シラバス情報

科目名
マクロ経済学
授業コード
71002
担当者名
宜名眞 勇
副題
単位数
4.00単位
配当年次
1年
開講学期
2022年度前期、2022年度後期
教職免許種類
高校専修(公民)

授業内容
大学院レベルのマクロ経済学の解説を行います。その為に、基礎的な用語や概念を初めに取り上げます。経済学では、名目値と実質値の区別は基本的な事柄ですが、その理解のためには物価指数論を理解する必要があります。そこで、まずは数学の演算で多用される総和記号を説明し、その演算法則の導出を行います。その上でラスパイレス指数やパーシェ指数、その他の指数の成り立ちと意味を解説します。複数商品の存在を想定する場合、実質値が数量を意味する表現であるというのは、その通りですが、やや解釈が必要です。その上でマクロ経済学のモデルを導きます。内生変数・外生変数の区別に触れながら消費・投資・輸入を内生化したマクロモデルの構築を一歩ずつ解説していきます。その上で、教科書に取りかかります。消費や投資、為替レート、資本や技術の国境を越えた移動が経済システムにどのような影響を与えるかを考察します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
本講義で身に付く力は、経済全体の動きを理解する上で必要な「知識・理解」、「理論的思考力・分析力」、政策効果の波及過程の理解に基づいた「マクロ経済理論の構築と分析に関する能力」です。将来経済学分野の論文を執筆する場合の必要な素養としてマクロ経済学的訓練を身につけうることが修士学位の保有者として望まれるところです。
授業計画
第1回:数学記号
第2回:各種物価指数
第3回:物価指数の実例
第4回:平均と分散
第5回:共分散と相関係数
第6回:デフレート
第7回:最も簡単な国民所得の決定理論
第8回:G7おマクロ経済分析
第9回:企業の利潤極大化・生産物供給曲線・労働需要曲線
第10回:乗数理論
第11回:租税・資本の限界効率・投資関数
第12回:輸入関数
第13回:貨幣需要関数
第14回:貨幣供給関数・信用乗数
第15回:IS曲線・LM曲線
第16回:ポリシー・ミックス
第17回:為替レート
第18回:為替市場と国内の政策目標
第19回:マンデル・フレミング・モデル
第20回:アベノミックス(資産効果とトービンのq)
第21回:Feldstein-Horioka puzzle
第22回:マクロ経済モデルの要約
第23回:マクロ経済学へのアプローチ
第24回:マクロ経済学の諸学説
第25回:GDPとGNP
第26回:フロー変数とストック変数
第27回:維持転換の最適化
第28回:総供給に関する古典派とケインズ理論
第29回:動学的マクロ経済学_消費と貯蓄
第30回:動学的投資理論_投資の多期間理論
関連科目
ミクロ経済学基礎、マクロ経済学基礎
準備学習等の指示
プリントを配布します。
教科書
「マクロ経済学I」 豊田利久・羽森茂之、岩波書店、1997。
参考文献
適宜指示します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
前期および後期の各学期末にレポートを課します。
実務経験と授業との関連
特にそのような関連はありません。
備考