教員名 : 棚橋 慶太
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科目名
経営分析論
授業コード
22056
担当者名
棚橋 慶太
副題
企業経営の健康診断
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2021年度後期
教職免許種類
授業内容
企業は、私たちの日常生活に深くかかわりあい、生活に必要な様々な商品を提供し、雇用を生み出しています。自分の周りに企業名を見ないことはないし、私たちの社会や経済、生活を大きく左右しています。本授業は、こうした企業の1年間の経営成績を表す財務諸表を中心とした会計情報を読み解くことを通じて、企業経営の実態を把握・判断するための基礎的な方法を学習することを目的とします。
授業の形態としては講義を中心に行いますが、経営に関する身近なトピックスや企業の具体的なケースを適宜取り上げながら、「会社経営の実態をどう読むか」に力点を置いた講義を行っていきます。 なお、理解の定着を図るため、第9回めに小テストを実施し、さらに宿題(2回)を課します。これらは採点後、模範解答と一緒に返却し、誤りが多かった箇所の解説を行います。 到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
経営分析を通じ「企業経営の仕組みと実態」や「企業の会計情報」について、論理的かつ平易に説明できる上、自らの見解を整合的に述べることができることを目標とします。
【身につく力】 「知識・理解」「論理的思考力・分析力」 授業計画
第1回 ガイダンス(本講義の概要)
第2回 財務諸表の意味と役割 第3回 戦略思考と財務諸表分析 第4回 貸借対照表による財務安全性の分析(1):資本構成、資産構成 第5回 貸借対照表による財務安全性の分析(2):流動比率、固定長期適合率等 第6回 貸借対照表による財務安全性の分析(3):事例研究 第7回 損益計算書による収益性の分析(1):売上利益率等 第8回 損益計算書による収益性の分析(2):事例研究 第9回 復習と小テスト:第1回〜第8回の内容について復習したあと、小テストを実施します。 第10回 損益計算書による収益性の分析(3):損益分岐点分析 第11回 貸借対照表と損益計算書による資本運用効率の分析(1):資本回転率等と事例研究 第12回 貸借対照表と損益計算書による資本運用効率の分析(2):資本利益率、自己資本利益率等と事例研究 第13回 キャッシュフロー計算書によるキャッシュフロー分析:キャッシュフロー計算書 第14回 セグメント情報と経営分析:人員構成、従業員一人当たりの効率(売上高、経常利益、付加価値)など 第15回 講義のまとめ:企業経営の総合評価 関連科目
会計学基礎、財務会計論、管理会計論、初級簿記Ⅰ、初級簿記Ⅱ
準備学習等の指示
復習に力を入れてください。毎回1時間程度、配布したレジュメや資料を読み直して、理解を確実なものにするように心がけてください。また、時間に余裕があれば、参考文献を読む等、予習してください。予習をすると、授業に集中できるので理解度も高まります。
そして、授業時間内に100%理解することを目標にしてください。不明な点があれば、授業終了時あるいはオフィスアワーに質問し、疑問を次回に持ち越さないようにしましょう。 教科書
使用しません。授業内容のレジュメと参考資料を毎回配布/提供します。
参考文献
林總 『この1冊ですべてわかる経営分析の基本』 日本実業出版社 2015年
企業分析研究会 『現代日本の企業分析−企業の実態を知る方法』 新日本出版社 2018年 など 定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験60%、小テスト30%、宿題10%の成績で評価します。
*外枠評価:11回以上の出席については、1回につき1点を加点。 実務経験と授業との関連
銀行・証券会社・総合商社(証券子会社及び不動産ファンド運用関係会社の社長、生命保険会社の資産運用部門の部長)に勤務し、証券投資を通じた企業の経営分析・投資判断、会社経営者として財務管理や経営上の課題に取り組んできました。授業では、理論的な説明だけでなく実務経験で培った実践的な知識や教訓も伝えていきます。
備考
・この科目は「アカウンティング系」(会計学基礎、財務会計論、管理会計論、簿記など)の応用編としての位置づけになります。このため、これらのアカウンティング系科目に興味がある人は、授業に取り組みやすいでしょう。
・授業中に実際に計算作業を行う機会があるので、電卓は毎回持参してください。 |