シラバス情報

科目名
みんなで教材を創ろう
授業コード
35010
担当者名
堀江 清二
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2022年度前期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】
この授業で言う“教材を創ろう”とは、“オリジナル授業を創ろう”ということを指します。
人は、「他者に教える試み」をした時にこそ大きく成長すると言われています。そうした考え方を大切にしながら、この科目では、グループワークによって作られた“オリジナル授業”を、互いに体験しあい、評価しあうことを通じ、“人の成長の場をつくりだす「場づくりのノウハウ」”を学んでいきます。そのノウハウは、部活やアルバイトを含めた大学生活・社会活動のあらゆるシーンで役立つものとなるでしょう。

【実施方法】
●企画づくり
ふだんの生活の中で「自分が気になること」を洗い出し、その分析をもとに企画を進めていきます。企画づくり〜実施〜評価のサイクルは、全授業の中で2回繰り返される予定です。
●グループワーク
全て授業でグループワーク活動を行います。企画作業〜運営(発表)についてもグループで行います。
●授業参加カード
最初の授業で配布する「授業参加カード」を全ての授業で使います。このカードには、みなさんが授業で感じたことや要望などを記入してもらったり、予習・復習のためのノートとして使ったりします。担当教員は、その記述内容をもとに授業内容を最適化していきます。課題などに対するフィードバックについても、授業の冒頭などに解説し、しっかりとした理解を踏まえて授業を進めます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、企画力に分類される授業であり、到達目標は以下のようなものです。
(1)企画のための情報収集をしたり分析をしたりする中で、社会の本質を捉えようとする目が鍛えられます。
(2)参加型学習の基本的な考え方や手法を身につけることができます。
(3)企画中の他者との対話を通して、「学びあいの方法(グループワーク力)」を身につけることができます。
【身につく力】 
「コミュニケーション能力」、「論理的思考力・分析力」、「斬新な発想をする力」
授業計画
◆第1回 教材開発って何だろう?
教材についての基本的な考え方や特徴を、プログラム体験によって理解し、この授業の全体概要や目的を理解します。
◆第2回 体験しよう(“参加型の学び”への理解を深める)
「チームづくり」を目的としたプログラムの体験を行い、参加型学習の可能性について体感していきます。
◆第3 回 体験しよう(“参加型の学び”への理解をさらに深める)
環境問題など、社会の動向に目を向けたプログラム体験を行い、参加型学習と教材の可能性について体感していきます。
◆第4回  企画しよう 1-1(企画作業の進め方を知る)
プログラム企画で大切となる要素を知り、企画の進め方を理解するともに、情報収集を行います。
◆第5回  企画しよう 1-2(“自分分析”と“世の中分析”)
企画の材料として、自分のことや、自分の身近な生活について目を向け、情報収集や分析を行います。
◆第6回  企画しよう 1-3(企画の方向性を定める)
グループごとにプログラム企画を行います。
◆第7回  企画しよう 1-4(活動内容を決める)
グループごとにプログラム企画を行います。
◆第8回  グループ企画の実施と評価(1)
各グループがつくったプログラムの実施と相互評価を行う前編。
◆第9回  グループ企画の実施と評価(2)
各グループがつくったプログラムの実施と相互評価を行う後編。
◆第10回 グループ企画の実施と評価(3)
各グループがつくったプログラムの実施と相互評価を行います。
また、再度プログラム企画を行うことに向けて情報を収集します。
◆第11回  企画しよう 2-1(“自分分析”と“世の中分析”)
これまでを踏まえて、再度の企画づくりに向けての情報を収集し、分析を行います。
◆第12回  企画しよう 2-2(ねらいを決める)
これまでを踏まえて、再度のプログラム企画を行います。
◆第13回  企画しよう 2-3(活動の設定を考える)
これまでを踏まえて、再度のプログラム企画を行います。
◆第14回  企画の発表と評価
プログラムの発表と相互評価を行います。
◆第15回  授業全体のふりかえりと日常への活かし方を模索する
これまで自分たちが取り組んできた教材開発をふりかえり、その応用方法についてみんなで話し合うことで授業をしめくくます。
関連科目
社会の出来事についてその要因や背景を思考する授業、あるいは、自己分析を踏まえてコミュニケーションのあり方を考えていくような科目は全て本授業に関連します。
準備学習等の指示
この授業は、興動館科目の企画力フィールドの授業です。
毎回、フィールドの達成目標を意識して授業に臨んでください。

達成目標:
①無から有を生み出す創造力を持つ。
②企画書に基づいて、その企画を相手に説得する力を持つ。

●授業の始まる前に、前回の授業で扱われた用語や、グループ作業の進捗状況や課題としていることについて、最低15分の復習を行ってください。
●毎日テレビや新聞などのニュースを見て、社会の出来事に目を向けたり考えを持つように心がけてください。その心がけが、企画の内容に関係をしてきます。
教科書
教科書は使用しませんが、適宜資料を配布します。その資料は以後の授業で使いますので、必ずまとめて保管しておき、各授業に持参してください。
参考文献
必要なものがあれば、授業でその都度指示します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
(1)平常の出席状況と受講態度…25%
(2)グループ企画時の参画状況…40%
(3)グループ企画の発表時の参画状況や発表内容など…35%
実務経験と授業との関連
チームビルディングのための企業研修や教員研修、広島を訪れる修学旅行生向けのプログラム開発、教育委員会などと連携した授業づくり・教材テキストづくりなどに関わってきました。
そうした経験も皆さんに示しながら、より「具体性のある企画づくり」を学ぶ場にできればと思います。
備考
●定員を30名とします。
●グループ作業がメインとなるため、無断欠席については厳しく対処します。遅刻は原則認めません。

興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは…組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力