シラバス情報

科目名
興動館プロジェクトの計画と実施
授業コード
35028
担当者名
中村 隆行
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度前期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】
「こんな取り組みをしたら社会が楽しくなるのに」、「この活動で社会の課題を解決できるのでは」など、皆さんの思いや志を「形にしてみる」のが「プロジェクトの計画・実施」の授業です。胸の内に秘めているだけでは問題は解決しません。目的をかかげ、ビジョン実現に向けて実施計画を立ててみましょう。プロジェクトの第一歩が始まります。次に実際にプロジェクトに取り組もうとすると様々な課題に直面します。プロジェクトを取り巻く社会環境の変化によって影響を受けることもあるでしょう。プロジェクト実施の組織体制を作らなければならないでしょう。それらにどう対応して行くか「経営・マネジメント」の問題です。経済・経営の教科でマネジメントやマーケティング、経営戦略、など勉強しますが、まさにこれらの専門性を総動員することでプロジェクトは進みます。専門分野とプロジェクトを結びつけることも本講義の目的です。プロジェクトの立ち上げから実施までをこの授業では学習していきます。
【授業方法】
 ワークショップを実施します。課題抽出、プロジェクトについての議論、計画書作成、企画書発表などワークを行います。
【フィードバック方法】
 プロジェクト企画書については、添削して返却します。 
プレゼンテーションした成果物については講評を記載して返却します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
 本授業は、人間力を養う興動館プロジェクト科目の4つのフィールドのうち、行動力に分類される授業であり、到達目標は以下のようなものです。
(1)ビジョンとゴールの明確化を意識できるようになる。何のために何をやり遂げたいのか常にはっきりしていることにより、部分にとらわれずその全体を俯瞰して行動することができる。
(2)専門教科(経営・マネジメント、マーケティング、会計など)とプロジェクトは結びついています。これらの専門的知識を学び、プロジェクトに生かせることになります。
(3)プレゼンテーションで、伝える力を身に付ける。
(4)ロジカルシンキング・論理的思考を身に着ける。
【見つく力】①チャレンジする力 ②問題解決力 ③協働して成し遂げる力 
授業計画
第1回 オリエンテーション・ガイダンス
    授業の進め方や、プロジェクトの基本的な考え方を説明します。
第2回 プロジェクトとは何か—何を解決する、何をやり遂げたいのかを明らかにすることから始めます。
    最初に、思いや志、やりたいことが明確でないとプロジェクトは立ち上がりません。ある目的を果たすた
    めの構想や計画はどうつくるのか、思いを形にする方法にロジックツリーを活用して考えてみましょう。
第3回 プロジェクト—課題を発見する—
    これを解決したいという思い・志から興動館プロジェクトは出発します。ヒントとして、国連で取り決めてい
    る、「SDGs」について紹介します。
第4回 チームをつくる。 
    一人では解決が難しい問題も、同じ志の人がチームで取り組めば解決が可能になるでしょう。チームづ
    くり、人の巻き込み方について考えます。
    順とポイントについて解説します。
第5回 プロジェクトを立ち上げる—計画を立てる
    プロジェクトの企画の前提条件を確認したり、企画に対する思いを確認し共有します。
第6回 プロジェクトを立ち上げる—計画を立てる
    プロジェクトのプロセス(立ち上げ—計画—実行—コントロール—終結)を理解する。
    PDCAサイクルを理解する。
第7回 計画を立てる—5W2H(What, Who, Why, Where, When, How, How much)
    ①成果物(アウトプット・アウトカム)が必要、②目的と目標(goalは何か)が必要 ③始まりと終わり(ス
    ケジュール)が必要 ④独自性が必要 この4つについて学ぶとともに、実際にプロジェクトの企画書を
    作っていきます。。
第8回 計画を立てる
    チームで議論しながら、企画の構想を練り直します。具体的には、目的、内容、計画といった項目でプロ
    ジェクトの企画を検討しつつ、チームで取り組む意義を考え役割分担をします。
第9回 会議をするーコミュニケーション
    皆でプロジェクトを進めようとするとポテンシャルの違いやモチベーションの違いなど会議がうまくいくポ
イントや参加者・進行役の役割について説明します。
第10回 まとめる
    自ら見出した課題を現実的に解決する方法を考え出し、他者に役立つ提案にする、そのためには、
    エビデンス(根拠、証拠)を添え、簡潔で分かりやすい方法や考え方を伝える力が必要です。
第11回 プロジェクトのプレゼンテーション—伝える力
    プレゼンテーションを行います。伝えるためのポイントを考えます。
第12回 実施するに際しての課題—リーダーシップ、モチベーションについて考える
    マネジメントで問題になる、リーダーシップ、構成メンバーのモチベーションについて考察します。
第13回 リスクを管理する
    リスクの基本的な考え方やリスクマネジメントについてポイントを説明します。
第14回 プロジェクトー何を評価するのか
    なんのために何をどのように評価するのか。よりよいプロジェクトにするための評価の方法を学びます。
第15回 総括
    プロジェクの計画と運営についての総括—気づきとふりかえり
関連科目
興動館プロジェクトの評価と改善
準備学習等の指示
興味があるプロジェクトの目的や活動内容などを調べておいてください。情報収集、整理、資料制作に60分は必要です。
教科書
教科書は使用しません。
参考文献
川島憲志、岩木啓子 監修『元気な活動応援ブック・ワークシート』日本生活協同組合連合会 2008年
プロジェクトマネジメント学会出版委員会編集『プロジェクトマネジメント入門』一般社団法人プロジェクトマネジメント学会、2013年
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
①平常の出席状況20% ②j授業の中で実施するワークへの積極性40% ③プレゼンテーション発表20% ④プロジェクト企画書・レポート20% を総合判断して評価する。
実務経験と授業との関連
NPO支援センターで様々なプロジェクトを立ち上げ(まちづくり、福祉、環境、国際貢献、スポーツ・文化、など)に関わるとともに、実施してきました。その経験を活かして授業を行います。
備考
t定員30名

経済産業省が推奨する「社旗人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは・・・組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力