シラバス情報

科目名
興動館プロジェクトと企画力
授業コード
35015
担当者名
細川 志織
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2022年度前期
教職免許種類

授業内容
本授業は、興動館プロジェクトに参加して活動している人、あるいは立ち上げようとしている人を、主な受講生として想定しています。

【授業内容】
プロジェクトの柱となる「企画」を発案し磨いていくためのツールやステップを学び、実際にグループ活動を通して実践しながら最終企画プレゼンを行います。

【実施方法】
1.演習を用いて各ツールを活用する練習をします。
2.習得状況の確認や実生活での活用を目的とし、関連した宿題を出すことがあります。
3.各興動館プロジェクトにおける課題について、グループで企画発案に取り組み、最終企画プレゼンを行います。
 
【課題等に関するフィードバック】
宿題については次回授業で共有し、解説を加えながらグループワークに反映していきます。最終プレゼンについては、フィードバックを全体に共有します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本授業は、興動館科目の4つのフィールドの内、企画力に分類され、以下を到達目標とします。
(1) 課題を掘り下げ、アイデアを練り、最終企画プレゼンまで仕上げるツールやプロセスについて理解し、その過程で実践する技法を一つでも習得すること。
(2) 企画を実現化する実施計画の作成に取り組み、自分の活動に活用できるようになること。
(3) 発表の方法を学び実践すること。

また、この授業は、興動館プロジェクトに直接関わる授業内容のため、興動館プロジェクトメンバーの履修を優先します。

【身につく力】 「斬新な発想をする力」「問題解決力」「協働して成し遂げる力※」

※対面で授業を行える場合には、グループワークを中心として進めますが、オンライン・オンデマンドを中心として授業を行う必要がある場合には、変更する可能性があります。
授業計画
【 第1回 】 イントロダクション: 「企画って何? 企画力は習得できる?」
自己紹介を通して《エレベーター・ピッチ》《ネガポ転換》を学び、授業のテーマについて考えながら、自分が企画力向上に向けて磨きたい要素を見極め、授業修了時の目標設定を行います。

【 第2回 】 発想法 企画の種を生む① :ポジティブ・プランニング
《パーティー企画》《Brown Bag》などを行い、企画の種となる、やってみたいことについて、制限なく意見を出す練習をします。《観察のaiueo》を活用した課題に取り組みます。

【 第3回 】 発想法 企画の種を生む②:課題掘り下げツール 
第2回の演習課題を使い、《カスタマーエクスペリエンスマップ》や《マズローの5段階欲求》などを活用し、「課題を掘り下げる」とはどういうことなのか体感します。

【 第4回 】 発想法 企画の種を生む③:意見をまとめる
《KJ法》などを使い、意見をグループ化、関係づけ、順位づけをして意見をまとめ、最終的な企画の種(=取り組むべき課題)を決める練習をします。

【 第5回 】 データ収集法 フィールドワーク準備
第4回までに学んだツールを活用し、各々の興動館プロジェクトにおける課題について共有し、協働活動を進めるグループ分けをします。新しいグループで課題を掘り下げ、フィールドワーク調査の準備をします。

【 第6回 】 データ収集法 フィールドワーク実践
第5回で準備した内容を基に、フィールドワークを実践します。(※状況によっては、宿題として各自課外で取り組みます)

【 第7回 】 データ収集法 フィールドワークの利活用※
フィールドワークで得られた情報を纏め、分析し、得られたインサイトからニーズステートメントを纏めます。

【 第8回 】 企画案作り①
これまで収集した資料の中からの情報を組み合わせて、企画内容を考えます。

【 第9回 】 企画案作り②
引き続き企画案制作に取り組み、グループの最終的な企画内容を決めます。中間発表に向けて準備します。

【 第10回 】 中間発表
企画内容を発表します。他のグループが発表内容を評価し、よりよい企画・発表となるようサポートします。

【 第11回 】 企画発表準備①
「企画発表」の意味を検討し、作成の基礎を学びます。プレゼン準備に取りかかります。

【 第12回 】 企画発表準備②
企画の実現に向けてのシナリオ、スケジュールを含んだ、実施計画作成について学びます。

【 第13回 】 最終発表準備
グループで最終発表に向けて準備します。より効果的なプレゼンテーションについて学びます。

【 第14回 】 最終発表
これまで作成した企画を発表します。互いに評価し、より明確な企画になるよう具体的にアドバイスします。

【 第15回 】 まとめ
授業テーマ、第1回で設定した目標に対し、学んだことを振り返ります。授業全体の評価を行います。

※ 各回のコンテンツは、グループワークの進捗によって変わります。
※ 感染症対策などの特別な事情により、物理的にフィールドワークが行えない場合には、宿題や課題提出で代替します。
※ 最終発表に向けた準備を行う回など、必要に応じてパソコンを使用します。)
関連科目
準備学習等の指示
この授業は、興動館科目の「企画力フィールド」の授業です。毎回、企画力フィールドの達成目標を意識して授業に臨んでください。

第1回の授業には、テーマとなる「企画力」について考え、「なぜ必要だと思うのか」「習得できたらどんな時・コトに使いたいのか」考えてきてください。

1.ほぼ毎回、当日のフィードバックフォームや課題を出します。次の授業で発表・共有する場合があります。

2. フィールドワークや中間・最終発表に向け、授業時間内に活動・準備が終わらない場合は、時間外にグループで集まってもらう可能性があります。(最大2時間程度を想定) 
教科書
教科書は使用しません。必要があれば資料などのプリントを配布します。 
参考文献
ジェームス・W・ヤング著、今井茂雄訳『アイデアのつくり方』阪急コミュニケーションズ

チップ・ハース、ダン・ハース著、飯岡美紀訳『アイデアのちから』日経BP社

宇佐美 清 著『ズラす!思考 新しいアイデアを生み出すヒント』 あさ出版

齋藤 孝 著『型破りの発想力』祥伝社
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
※平常の出席状況と受講態度を25%、宿題や課題に対する準備・レポートを25%、フィールドワークの参加状況や成果(※)を25%、最終発表を25%の割合で評価をします。

※感染症対策により、フィールドワークが行えない場合には、宿題や課題提出で代替します。その場合、宿題や課題に対する準備・レポートの比率を50%とします。
実務経験と授業との関連
外資系金融において14年間、人事マネジメント、新人研修、採用、プロジェクトマネジメントなど幅広い業務に関わってきました。現在は、若手研究者のキャリア支援を行いながら、能力開発ワークショップ運営や育成プログラム構築などに携わっています。
また、PTA活動や地元コミュニティでのボランティア活動など、非営利活動にも意欲的に参加し、執行部でデータ化や組織再編など必要に応じた改革を進めた経験を持ちます。
こうした経験を活かし、単純に発想法だけではなく、一つの目標に照準を合わせてどのようにチームとして企画を練り上げていくのか、紐解きます。
備考
定員を30名とします。

興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは・・・組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力