シラバス情報

科目名
地理歴史科教育法 【教職】
授業コード
51010
担当者名
田中 泉
副題
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類
高校一種(地理歴史)

授業内容
まず、日本の地理教育と歴史教育の歴史を踏まえたうえで、高等学校地理歴史科学習指導要領の変遷について理解したうえで、それらをもとに現行学習指導要領における地理歴史科の目標、育てたい学力と生徒の社会認識の評価について考察する。次に、こうした基本的な理解をもとに、高等学校地理歴史科の学習指導要領について科目ごとに、その目標、内容、指導上の留意点を理解する。さらに、生徒の認識や実態を踏まえた授業の教材を開発し、学習指導案を作成し、模擬授業を行う。模擬授業後は、指導を受け学習指導案を改善する。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
高等学校地理歴史科の指導法の修得をテーマとし、以下のことを到達目標とする。
地理歴史科の目標、育成を目指す資質・能力の理解を深め、学習指導要領に示されてきた学習内容について、背景となる学問領域と関連させて理解を深めるとともに、様々な学習指導理論を手がかりにして具体的な授業場面を想定した綿密な授業設計を行う方法を身に付ける
この授業内容を理解することで、地理歴史科の教員免許状を取得するための基本的な知識や技能を理解し、地理歴史科の授業を行う基礎的な技能として、効果的な発問・板書の方法、情報機器の活用法、評価問題の作成方法などを修得する。
【身につく力】「知識・理解」「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」
授業計画
第 1 回 オリエンテーション −地理歴史科の教科の目標と科目編成−
第 2 回 地理歴史科の歴史的背景 −わが国では地理歴史科はどのように成立してきたか−
第 3 回 学習指導要領の変遷
 −内容や方法の基準である学習指導要領は時代にあわせてどう変わってきたか−
第 4 回 現行学習指導要領の特色 −変遷の中でどのように位置づけるか−
第 5 回 地理歴史科の学力と評価 −生徒の社会認識と公民的資質の育成−
第 6 回 地理歴史科の学問的背景 −学問的背景をどのように生かすか−
第 7 回 歴史総合の目標・内容と指導上の留意点 −どのように学習させるか−
第 8 回 地理総合の目標・内容と指導上の留意点 −どのように学習させるか−
第 9 回 日本史探究の目標・内容と指導上の留意点 −どのように学習させるか−
第10回 世界史探究の目標・内容と指導上の留意点 −どのように学習させるか−
第11回 地理探究の目標・内容と指導上の留意点 −どのように学習させるか−
第12回 教材研究の方法
 −教材とは何か、教材をいかにつくればよいか−実践研究を手がかりに−
第13回 模擬授業・協議会(歴史総合)−学習指導案の作成を改善、情報機器と教材の活用−
第14回 模擬授業・協議会(地理総合)−学習指導案の作成を改善、情報機器と教材の活用−
第15回 模擬授業・協議会(日本史探究)−学習指導案の作成を改善、情報機器と教材の活用−
関連科目
中学社会科教育法Ⅰ、中学社会科教育法Ⅱ、公民科教育法、社会・地理歴史科教育法、
社会・公民科教育法
準備学習等の指示
授業中に紹介した教材開発の資料となる文献を読み込み、学習指導案の作成および模擬授業の実施に備えること。 
教科書
・文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)』
・文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 地理歴史編』
参考文献
・授業中に、教材開発に必要な文献・資料を紹介、または配付する。
定期試験の実施
定期試験は実施しない。
成績評価の方法
・平常の出席状況と受講態度について、積極的な受講態度(ワークシートや模擬授業の評価意見の内容など)であるかどうかの評価(30%)
・学習指導要領の理解に関するレポートの評価(30%)
・自作の学習指導案により模擬授業を行い,育てたい資質・能力,学習内容,生徒の認識や実態に応じた学習指導ができているかどうかの評価(20%)
・改善した学習指導案について,授業構成などについて具体的に改善されているかどうかの評価(20%)
実務経験と授業との関連
中学校社会科および高等学校地理歴史科の教諭としての実務経験(10年間)を活かして、授業を行います。
備考
将来、教員となるという意思を持って、授業に真摯な態度で積極的に参加すること。