シラバス情報

科目名
興動館プロジェクトと企画力
授業コード
35020
担当者名
細川 志織
副題
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
本授業は、興動館プロジェクトを始めたり、立ち上げようとしている人を、主な受講生として想定しています。

【授業内容】
プロジェクトの柱となる「企画」をどのように立ち上げ、どのように磨いていくのか。
具体的には企画力の要となる、①課題を掘り下げていくためのテクニック、②アイディアを広げるためのテクニック、③アイディアを形にして相手を説得するためのツール、などの習得を目指します。 

【授業方法】
1. 毎回授業の中で演習(ケーススタディ)を用いて新しいツールやテクニックを活用する練習をします。
2. 実生活の中でも使っていけるよう、毎回ツールやテクニックに関連した宿題を出し、実際に活用した体験を次回授業の冒頭で発表してもらいます。
3. 2のうち一部は、課題としてレポートにして提出してもらいます。
 
 
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、企画力に分類され、以下を到達目標とします。
(1) 企画の種となるアイデアを発想し、企画を組み立てるプロセスについて理解し、その過程で演習を通して学ぶ技法を一つでも実践できるようになること。
(2) 企画を実現化する実施計画の作成に取り組み、自分の活動に活用できるようになること。
(3) 発表の方法を学び実践すること。
【身につく力】 「斬新な発想をする力」「協働して成し遂げる力」「プレゼンテーション能力」 
授業計画
【 第1回 】 イントロダクション: 「企画って何? 企画力は習得できる?」
自己紹介を通して《エレベーター・ピッチ》を学び、授業のテーマについて考えながら《SMART》を使った授業修了時の目標設定をします。

【 第2回 】 発想法 企画の種を生む① :ポジティブ・プランニング
《パーティー企画》《ネガポ転換》などを使って《ブレーンストーミング》を行い、企画の種となる、やってみたいことについて、制限なく意見を出す練習をします。

【 第3回 】 発想法 企画の種を生む②:ネガティブ・シミュレーション 
《質疑応答ブレーンストーミング》を使い、前回出し合った意見に対して、さらに意見を出し合う練習をします。

【 第4回 】 発想法 企画の種を生む③:意見をまとめる
《KJ法》などを使い、意見をグループ化、関係づけ、順位づけをして意見をまとめ、最終的な企画の種を決める練習をします。

【 第5回 】 データ収集法 フィールドワーク準備
第4回までに掘り下げた課題や企画の種について、実際の「市場」を調査する準備をします。

【 第6回 】 データ収集法 フィールドワーク実践
第5回で準備した内容を基に、フィールドワークを行います。

【 第7回 】 データ収集法 フィールドワークの利活用
フィールドワークで得られた情報をどのように纏め、インサイトを得るか、その「掘り下げ方」を学びます。

【 第8回 】 企画案作り①
これまで収集した資料の中からの情報を組み合わせて、企画内容を考えます。

【 第9回 】 企画案作り②
引き続き企画案制作に取り組み、グループの最終的な企画内容を決めます。中間発表に向けて準備します。

【 第10回 】 中間発表
企画内容を発表します。他のグループが発表内容を評価し、よりよい企画・発表となるようサポートします。

【 第11回 】 企画書作成①
「企画書作成」の意味を検討し、作成の基礎を学びます。企画書作成に取りかかります。

【 第12回 】 実施計画作成①/企画書作成②
企画の実現に向けてのシナリオ、スケジュールを含んだ、実施計画作成の基礎を学びます。

【 第13回 】 最終発表準備
グループで最終発表に向けて準備します。より効果的なプレゼンテーションについて学びます。

【 第14回 】 最終発表
これまで作成した企画を発表します。互いに評価し、より明確な企画になるよう具体的にアドバイスします。

【 第15回 】 まとめ
授業テーマ、第1回で設定した目標に対し、学んだことを振り返ります。授業全体の評価を行います。
関連科目
準備学習等の指示
この授業は、興動館科目の「企画力フィールド」の授業です。毎回、企画力フィールドの達成目標を意識して授業に臨んでください。

達成目標(①無から有を生み出す創造力をもつ②企画書に基づいて、その企画を相手に説得する力をもつ) 

第1回の授業には、テーマとなる「企画」について考え、「なぜ必要だと思うのか」「習得できたらどんな時・コトに使いたいのか」考えてきてください。


1.毎回の授業の終わりに、次回授業までに「考えてきてほしいこと」「実践してきてほしいこと」などの宿題を出します。次の授業で発表してもらいます。

2. フィールドワークや中間・最終発表に向け、授業時間内に活動・準備が終わらない場合は、時間外にグループで集まってもらう可能性があります。(グループにもよりますが、最大2時間程度と想定しています) 
教科書
教科書は使用しません。毎回授業に必要な資料などのプリントを配布します。 
参考文献
ジェームス・W・ヤング著、今井茂雄訳『アイデアのつくり方』阪急コミュニケーションズ

チップ・ハース、ダン・ハース著、飯岡美紀訳『アイデアのちから』日経BP社

宇佐美 清 著、『ズラす!思考 新しいアイデアを生み出すヒント』 あさ出版
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
※平常の出席状況と受講態度を25%、宿題や課題に対する準備・レポートを25%、フィールドワークの参加状況や成果を25%、最終発表を25%の割合で評価をします。
実務経験と授業との関連
外資系金融において14年間、人事マネジメント、新人研修、採用、プロジェクトマネジメントなど幅広い業務に関わってきました。現在では、主に博士課程後期在籍者のキャリア支援を行いながら、課題提案型ワークショップや能力開発ワークショップ、3分間プレゼンテーション大会などの運営に携わっています。
また、保護者会活動や地元コミュニティでのボランティア活動などの非営利活動においても執行部に入り、多様なネットワークにおける企画の在り方について経験を積んでおります。
こうした経験を活かし、単純に発想法だけではなく、一つの目標に照準を合わせてどのようにチームとして企画を練り上げていくのか、紐解きます。
備考
定員を30名とします。また本授業は、興動館プロジェクトで活動を始めた人や立ち上げようとしている人を想定しています。
興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは・・・組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力