シラバス情報

科目名
コミュニケーション論
授業コード
25003
担当者名
阿部 純
副題
他人を知るために自分を知る
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2022年度前期
教職免許種類

授業内容
 電話やラジオ、テレビが日常生活と不可分に結びついた20世紀を経て、インターネットやケータイが普及した現在、私たちの日常的なコミュニケーションや人間関係、文化活動はどのように変容してきたと言えるのでしょうか。本講義では、ケータイ、インターネットといった情報技術に着目し、その誕生から未来までのコミュニケーションのありようを見通すことを通じて、今日の情報社会におけるコミュニケーションを捉えるための概念や視座を学んでいきます。
 授業の後半では、現代のコミュニケーションを見通すためのグループ演習・発表の時間を設けます。受講生のみなさんとのディスカッションを通して、書籍の中では語られていない「コミュニケーション」まで近接していきたいと考えています。

 本授業は主に講義形式で行い、毎回授業終わりに小レポートを提出してもらいます。そのレポートの解説は、次の回の授業冒頭で行います。 
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
・「技術」と「社会」のダイナミックな関係に対する理解を深め、具体的な社会現象を事例に挙げて説明できるようになること、情報社会におけるコミュニケーション論の基礎的な思考法を身につけることを目的とします。

【身につく力】「知識・理解」「情報リテラシー」「論理的思考力・分析力」
授業計画
第1回 「情報社会」とは何か
第2回 「コミュニケーション」とは何か
第3回 環境化するデジタルメディア
第4回 ウェブは本当に情報の大海か
第5回 ケータイは友人関係を広げたか+ケータイで都市にかかわる・集合行動論
第6回 「つながり」で社会を動かす---映像分析
第7回 ネットは自由な空間か管理された空間か
第8回 リアルタイムにウェブを生きる
第9回 前半のまとめ(小テスト)、iPodはコンテンツ消費に何をもたらしたか
第10回 デジタルメディアで創作する、シェア、著作権 
第11回 クリエイティブコモンズの取組み、フリーカルチャーの現在
第12回 演習:過去と今の「コミュニケーション」を比較する
第13回 発表(前半)・ディスカッション
第14回 発表(後半)・ディスカッション
第15回 全体のまとめ:「コミュニケーション」の動態を捉えるために 
関連科目
「メディア・リテラシー」「メディア論」「コミュニケーションと文化」など 
準備学習等の指示
・授業時に指定したテキストや配布資料で予習と復習を行うこと。わからない単語を調べるなど、30分以上は予習・復習に時間をかけるようにしてください。
・第12-14回は講義内容・各自の中間課題をふまえてのグループ演習・発表となります。各自で発表練習をした上で授業に臨むようにしてください。(30分程度)
教科書
教科書は指定しません。授業内に配布するプリントを使用します。そのほか、適宜、授業に関係するテキストを指示します。
参考文献
土橋臣吾・南田勝也・辻泉編著(2017)『デジタルメディアの社会学 第3版』北樹出版
ドミニク・チェン(2012)『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック クリエイティブ・コモンズによる創造の循環』フィルムアート社
その他、関連する資料は授業時に提示します。 
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験(60%)、各回の小レポート・小テスト(20%)、期末発表とそれに関係する提出物(20%) 
実務経験と授業との関連
備考
本講義では、受講生のみなさんの普段のメディア・コミュニケーションから今日のコミュニケーションのありようを読み解いていきたいと考えています。授業の際には、テキストに書かれていることを更新するようなつもりで、普段の自分のメディア・コミュニケーションを言葉にしていくようにしましょう。私語は他の受講者への迷惑となるため厳禁です。