教員名 : 竹林 栄治
教員名 : 濵田 敏彦
教員名 : 徳永 博充
教員名 : 岡本 貞雄
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科目名
広島を学ぶ
授業コード
35035
担当者名
竹林 栄治、濵田 敏彦、徳永 博充、岡本 貞雄
副題
ヒロシマを歩いて考える
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2021年度前期
教職免許種類
授業内容
【授業内容】
広島は75年前たった一発の爆弾で壊滅した。そこでどのようなことがあったのか、人々はどのように死んでいかれたのか、また生き抜いてこられたのかを、当時をしのび、被爆証言者の講話や、爆心地復元活動の報告などを聴講し、実際に遺跡を自分の足で歩き、被爆者が逃げ惑った道を移動してみることによってヒロシマを見つめます。 さらに広島は原子爆弾による被災地としてだけではなく、戦争遂行のための要地としての性格を持ちます。戦争を見つめ、生と死について多くのことを学びとることができる貴重な地であり、それらを現地でじかに学ぶことで、あの戦争は一体何だったのかを考え、理解し、今後の生き方の参考となるものを探ります。 【授業方法】 ①1日目は、広島経済大学において、戦前・戦後の広島・ヒロシマの歴史や核兵器・被爆の実相などについて、講義を聴いたり、ディスカッションをしたりしながら学びます。 ②2日目は、フィールドワークです。広島各地を徒歩やバスで移動しながら、被爆に関わる史跡・戦跡を巡りつつ、証言をうかがったり、討論をしたりしながら考察を深めます。 ③3日目は、バスで江田島に移動し、旧海軍兵学校(現、海上自衛隊第1術科学校)や呉港や海軍墓地などを訪れ、戦争や「いのち」に関する問題を考えます。 【課題等のフィードバック】 フィールドワークやディスカッションのなかで与えられるテーマについてまとめもらった考えに対して、教員から適宜フィードバックを行ないます。 到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
この授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、共生力に分類される授業で、次のような到達目標を掲げています。
戦後75年を経過し、被爆者も高齢化しヒロシマの記憶が薄れつつあります。この記憶の伝承が途絶えた時、人類は同じ過ちを犯してしまう可能性が高まるのではないかと危惧されています。 現在、若者たちへの伝承をいかに行うかが、各所で大きな問題になっており、いろいろな試みが行われていますが、どのような形で行えばよいのか、決定的なものは出ていません。これはヒロシマの記憶だけではなく、戦争がもたらした記憶の多くに通じることです。本講座は、実際に広島を歩き、机上の知識としてだけではなく、身体を通じてヒロシマを理解することを目指したものであり、人間一人ひとりのいのちの重さに視点を当ててより深い理解をめざします。また、本講座により広島の歴史を踏まえた人生観が育つこともめざしています。 【身につく力】{知識・理解}{問題解決力}{チャレンジする力} 授業計画
【授業計画】
8月23日(月)から25日(水)まで3日間の集中講義とし、興動館を宿舎として泊まり込みで行います。 8月23日 広島経済大学に集合 第 1 回 オリエンテーション(岡本) 第 2 回 戦前の広島(濱田) 第 3 回 戦中の広島(竹林) 第 4 回 戦後の広島(徳永) 第 5 回 被爆直後の状況について講演 夜は広島についてのフリートーキング 8月24日 第 6 回 広島城(広島壊滅) 第 7 回 袋町小学校(都心の惨状と避難生活) 国泰寺高校(動員生徒の生死) 第 8 回 比治山陸軍墓地 第 9 回 被服廠跡地 第10 回 糧秣廠跡地、千暁寺、宇品港(もう一つのヒロシマ) 第11 回 平和公園 ※夜は、広島関係者を交えた討論会 8月25日 第12 回 江田島海上自衛隊第1術科学校(海軍兵学校の意味) 第13 回 江田島海上自衛隊教育参考館(戦争の残したもの) 第14 回 呉港・海軍墓地(兵どもの夢の跡) 第15 回 総括 ※15回目の授業終了後、希望者は大和ミュージアム等を見学。希望者は呉で解散 講義内容は現地の状況、証言者の事情等により変更の可能性があります。 関連科目
日本の歴史 広島の歴史
準備学習等の指示
真夏に屋外で活動しますので、体調管理はしっかりやっておいてくださいこの授業は、興動館科目の「共生力フィールド」の授業です。毎回、共生力フィールドの達成目標を意識して授業に臨んでください。(達成目標:①他者を共感的に理解する力をもつ②豊かな自己表現力をもつ)。受講に当たって、広島の近現代史はきちんと押さえておく必要がありますし、戦争についても知っておく必要がありますので、事前学習として自分で15時間くらいは確保して、学習してください。受講後自分の知識として定着させるために再度文献を15時間程度は読み込んでください。
教科書
指定しませんが、各講座ごとに必要資料を配布します。
参考文献
明治から昭和にかけての広島に関する書物に触れてみて下さい。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
(1)出席と授業への参加度(25%)
(2)フィールドワークにおける参加度(15%) (3)2000字以上のレポート(4人の教員が読んで総合的に評価)(60%) 実務経験と授業との関連
備考
3日間泊まり込みで行うので、各自健康管理をしっかりすること。2日目は30度を超える場所を移動するので防暑対策を十分にすること。
宿泊費(2泊)食費(6食)交通費(バス代)がかかります。3000円の予定。 学内定員40名。 不明な点があれば、授業担当者まで問い合わせてください。開講学期は前期集中講義ですが、成績評価は後期(9月下旬)となります。 興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。 ※社会人基礎力とは…組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力 お話してくださる戦争体験者や被爆体験者はご高齢のため、予定通り実施できるかどうかは、直前になってみないとわかりません。そのため予定を急きょ変更することがありますので、ご了承ください。 |