シラバス情報

科目名
音声メディア論
授業コード
25007
担当者名
中村 克洋
副題
日本語音声表現の基礎
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類

授業内容
言葉はスーパーDNAだと言われています。人類の素晴らしい進化は、わずか3万年前、ホモサピエンスが言葉を習得し得た時から始まりました。言葉はすべての源です。そして、日本人である我々は「日本語」によって自分を表現し、自分や自分以外の人や物事を理解します。「日本人」が「日本語」を作り、「日本語」が「日本文化」を作り、「日本文化」が「日本人」を作り・・・この悠久なるスパイラルが、世界にも特異なる「日本」を生み出し、変え続けているのです。この講義では、この「日本語」にさまざまな角度からアプローチしていきます。その過程で、「日本人とは何か」「日本文化とは何か」が鮮明になってきます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
日本語をさまざまな角度から学び、検証することにより、日本人、日本文化をより深く理解できるようになります。日本語やそれと不可分の日本文化の特質を理解することにより、世界の中の日本が理解できるようになります。日本語の特徴を理解することによって、日本語のコミュニケーション能力を向上させることができます。 
【身につく力】「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」 
授業計画
第 1 回 「日本語」オリエンテーション 言語の発生、言語学の基礎、比較言語学
第 2 回 「音声表現」発音の成り立ち・仕組み・鼻濁音・無声化
第 3 回 「音声表現」アクセント・イントネーション他
第 4 回 「日本語とは」 日本語の特徴1.多様性(カタカナ・漢字・ひらかな表現)
第 5 回 「日本語とは」 日本語の特徴2.発音・音節
第 6 回 「日本語とは」 日本語の特徴3.語彙・数詞・方言
第 7 回 「日本語とは」 日本語の特徴4.アクセント・鼻濁音・無声化・イントネーション
第 8 回 「日本語会話表現」 1. 消極的言語文化
第 9 回 「日本語会話表現」 2. 察しの言語文化
第10回 「日本語会話表現」 3. 言霊の言語文化
第11回  言霊とは何か(歴史的検証)
第12回  言霊と日本人(小倉百人一首と言霊)
第13回  言霊の弊害(現代の言霊)
第14回 「日本語会話表現」 まとめ 「話しことばの技術」(ラングとパロール)
第15回 「日本語音声・会話表現」の現代的課題
関連科目
日本語文章表現 コミュニケーションと文化 人を動かすことばと話し方 メディアビジネス特講I 
準備学習等の指示
常に「日本語」を意識して、授業で提示されたその特色が実際の言語表現の場でどのように現出しているかを考え、その具体例や疑問点を整理して、講義に臨むようにしてください。予習復習には1時間をかけて下さい。
教科書
特にありません。適宜、資料を配布します。
参考文献
「金田一春彦著作集」(第一巻) 金田一春彦著 玉川大学出版部  「日本語上・下」 金田一春彦著 岩波新書 「実践言語技術入門」 言語技術の会編 「逆境をチャンスにする発想と技術」 中村克洋著 ダイアモンド社 「逆説の日本史」①②③ 伊沢元彦著 小学館
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験:80% 小テスト・リポート・授業態度:20% 出席回数が11回以上からの出席は100点満点の外枠で評価します。ただし、100点を超えた場合は、100点満点とします。
実務経験と授業との関連
アナウンサーとして、音声メディアにおける理論、実践を研究し、体得してきました。また、言葉表現のあらゆる現場に身を置いてきました。その経験を活かして、「日本語表現」と「日本語会話表現」を講義し、日本人、日本文化の特性を明らかにしていきたいと思います。
備考
何よりも「学ぶ意欲」を持ってください。無断欠席については厳しく対処します。遅刻は原則認めません。受講中は私語・飲食厳禁、守れない者については以後の出席を認めません。