シラバス情報

科目名
アセアン経済
授業コード
21048
担当者名
平本 賢了
副題
アセアン諸国の経済発展要因と展望
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
本授業は、ASEANの成立過程から今日に至るまでの発展過程を、政策の面から学ぶものです。現在、ASEANは10カ国で構成されています。しかし、これらの国をつぶさに観察すると、国土面積や人口、資源の有無、そして発展段階に大きな違いがあります。さらに、社会や文化的な相違も大きいことから、多様性に富む地域と言えるでしょう。本授業ではこうした点を考慮しながら、成立の背景からその後の発展過程について、この地域を政策面から鳥瞰することを目的とします。また、域内の経済発展をさらに推し進めるためのキーワードとして、近年、連結性という表現がよく使われていますが、その意図と実践についても、インドネシアなどの事例を取り上げながら、今日のASEANに対する理解を深めてゆきます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
経済成長の続くASEANは、非常に注目されている地域の一つであり、日本とも長い経済関係を有していることから、その理解は不可欠といえます。そこで皆さんに是非、身につけてほしい点は、以下です。
1.ASEANの特徴や現状について、簡単に説明ができるようになることです。
2.ASEANと日本との関係について、理解を深めることです
企業の関心が東アジアだけでなく、ASEANや南アジアに向かっていることも是非、理解していただきたいと思います。

【身につく力】「知識・理解」と「論理的思考力・分析力」
授業計画
ASEAN地域の全体像が理解できるよう、授業を進めてゆきます。
第1回  東南アジアの歴史・社会および文化
第2回 東南アジアの経済史①欧米諸国による支配期の経済と社会
第3回 東南アジアの経済史②第二次世界大戦と政治的独立
第4回 ASEANの誕生とその背景
第5回 ASEANの経済発展①初期条件と政府の役割
第6回 ASEANの経済発展②天然資源
第7回 ASEANの経済発展③工業化戦略と市場
第8回 ASEANの経済発展④直接投資と産業構造
第9回  ASEANの経済発展⑤経済指標からみた発展過程の概観
第10回 ASEAN加盟国の経済①シンガポールとマレーシア
第11回 ASEAN加盟国の経済②タイとフィリピン
第12回 ASEAN加盟国の経済③インドネシア
第13回 ASEAN加盟国の経済④カンボジア、ラオス、ミャンマー(CLM)
第14回 地域共同体としての連携強化と経済のグローバル化
第15回 ASEAN経済共同体(AEC)の発足と連結性、および直面する課題
関連科目
皆さんの関心や理解がさらに深まるよう、履修系統図を参考に関連科目をあげておきます。
「国際経済基礎Ⅰ」、「国際経済基礎Ⅱ」、「中国経済」、「開発経済」および「国際貿易論」
準備学習等の指示
多岐にわたるトピックスを取り扱いますので、特に復習が大切となります。授業では、資料を配布しますので、授業後の振り返りとしての復習とともに、アジアをはじめとした海外の動きを、新聞や雑誌等を通じて得てください。30分以上をこうした時間にあててください。
教科書
授業資料としてプリントを配布します。
参考文献
山影進編『新しいASEAN-地域共同体とアジアの中心性を目指して-』、アジア経済研究所、2011年、
鈴木早苗『ASEAN共同体-政治安全保障、経済・社会文化』、アジア経済研究所、2016年など。
参考文献の紹介は、授業において随時行ないます。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
成績評価は以下の通りです。
・定期試験:70%
・小レポート(2回)、受講態度等の評価:30%
実務経験と授業との関連
備考
気持ちの良い授業を行うことを心がけます。そのために皆さんには以下のことを意識して、授業に参加してください。
注意事項: 遅刻をしないようにしましょう。毎回出席しましょう。
受講心得: 受講中は私語、飲食は厳禁です。守れない人は以後の出席を認めませんので、注意して下さい。