教員名 : 阿部 純
|
科目名
演習Ⅰ メ(阿部純)
授業コード
41611
担当者名
阿部 純
授業題目
今日における出版文化とSNS
単位数
4単位
配当年次
3年
授業概要・授業計画
<授業概要>
ここでの「出版文化」とは、紙のアナログ・メディアに限らず、SNSなどのデジタル・メディアをも指す言葉として使用しています。特に、SNSが日常的なメディアとして使われるようになってからというもの、出版物の価値や流通の形態が変容し、個人的な制作物がより活発に交換されるようになるなど、紙の出版物とSNSとは密接な関係をもっていると言うことができます。このゼミでは、私たち自身の普段のメディアづかいを異化しながら、今日の「出版文化」について再考するための基礎知識、方法論、メディア制作までを進めていきます。 (到達目標) 出版文化の歴史や実態を実践的に調査・考察し、ディスカッションを重ねていくなかで、現在形で起こっているメディア文化を読み解く力を身につけること。 【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」「斬新な発想をする力」 (授業計画) 第1回 オリエンテーション 第2回 現代におけるメディア・イベントのあり方 第3回 ローカル・メディアとミニコミ文化 第4回 マンガを語る同人誌文化 第5回 カウンター思想とミニコミ 第6回 紙もの文化を支える場・技術 第7回 Google以前のWEB zine 第8回 リトルプレス、zine 第9回 SNS時代の到来と出版文化 第10回 21世紀のローカル・メディア 第11回 制作物の企画に関する調査① 第12回 制作物の企画に関する調査② 第13回 制作物の企画に関するプレゼンテーション 第14回 プレゼンテーションの評価 第15回 前期のまとめ 第16回 zine制作にかかわる調査法 第17回 zineのある場・店舗見学① 第18回 zineのある場・店舗見学② 第19回 zineの流通とSNS 第20回 SNS分析① ブログ文化の系譜から 第21回 SNS分析②「Instagramっぽい」とは何か 第22回 タウン誌、キャンパス誌比較① 場所と内容の関係性 第23回 タウン誌、キャンパス誌比較② ここに書かれていないものとは 第24回 制作物企画の再考 メディアの形 第25回 zine制作実習① 第26回 zine制作実習② 第27回 制作物を流通する場の考察 第28回 制作物のプレゼンテーション① 第29回 制作物のプレゼンテーション② 第30回 まとめ (準備学習等の指示) SNSでの情報交換のされ方、SNSに流通する写真の撮られ方、タグのつけられ方などを注意深く見るようにしましょう。そして、駅や喫茶店などに置かれる情報誌にも目を向け、自分にとって有用なものとそうでもないと思われるものについての理由を探りながら、物事を見る眼を養うようにしましょう。これらは、制作のヒントになるはずです。 教科書
ゼミ時にも適宜指示しますが、参考になるものとして下記の書籍をあげておきます。
・飯田豊, 立石祥子ほか(2017) 『現代メディア・イベント論:パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』 勁草書房 ・ばるぼら, 野中モモ編著(2017) 『日本のZINEについて知ってることすべて 同人誌、ミニコミ、リトルプレス 自主制作出版史1960〜2010年代』 誠文堂新光社 ・レフ・マノヴィッチ著, 久保田晃弘他編・訳 (2018) 『インスタグラムと現代視覚文化論 レフ・マノヴィッチのカルチュラル・アナリティクスをめぐって』 ビー・エヌ・エヌ新社 活動予定
4-5月:親睦会
6-7月+9-10月:ローカル・メディアが置かれる場所の見学 ※全国各地で開催されている「文学フリマ」やコミック・マーケットなど、ゼミでの制作物を流通させる場所についても、ゼミの中で考えていきたいと思います。 成績評価の方法
ゼミでのディスカッション(40%)、研究発表(30%)、成果物(30%)から総合的に判断します。
選考方法
メディアビジネス学科の演習Ⅰ説明会後、募集を開始します。
履修条件
ゼミでは、あらゆるメディアはそれぞれに歴史的側面と共時的側面があることを認識し、自発的に歴史的事柄を調べ、その上で、ゼミでのディスカッションや制作に積極的に取り組めることを重視しています。
オフィスアワー
|