シラバス情報

科目名
金融論特殊研究
授業コード
72007
担当者名
西脇 廣治
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2021年度後期
教職免許種類

授業内容
近年、わが国の金融規制システムは競争制限的な規制から健全性規制や保護的規制などの新しい規制システムに移行しています。本授業では、金融規制、金融イノベーションおよび金融自由化の下での銀行などの経済主体の行動について考察します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業の目標は、金融規制の経済的根拠、役割、手段などについて検討し、金融自由化の中で生み出された新しい金融取引や金融商品などの金融イノベーションについて取り上げ、この仕組みや役割を検討し、さらにこれらの本質を理解するための基礎理論や手法を理解することにあります。 
授業計画
第 1 回 日本の金融構造と自由化・国際化(1)日本の金融構造の変貌
第 2 回 日本の金融構造と自由化・国際化(2)金融の国際化・証券化、日本版ビッグバン
第 3 回 金融規制−新しい規制手段の有効性について(1)金融規制の根拠
第 4 回 金融規制−新しい規制手段の有効性について(2)金融規制の手段
第 5 回 デリバティブ取引と銀行業務(1)デリバティブの機能
第 6 回 デリバティブ取引と銀行業務(2)わが国銀行のデリバティブ業務
第 7 回 資産の証券化と銀行業(1)証券化技術の進展
第 8 回 資産の証券化と銀行業(2)資産の証券化と銀行機能
第 9 回 アメリカの預金保険制度と金融機関破綻処理(1)預金保険とモラルハザード
第10回 アメリカの預金保険制度と金融機関破綻処理(2)破綻処理基準
第11回 プルーデンス政策の目的と手段:ミクロプルーデンスとマクロプルーデンス
第12回 新しい自己資本比率規制:バーゼルⅡ(1)自己資本比率規制の経済学
第13回 新しい自己資本比率規制:バーゼルⅡ(2)バーゼルⅡの枠組み
第14回 バーゼルⅢの導入と課題
第15回 金融システムの安定化の方策の展望
関連科目
ファイナンス特殊研究
準備学習等の指示
授業は質疑に基づいた議論を中心とした演習形式で進めます。前もって講義資料を配布しておきますので、予習をしておいてください。 
教科書
教科書は使用しません。授業に必要な資料は適宜、配布します。 
参考文献
1.内田・西脇『金融』勁草書房。
2.千田・家森『ポストビッグバンの金融システム』千倉書房。
3.佐藤隆文『バーゼルⅡと銀行監督』東洋経済新報社。
4.大山剛『バーゼルⅢの衝撃』東洋経済新報社。 
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
授業での発表内容と課題レポートの内容により評価します。
実務経験と授業との関連
備考