シラバス情報

科目名
消費税法特論
授業コード
71044
担当者名
田邉 宜彦
副題
単位数
4.00単位
配当年次
1年
開講学期
2022年度前期、2022年度後期
教職免許種類
高校専修(公民)

授業内容
全30コマのうち、前半の15コマは、教科書を使いながら消費税に関する法令及び通達を精読し、消費税の課税のしくみを正確に理解していきます。
後半の15コマは、消費税に関する国税不服審判所裁決を使用した議論を通じて、より深い法律解釈能力を身につけていきます。
第16回の講義では、裁決事例の読み方を解説していきます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
消費税法の法律解釈を通じて、消費税の課税のしくみを理解し、かつ、関連する税法(国税通則法等)の基礎知識を習得することを目標としています。
授業計画
第1回 消費税創設の経緯・消費税のしくみ
第2回 地方消費税のしくみ・納税義務者・総額表示義務
第3回 課税取引・資産の譲渡等とは
第4回 国内取引・「事業者が事業として行う」の意義
第5回 特定仕入れ・みなし譲渡・輸入取引
第6回 非課税取引(課税対象になじまないもの)
第7回 非課税取引(社会政策的配慮に基づくもの)・免税取引
第8回 課税標準
第9回 税率・軽減税率制度
第10回 納税義務の成立時期
第11回 仕入税額控除の対象・時期・計算方法
第12回 仕入税額控除の調整
第13回 仕入税額控除の要件・適格請求書等保存方式
第14回 小規模事業者の免税制度・簡易課税制度
第15回 申告書を作成してみよう
第16回 国税不服審判制度と裁決の概要
第17回 裁決事例 免税事業者の判定
第18回 裁決事例 課税取引の範囲(事業の意義)
第19回 裁決事例 課税取引の範囲(対価の意義)
第20回 裁決事例 非課税取引(土地の貸付)
第21回 裁決事例 非課税取引(住宅の貸付)
第22回 裁決事例 輸出免税
第23回 裁決事例 課税資産の譲渡等(譲渡等の時期)
第24回 裁決事例 課税資産の譲渡等(対価の額)
第25回 裁決事例 課税仕入れ(範囲)
第26回 裁決事例 課税仕入れ(引渡の時期)
第27回 裁決事例 課税仕入れ(個別対応方式)
第28回 裁決事例 課税仕入れ(帳簿等の保存・帳簿の記載)
第29回 裁決事例 簡易課税制度(届出関係)
第30回 裁決事例 簡易課税制度(業種区分)
関連科目
租税制度特論・所得税法特論・法人税法特論
準備学習等の指示
事前に指示した内容について、自主学習をしておいてください。裁決事例はウェブサイトよりダウンロードできますので、プリントアウトして持参してください。
教科書
和氣光著『基礎から身につく消費税(令和3年度版)』(2021年 大蔵財務協会)
参考文献
適宜配付します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
平素の出席状況と受講態度(事前準備を含む) 50%
議論への参加度               50%
以上の総合判断となります。
実務経験と授業との関連
受講者の理解を深めるために、実務経験のある方に対して意見を求めることがあります。
国税局及び税務署で、主に法人税・消費税の税務調査実務に長年従事してきた経験に基づき、経済取引の私法上の構成と課税上の取扱いの相互関係性について、わかりやすく指導します。
備考
特にありません。