シラバス情報

科目名
世界の思想と現代社会Ⅱ b
授業コード
16006
担当者名
河合 信晴
副題
ヨーロッパの歴史と文化
単位数
2単位
配当年次
1年
開講学期
2021年度前期
教職免許種類
高校一種(地理歴史)

授業内容
「ヨーロッパ」世界の近代以降の歴史とそこで育まれた思想や文化は、私たちの生活に大きな影響を与えています。本授業では19世紀以降のヨーロッパの歴史を政治と社会、日常生活の文化がどのように変化したのか、私たちの生活とどのようなつながりがあるのかを考えていきます。そのなかで、これまでの世界を動かすことになった大きな政治的な思想である「自由主義」「社会主義」「ナショナリズム」「ファシズム」が持つ意味について理解を深めていきます。授業の最後に毎回、小テストを実施します。次週の授業の冒頭で解答についての解説をします。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
19世紀以降の「ヨーロッパ」の歴史を振り返ることで、現代社会がどのようにして作られてきたのかを理解できるようになります。そして、私たちが今抱えている課題の背景を歴史から学ぶ手がかりをえます。現実を動かしてきた政治的な思想がどのような経済・社会背景から出てきたのか、それがいかなる影響を文化や日常生活にまで及ぼしているのかを知り、今後、社会生活を営むうえで必要となる知識を身に着けます。
[身につく力]:①知識・理解
授業計画
第1回 ヨーロッパ近現代の歴史と思想を学ぶ意義とは ガイダンス
第2回 近代以前のヨーロッパの特徴
第3回 産業革命とヨーロッパ社会の経済の変貌 「自由主義」について
第4回 フランス革命と国民国家の誕生 「ナショナリズム」について
第5回 19世紀のヨーロッパ社会 相次ぐ革命と国家統一「社会主義」について
第6回 ヨーロッパ世界のグローバル化と植民地獲得 「帝国主義」「人種主義」について
第7回 第一次世界大戦「総力戦」「勢力均衡から集団安全保障へ」
第8回 ロシア革命とドイツ革命 「共産主義体制」の成立
第9回 戦間期のヨーロッパ 「ファシズム」「ナチズム」について
第10回 第二次世界大戦とホロコースト マイノリティー排除(映像を見る予定)
第11回 第二次世界大戦と戦後ヨーロッパ 「冷戦」について
第12回 戦後のヨーロッパ復興 「社会国家」の整備
第13回 戦後ヨーロッパの国際環境の変化 デタントからドイツ統一まで
第14回 戦後ヨーロッパ諸国の国内状況の変化 「ベルリンの壁」崩壊までの東西社会
第15回 1990年以降のヨーロッパ 「新自由主義」とグローバリゼーションについて
関連科目
世界の歴史I・II、世界の思想と現代社会Iなど
準備学習等の指示
毎回、授業の初めにそれぞれの回で考えるテーマ・「問題提起」を提示します。それを意識して自分であればどうやって答えるのかを考えながら受講してください。現代ヨーロッパに関する様々なニュースに注意をし、新聞や様々な文献、ニュース画像に触れてください。抽象的な話はどのように具体的な社会の現実とかかわりがあるのかを常に意識してください。特に、ネットの情報だけで済ませようとせず、授業の中で出てくる単語(事件・人物等)について事典・文献で調べましょう。予習は20分ぐらいでどんな話をするのかを事前に大枠だけつかみましょう。復習は40分以上を使い、毎回冒頭に出す「問題提起」に答えられるように文章を書いてください。
試験は論述形式になります。
教科書
『世界史タペストリー』(帝国書院)を利用します。毎回、パワーポイントのスライドを映しながら授業を進めます。
参考文献
福井憲彦『近代ヨーロッパ史』(ちくま学芸文庫)
木畑洋一『二〇世紀の歴史』(岩波新書)
板橋拓己『アデナウアー』(中公新書)
河合信晴『物語 東ドイツの歴史』(中公新書)等
その他、山川出版社から出ている『世界史リブレット』のヨーロッパ近現代に関わる巻(世界史の学習をするには非常におすすめ。そんなに厚くないうえにしっかりとした研究者が書いている。)授業内でも紹介します。

難しいかもしれませんが、
E.ホブズボーム『革命の時代』『資本の時代』『帝国の時代』(みすず書房)
E.ホブズボーム『極端な時代』(三省堂)(『20世紀の歴史ー両極端の時代』(ちくま学芸文庫))もおすすめです。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験 持ち込み不可で80%の配点。
小テストおよび受講態度の評価 20%の配点(出席状況・受講態度、出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合には定期テストの受験を認めません)。
実務経験と授業との関連
備考
受講中は私語や飲食は厳禁です。守れないものについては以後の出席を認めません。授業開始「直後」から10分経過までを「遅刻」とします。それ以降は「欠席」扱いです。