シラバス情報

科目名
国際貿易論特論Ⅱ
授業コード
71024
担当者名
野北 晴子
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類
高校専修(地理歴史)

授業内容
 米中貿易摩擦の影響から見えるように、企業の生産拠点とその部品調達はグローバルに展開しており、国際分業が進展しています。単なる輸出入構造からは真の姿はわかりません。そこで注目されているのが付加価値貿易です。OECDやWTOを中心に整備されている付加価値貿易のデータです。
 本講義では、最初に従来の国際貿易理論の問題を明らかにし、付加価値貿易データの基となっている国際産業連関表のひな型をみていきます。また、RIETI(独立行政法人経済産業研究所が整備している「RIETI-TID2016 (RIETI Trade Industry Database 2016)」を使って、実際に分析を試みます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本講義では、下記の到達目標を掲げ、受講者の本来の研究促進の有効な手段となることを目指します。
①国際貿易論の問題を明らかにすること
②統計データの所在を確認し、それを用いることで、その有用性と限界を知ること
③企業のグローバル活動と世界的なサプライチェーンの構造を把握し、日本経済について考える
これによって、より幅広い知識を身につけ、分析能力を高めることができます。
授業計画
第 1 回 国際貿易論の問題
第 2 回 リカードの比較生産費説
第 3 回 ヘクシャー・オリーンの理論
第 4 回 レオンチェフ・パラドックス
第 5 回 日本の貿易構造
第 6 回 米中貿易摩擦について考える
第 7 回 産業連関表のひな型とその考え方
第 8 回 投入係数と逆行列
第 9 回 国際産業連関表のひな型
第10回 国際産業連関分析
第11回 付加価値貿易統計とその考え方
第12回 RIETI Trade Industry Database 2016 による分析
第13回 付加価値貿易に関する文献を読む
第14回 国際分業と日本の貿易
第15回 報告とディスカッション
上記の内容とその順番は、受講者の研究の方向性に応じて、若干変わる可能性があります。
関連科目
ミクロ経済学、マクロ経済学、経済政策論特論、国際貿易論特論Ⅰ
準備学習等の指示
議論に参加できるよう、テキストの内容だけでなく、それに関連する情報(web上のものを含む様々な文献)に触れておくことも重要です。
教科書
大矢野栄次(2017)『テキスト国際経済学』同文舘
産業連関分析のためのテキストについては、別途指示します。
参考文献
別途指示します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
レポーターとしての報告50%、授業参加度50%で評価します。
実務経験と授業との関連
備考
本講義において、ミクロ経済学、マクロ経済学の基本的な考え方は、非常に重要です。