シラバス情報

科目名
経営情報論特論
授業コード
71031
担当者名
上野 信行
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2022年度前期
教職免許種類

授業内容
デジタル時代の企業経営の情報化について、今日的な課題であるデジタルトランスフォーメーション(DX)の意義、狙い、内容、進め方、改革の目の付け所、留意点等について平易に概説します。まず、DXとは事業環境の変化に対応して、ITやデータを活用して、既存の業務プロセスを変革する取り組みであることを理解します。そのために、企業活動をビジネスプロセスとしてとらえ、可視化し、再構成し、生産性等を高めることを狙いに、単なるITの活用ではなく、ビジネスプロセスの視点を持つことが重要であることを認識します。そして、今日の複雑な経営環境における改革の目の付け所として、重要なキーワードであるサプライチェーン、リードタイム、不確実性、レジリエンス、リスクについて理解を深めます。各回とも、主要なキーワードの説明を含めて、実務的な視点を外さず、豊富な事例研究・トピックスを通じて経営の情報化を推進する基礎的実践的方法を習得します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
企業や組織の経営の情報化に関心のある学生、コンサルタントとして今日的な課題解決を目指したい学生、システムエンジニアを目指す学生、バリューイノベーションに関心のある学生、AI・DXの経営への活用に興味がある学生等を対象に、DXについて理解を深め、ITの視点、ビジネスプロセスの視点および改革の目の付け所を勉学し、経営の情報化を進めていく基礎的・実践的手法を身につけます。
授業計画
第1回 オリエンテーション  
第2回 今日的な経営の情報化—DXとはー
第3回 経営における情報化のトレンドとDX
第4回 ビジネスプロセスの概念とプロセスの改変
第5回 ビジネスプロセスと可視化
第6回 ビジネスプロセスの可視化技法
第7回 DXに関する最新動向調査
第8回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(1):サプライチェーン
第9回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(2):サプライチェーンと効率性
第10回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(3):リードタイム管理と生産性
第11回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(4):不確実性とその計量
第12回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(5):不確実性への対応
第13回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(6):リスクとレジリエンス
第14回 経営情報に関する今日的課題と改革の視点(7):リスクへの対応
第15回 まとめ
関連科目
準備学習等の指示
授業は、講義とテーマに沿った討議を取り入れ、双方向コミュニケーションにより理解を深めます。質問事項がある場合は、授業時間内、次回の授業時間内、あるいは、教員メールアドレスを通して、都度に質問してください。
教科書
使用しません。授業では、事前にプリント等を配布します。
参考文献
①W・チャン・キムら:新版ブルー・オーシャン戦略
②久保幹雄:サプライチェーンの設計と管理,朝倉書店(2002)
③上野信行:内示情報と生産計画−持続可能な社会における先行需要情報の活用−,朝倉書店(2011)
④P.H.Zipkin:Foundation of Inventory Management,McGraw-Hill(2000)
⑤S.T.Rachev, S.V.Stoyanov and F.J.Fabozzi : Advanced Stochastic Models, Risk Assessment, and Portfolio Optimization, John Wiley & Sons, Inc. (2008)
⑥S.E.ハリトン,G.R.ニューハウス著,米山監訳,岡田ら訳:保険とリスクマネジメント,東洋経済新報社(2010)
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
平常の出席状況と受講態度、レポートの成績により総合的に評価します。
実務経験と授業との関連
備考
本授業は、ITそのものではなく、ITを用いた経営の変革について講義します。