シラバス情報

科目名
貿易論
授業コード
22059
担当者名
広田 堅志
副題
貿易問題の理解と貿易理論の理解
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2020年度前期
教職免許種類

授業内容
この授業では、なぜ貿易が行われるのか、その時代の中心的関心事、貿易が行われる基本原理、貿易によって各国はどのような利益を得るのか、貿易によって各国間の賃金・利子率・地代などはどのような変化を受けるのか、為替レートと貿易利益との関係、経済発展と貿易の関係などの理論的内容について授業を行います。
また、毎回授業の最後に、授業の要点・感想・質問を記入してもらいます。質問への解答を次週の授業の冒頭で解説付きで行います。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
この授業では、貿易理論の発展を辿りながら、理論の基本的性格、貿易の発生する原因、貿易の利益、貿易利益の変化、貿易利益の限界といった貿易の基本的な枠組についての初歩的な内容を理解し、より複雑な貿易問題理解への基礎づくりを目指します。
【身につく力】「知識・理解」「理論的思考力・分析力」
授業計画
第 1 回 国民経済と貿易
第 2 回 重商主義貿易論①—前期貿易差額説(貨幣差額説)
第 3 回 重商主義貿易論②—後期貿易差額説(貿易差額説)
第 4 回 アダム・スミスの重商主義批判
第 5 回 アダム・スミスの絶対生産費説による国際分業論
第 6 回 リカード比較生産費説による国際分業論①—絶対生産費と比較生産費の違い 
第 7 回 リカード比較生産費説による国際分業論②—自由貿易主義国際分業論の合理性と問題点
第 8 回 J.Sミルによる比較生産費説の修正と補充
第 9 回 交易条件と貿易の利益—交易条件論
第10回 交易条件の変化と貿易の利益
第11回 交易条件の変化と貿易均衡
第12回 貿易と為替レート①—貿易と為替レートとの関係 
第13回 貿易と為替レート②—為替レートの変化と貿易利益の変化 
第14回 貿易の利益と為替レートの範囲
第15回 世界貿易の分析とHOSモデル、リカードモデル
関連科目
「国際経済論基礎」、「国際経済論」、「国際金融」、「外国為替論」
準備学習等の指示
国内商業の原理と国際商業(貿易)の原理の違いがどこにあるか、この点に焦点をあてて受講して下さい。
教科書と授業配布プリントにもとづく予習、復習をしてください。授業前日までに30分から1時間程度の予習を行い、また、授業終了後、できればその日のうち、30分間復習を行い、その日の授業の要点を自分の言葉で説明できるようにしましょう。
教科書
片岡幸雄・広田堅志編 『はじめからの第一歩 わけのわかる貿易の理論』、2015年版、(1,000円)
参考文献
ポール・クルーグマン、モーリス・オブストフェルド、マーク・メリッツクルーグマン国際経済学:理論と政策(上)貿易編』、丸善出版、石川城太・椋寛・菊地徹著『国際経済学をつかむ』第2版(有斐閣、2013年)、多和田眞・柳瀬明彦『国際貿易:モデル構築から応用へ』、名古屋大学出版会、片岡幸雄編訳著『世界経済への挑戦』、広島経済大学モノグラフⅠ、『ジェトロ世界貿易投資報告(2019)』(ジェトロHPにて全文閲覧可能)。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
(1)出席状況及び毎回出席カードによる聴講感想文の記入(30%)
(2)定期試験(70%)
以上の2点を合わせて総合的に評価します。
※外枠評価:出席回数が11回以上からの出席について、毎回加点します。ただし100点を超えた場合は、100点満点とします。
実務経験と授業との関連
備考