シラバス情報

科目名
ファイナンス特論
授業コード
71025
担当者名
重本 洋一
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2020年度前期
教職免許種類
高校専修(公民)

授業内容
本授業は、現代ファイナンス理論の基礎を理解し、企業の資金調達・資金運用の仕組み、証券市場における投資家の行動を明らかにすることに重点を置きます。
ファイナンスという学問は、企業・株主の視点から財務活動を考える「コーポレートファイナンス(企業財務論)」と投資家の視点から株式や債券などのへの投資について考える「インベストメント」(証券投資論)の二つの分野を中心に成りたっています。本授業は現代ファイナンス理論に基づいて、この両分野を分析できるようになることを目標とします。
また、今やファイナンスは企業会計の理解や会計実務に欠かせない知識となっています。授業はその点も考慮しつつ進めていきます。授業では理論の学習だけではなく、現実の豊富な事例を用意してケース分析とディスカッションもしていく予定です。レポート提出などを考えていますが、その内容は個々の受講生の進路に合わせて柔軟に設定をしていきたいと考えています。レポートに対してはその都度、重要なポイントについて解説をしていきます。授業はフランクな雰囲気の中で楽しくやっていきたいと考えています。  
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
1.基礎的な現代ファイナンス理論を理解し、今後のより高いレベルの研究、実務に生かせるようになることを目標とします。
2.現代ファイナンス理論の理解に基づいて、コーポレートファイナンス(企業財務)とインベストメント(証券投資)を理解できるようになることを目標とします。
3.現代ファイナンス理論の理解と様々な事例分析の考察を通じて、論理的思考力・分析力を高めることも目標としています。
授業計画
第1回 確実性下の資産およびプロジェクトの評価
第2回 リスクの意味
第3回 ポートフォリオ理論
第4回 資本資産評価モデル—CAPM—
第5回 市場の効率性
第6回 債券—価格と利回り—
第7回 債券—債券のリスク—
第8回 デリバティブの評価—先物取引—
第9回 デリバティブの評価—オプション—
第10回 デリバティブの評価—ブラック/ショールズモデル—
第11回 企業の投資判断
第12回 企業価値評価
第13回 企業の資本構成と企業価値
第14回 企業の利益還元政策
第15回 財務戦略—会計とファイナンスを実務で戦略的に使う—
関連科目
金融論特論、計量経済学特論Ⅰ・Ⅱ、財務会計論特論、管理会計論特論
準備学習等の指示
予習・復習を毎回の授業ごとに最低30分以上はしてください。
授業の進行に合わせて、予め教材を読み込むことを心がけてください。
教科書
教科書は使用しない予定です。ただし、受講生のバックグラウンド・将来の希望進路によっては、それに有用な文献を指定することがあります。
参考文献
大村、楠美『ファイナンスの基礎』金融財政事情研究会
古川、蜂谷、中里、今井『コーポレートファイナンスの考え方』中央経済社
ブリーリー、マイヤーズ、アレン『コーポレートファイナンス上・下』日経BP
ツヴィ・ボディ、アレックス・ケイン他『インベストメント上・下』日本経済新聞出版社
谷口学『会計参謀』中央経済社
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
平常の出席状況と受講態度、レポートで成績を評価します。 
実務経験と授業との関連
備考
できるだけ受講者の進路に役立つような授業を行いたいと考えていますので、授業開始前に各自の授業に対する要望をお聞かせください。