く感想、質問、異議を評価対象とします。出席回数が11回以上からは、プラスになるよう評価を行います。
出席:20%、小テスト:20%、感想と質問:20%、期末レポート:40%、

実務経験と授業との関連
広島テレビで記者、プロデューサーを務め、NNNのニューヨーク特派員として全米及び中南米の取材を行いました。戦争、原爆、核、移民をテーマにドキュメンタリーを作ってきました。 その他にも広報担当部長、映像センター長、福山支社長を務めています。実務のみならずロデュースの立場から映像コンテンツビジネスに慣れ親しんできました。ミクロからもマクロからも考察しうる経験を積んだと言えます。
備考