シラバス情報

科目名
朗読で鍛える自己表現
授業コード
35004
担当者名
中村 克洋
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2020年度前期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】
この授業では、自分以外の様々な人が書いた文章を朗読することによって、そのキャラクターを“表現”します。そして、その結果として、自分自身の表現力を鍛えます。
【授業方法】
まず授業時間の前半で、音声表現の基礎理論を講義します。理解の度合いを測るために小テストを実施します。次に、課題文や自薦文を、自宅でよく練習してきて、みんなの前で朗読します。それを「表現技法」の観点から、みんなで比較、研究していきます。自分以外の人の朗読をよく聞いて「採点表」に記入するという方法をとります。各課題文ごとに「発表」の時間を設けます。先生と学生の全員の採点表を査定して、授業評価の重要な参考にします。また、その日のテーマに即して、ミッションシートと名づけた用紙に記入、提出をしてもらいます。
【課題や小テストに関するフィードバック】
ミッションシートの模範解答例は、次週の授業の冒頭で解説付きで提示します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、元気力に分類される授業であり、到達目標は、以下のようなものです。
「正確な自己表現」ができるようになること ?生きていくうえでとても大事な「自己表現」の様々な技法を身につけ、実践できるようになること ?魅力的な文章を声に出して読む(音声表現する)ことで、音声表現のエキスパートになる事です。
【身につく力】「プレゼンテーション能力」「コミュニケーション能力」
授業計画
① オリエンテーション・【発声滑舌練習帳作成・小テスト・リポート】
② 発声・発音の基本技術(鼻濁音・無声化・アクセント)【発声滑舌練習帳・小テスト・リポート】
③「朗読」の基本技法(イントネーション・強調技法)【発声滑舌練習帳・小テスト・リポート】
④「朗読」プレーンタイプ(お知らせ原稿)【採点表・小テスト・リポート】
⑤「朗読」プレゼンタイプ(ニュース原稿)【採点表・小テスト・リポート】
⑥「朗読」ナレーションタイプ(ドキュメンタリー原稿)【採点表・小テスト・リポート】
⑦「朗読」シナリオタイプ(セリフとト書き)【採点表・小テスト・リポート】
⑧「朗読」ストーリータイプ(小説・セリフ)【採点表・小テスト・リポート】
⑨「朗読」バリエーションタイプ(古文・詩歌・語り芸・言葉遊び)【採点表・小テスト・リポート】
⑩ 自己表現としての「朗読」自選タイプ練習 3〜5分 【採点表】
⑪ 自己表現としての「朗読」自選タイプ発表 3〜5分 【採点表】
⑫ 自己表現としての「朗読」自作タイプ練習 3〜5分 【採点表】
⑬ 自己表現としての「朗読」自作タイプ発表 3〜5分 【採点表】
⑭ 「朗読」発表会【採点表】
⑮ 「朗読」発表会【採点表】  まとめ・ふりかえり
関連科目
「音声メディア論」 「人を動かすことばと話し方」 「文芸創作実践」
準備学習等の指示
この授業は、興動館科目の「元気力フィールド」の授業です。毎回、以下のような元気力フィールドの達成目標を意識して授業に臨んでください。
<元気力フィールド>
①失敗から元気に立ち上がるための意欲・気概をもつ。 
②自分の長所を発見し、自分の将来に展望をもつ。
 朗読は教室での授業時間だけでは「読み込み」が不十分です。授業以外の時間(自宅などの時間)も声を出して「読む」ことを必ず実践してください。事前に、自分の朗読の文章を十分に「読み込んで」ください。朗読技法についての疑問点を必ず考えてきてください。自宅では音読による復習・予習を1時間以上してください。
教科書
朗読のための教科書は特にありません。独自に編纂した「日本語・言語表現技法 上・下」を必要に応じてプリントアウトしたものを配布します。音声表現や朗読のための資料は、毎回、配布します。
参考文献
「金田一春彦著作集」(第一巻) 金田一春彦著 玉川大学出版部  「李陵・山月記」中島 敦著 角川文庫他  「声に出して読みたい日本語」①②③④ 「声に出して読みたい方言」 「理想の国語教科書」 ともに斎藤 孝著 草思社
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
出席状況と受講態度…25%
毎回のリポート提出…25%
朗読発表の際、教師と学生全員が記入する「採点表」…25%
発表、提出物、小テストの成績…25%
尚、毎回の提出物が出ていない者は欠席扱いとします。
実務経験と授業との関連
アナウンサーとして、音声メディアにおける理論、実践を研究し、体得してきた。また、言葉表現のあらゆる現場に身を置いてきた。その経験を活かして、「日本語音声表現」である朗読を通して、言語表現能力を磨き、自己表現の達人を育成していきたい。。
備考
定員は20名とします。
興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成してもらいます。
※社会人基礎力とは…組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力です。

受講心得:
 「自己表現」に対する興味と関心が強い人が受講に適しています。上手下手は関係ありません。むしろほかの人の朗読を耳を澄まして聴けること、さまざまな自己表現の可能性に積極的にチャレンジしてみることが大切です。
 受講中は私語・飲食厳禁、守れない者については以後の出席を認めません。

注意事項:
 グループ作業への無断欠席については厳しく対処します。