シラバス情報

科目名
資本市場の役割と証券投資
授業コード
33012
担当者名
糠谷 英輝
副題
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2020年度後期
教職免許種類

授業内容
日本の個人金融資産は1,860兆円(2019年9月末現在)と巨額になっていますが、その50%以上は現預金で運用され、超低金利のもとで運用益が低迷しています。一方、個人の株式投資は長らく停滞していましたが、株式市場の回復とともに、2014年から導入された少額投資非課税制度(NISA)や2017年に誰でも加入できるようになった個人型確定拠出年金(iDeCo)などの制度により、少しずつですが若年層を中心に投資行動に変化もみられます。今後、社会人にとってますます資産運用が大切になっていきますので、そのための商品知識や投資手法の習得は必須のものとなっています。この授業では、株式、債券、投資信託、外国為替などに関する基礎知識や、それらの金融商品を使った資金の運用手法などに加え、投資の制度や環境の変化などに関する最先端の動きについて解説していきます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
債券市場や株式市場など資本市場の基本的な機能としくみを理解して概略を説明できることを目的とします。また、証券関連商品の特徴や、それぞれがどのように価格が決定されるかなど売買取引のしくみを理解し、実際に投資を行う際に必要な知識を身につけます。最終的には、家計や企業の一員として、証券投資にかかわるリスクを判断・管理して、適切な投資行動や資金調達行動を取ることができるようになることを目指します。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」
授業計画
第 1 回 講義ガイダンス〜なぜ、金融投資が重要で必要なのか?               
第 2 回 金融投資の前提〜年金と税金等
第 3 回 投資対象と投資手法
第 4 回 為替相場に関する基礎知識
第 5 回 外貨投資
第 6 回 債券・株式に関する基礎知識
第 7 回 株式投資 
第 8 回 株式の選択
第 9 回 投資信託に関する基礎知識
第10回 投資信託の選び方
第11回  REIT, ETF, 金など、その他の投資対象
第12回 リスク&リターンとポートフォリオ
第13回 相場商品で注意すること〜投資家心理、投資情報の集め方
第14回 今の為替相場と株価をどう見るか
第15回 レビュー
関連科目
ファイナンス入門、金融論Ⅰ・Ⅱ、証券市場論、外国為替論、外国為替実務、国際金融論、グローバル金融市場論、実践資産運用
準備学習等の指示
新聞、TVニュースなどの報道を通じて、社会で起こっている出来事に対して自分の考えをもつ習慣を身につけておいて下さい。 授業で興味・関心を持った問題については、自分の考えをまとめておく訓練を重ねておいて下さい。
【予習】次回の授業内容に関連したニュース等を読み、分からない用語等をチェックし、講義で質問する準備をして下さい(20分以上)。
【復習】授業資料を読み直し、重要な部分をまとめて下さい(20分以上)。
教科書
講義テキストを配布します。
参考文献
授業で適宜紹介します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
前半及び後半の計2回のレポート(80%)、受講態度等(20%)により総合的に評価します。
実務経験と授業との関連
担当教員は、銀行において、証券、融資、外国為替、調査の業務や海外での業務経験があり、これらの経験を踏まえて講義を行います。
備考
本講義は、野村證券提供講座ですが、コロナ禍の事情により、同社からの講師派遣が不可能になりました。このため本年に限り、担当教員が講義を代替するものです。来年度からは、今まで通り、野村證券が講義を行います。従って野村證券の講義を受講したい学生は、来年度以降の履修を考えて下さい。今回、本講義を履修し、単位を取得した学生は、来年度の本講義は履修できないことになります。