シラバス情報

科目名
ファイナンス特殊研究
授業コード
72011
担当者名
重本 洋一
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2021年度前期
教職免許種類

授業内容
企業は「どのように資金を調達するのか?」、「どのようなビジネスに資金を投入するべきか?」、「利益を誰にどれだけ分配するか?」といった財務的意思決定を常に行わなければなりません。コーポレート・ファイナンスは、このような財務的意思決定を行うにあたって、より客観的な「物差し」を用意し、それによってより戦略的な考え方を提供してくれる学問です。また、コーポレート・ファイナンスは、ミクロ経済学を中心としつつ、経営学、会計学、統計学、数学といった多分野にわたる学問の知見を取り入れて出来上がった学問分野なのです。いわば社会科学における「総合格闘技」であるといってよいでしょう。授業では「総合格闘技」であるコーポレート・ファイナンスの理論に基づいて、上記の3つの財務的意思決定の応用的問題に関する項目を学習・研究していきます。
具体的には、受講者のバック・グラウンド、希望などを参考に当該分野の論文や書籍を選び出し、輪読・報告をしていく予定です。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
・ コーポレート・ファイナンスの応用的理論を理解して、企業の財務的意思決定をより客観的に、より戦略的に把握できるようになること。
・論文等の学術文献を熟読することによって、博士論文などのより高度なアウトプットができるようになること。
授業計画
第1回 コーポレート・ファイナンスの全体像、現在価値概念の復習
第2回 コーポレート・ファイナンスに必要な数学・統計学の復習
第3回 投資意思決定の理論
第4回 資金調達・資本構成の理論
第5回 ペイアウト政策の理論
第6回 企業価値評価
第7回 オプション理論
第8回 理論に関する論文、学術書籍の輪読
第9回 実証分析に関する論文、学術書籍の輪読
第10回 中間報告
第11回 中間報告に関するディスカッション
第12回 レポート作成のための論文、学術書籍の輪読
第13回 レポートに関するディスカッション
第14回 コーポレート・ファイナンス理論の展望
第15回 総括
関連科目
金融論特殊研究、計量経済学特殊研究
準備学習等の指示
毎回、次回の授業で使用する論文、文献等を配布します。受講者は、レジュメ作成、内容の報告、ディスカッション等が十分できるように、事前に準備して授業に臨んでください。
教科書
基本的に教科書を使用する予定はありませんが、受講者のバック・グラウンド、希望などを聞いて文献などを提示します。
参考文献
リチャード・ブリーリー、スチュワート・マイヤーズ、フランクリン・アレン『コーポレートファイナンス 第10版 上下』 2014年 日経BP社 
ジョナサン・バーグ、ピーター・ディマーゾ『コーポレートファイナンス 入門編、応用編 第2版』 2014年 丸善
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
報告、ディスカッションなどの授業、研究への取り組み姿勢とレポートにより評価します。
実務経験と授業との関連
備考
授業は受講者の希望などをできるだけ反映させていくつもりですので、どのようなことを中心に学びたいかを遠慮なく教えてください。