シラバス情報

科目名
東洋史Ⅱ
授業コード
14025
担当者名
金子 肇
副題
中国の近代化と東アジア
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2019年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(地理歴史)

授業内容
中国は、1840年のアヘン戦争を契機として、欧米列強の資本主義世界システムの下に強制的に編入されました。中国が当時の熾烈な国際環境のなかで自立するには、社会・経済・政治各方面にわたる近代的変革がめざされなければなりませんでした。この授業では、前期の「東洋史Ⅰ」の内容を踏まえて、中華帝国の解体と近代化の模索を東アジアの視点から概説していきます。具体的には、1840年のアヘン戦争に至るまでの中英貿易の推移、アヘン戦争以降の不平等条約体制の形成、清朝支配体制の動揺、支配体制の変革をめざす洋務・変法・新政の諸改革、そして辛亥革命による清朝の滅亡と中華民国の成立に至る歴史を扱います。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
この授業は、19世紀前半から20世紀初めに至る中国史の基本的な流れを概括できるようにするとともに、中国の開国の状況、開国後の国内の動向、そして近代化の努力を、幕末・明治期の日本と対比しながら説明できるようにすることが目標です。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」
授業計画
1.ガイダンス
2.中華帝国の伝統的構造  *前期:王朝の興亡の復習を兼ねる
3.清朝とイギリス①:アヘン戦争前の中英貿易
4.清朝とイギリス②:アジア三角貿易の成立
5.清朝とイギリス③:イギリスと広東貿易体制
6.清朝と不平等条約①:アヘン戦争と南京条約
7.清朝と不平等条約②:第二次アヘン戦争と天津・北京条約
8.中華帝国の動揺①:農民一揆と大反乱
9.中華帝国の動揺②:朝貢国の喪失と日清戦争
10.清末の近代化改革①:洋務政策の展開と特徴
11.清末の近代化改革②:日清戦争と洋務政策の破綻
12.清末の近代化改革③:変法思想と変法運動
13.清末の近代化改革④:新政と辛亥革命
14.清朝の解体と西太后・光緒帝
15.辛亥革命と孫文・袁世凱
関連科目
この授業は、前期に開講した「東洋史Ⅰ」の内容を踏まえて行います。
「東洋史Ⅰ」と「東洋史Ⅱ」を併せて受講すれば、中国・東アジアの歴史がより深く理解できます。
準備学習等の指示
板書をしっかりとするので、授業後にノートの整理、疑問点の発見など復習を十分に行って下さい。板書とテキストの参照ページを移したノートを、じっくり30分程度かけて見直すと理解が深まるはずです。 
教科書
『グローバルワイド 新版二訂 最新世界史図表』(第一学習社、2015年)880円+税
参考文献
授業中に適宜紹介します。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験の成績(90%)と受講態度(10%)から総合的に評価します。
出席回数が11回以上からの出席は100点満点の外枠で評価します。ただし、100点を超えた場合は100点満点とします。
出席回数が3分の2に満たない場合は、定期試験の受験を認めません。
実務経験と授業との関連
備考
受講心得:授業中の私語、携帯等の使用は厳禁します。飲食も禁止します。