金融論特論

71021

西脇　廣治

2.00単位

1年

2022年度後期

高校専修（公民）

本授業では、高度成長期以降のわが国金融システムの変遷について取り上げます。わが国の金融システムはこれまで銀行中心の金融システムでありましたが、近年、金融の証券化やシャドーバンキングと呼ばれる新しい動きが進んでいます。本授業では、金融仲介システム、決済システム、証券取引システムなどの金融システムの基本的枠組みを考察し、さらに金融自由化後の金融システム下での銀行行動の変化や日本型金融システムについて検討します。　

本授業の目標は、金融システムおよびファイナンスに関する理論と分析方法を修得することです。　

第 １ 回 金融取引と金融市場（１）わが国の金融市場
第 ２ 回 金融取引と金融市場（２）国際金融市場　　　　
第 ３ 回 金融規制と制度改革（１）金融構造・金融規制・自由化
第 ４ 回 金融規制と制度改革（２）金融制度改革　　　
第 ５ 回 金融仲介システム（１）金融機関と金融仲介、メインバンク制
第 ６ 回 金融仲介システム（２）証券化、シャドーバンキング
第 ７ 回 決済システム（１）銀行組織と決済システム
第 ８ 回 決済システム（２）決済の電子化、決済リスク
第 ９ 回 証券取引システム（１）証券業務と証券会社の機能
第１０回 証券取引システム（２）機関投資家、証券取引システムの変容
第１１回 金融仲介理論と日本の金融システム（１）銀行の情報生産機能
第１２回 金融仲介理論と日本の金融システム（２）日本型金融システム
第１３回 変革期の銀行行動（１）高度成長期からバブル期
第１４回 変革期の銀行行動（２）グローバル金融危機後
第１５回 金融危機後の金融システムの変容　

ファイナンス特論、国際金融論特論

授業は質疑に基づく議論を中心とした演習形式で進めます。前もって資料等を配布しますので、予習をしておいてください。

教科書は使用しません。授業に必要な資料はコピーして配布します。

小村・守山・西脇・二上『金融システム論』多賀出版
酒井・前田『金融システムの経済学』東洋経済新報社
花崎・大瀧・髄『金融システムと金融規制の経済分析』勁草書房　

定期試験は実施しません。

授業での発表内容と課題レポートにより評価します。