シラバス情報

科目名
副ゼミ (経済政策論特論)
授業コード
71089
担当者名
野北 晴子
副題
単位数
2.00単位
配当年次
1年
開講学期
2022年度前期、2022年度後期
教職免許種類

授業内容
政策効果を測る上で一つの重要なツールとなる産業連関分析について学修します。産業連関表は、縦に見ると、どのような産業から財やサービスを中間財として投入しているかが示され、横に見るとどのような部門にその産業の生産物が配分されているかを示すものです。このため、単に国内の産業構造を示すだけでなく、国の経済見通しや経済政策による経済波及効果の分析等に活用されています。
現在、このような産業連関表は、世界各国が自国の連関表を作成していますが、国内の都道府県、一部の市レベルでも作成され、国や自治体のホームページからEXCEL形式で入手可能となっています。民間企業等においても、関連業界の動向や予測、イベントの経済効果を測るものとして利用されています。さらに、国際機関や各国の協力で作成される国際産業連関表を使えば、貿易による経済効果を測ることができ、いま注目されている付加価値貿易の考え方を学ぶことにもなります。本演習では、産業連関表の基本から、実際にそれを使って分析する実習までを指導します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
到達目標は以下のとおりである。
①産業連関表の仕組みを理解し、産業構造の見方を修得する。
②国や自治体のHPから産業連関表をダウンロードし、自ら設定したテーマに関し、その経済波及効果の分析ができるようになる。
③産業連関分析の問題とその限界を知った上で、分析結果を検証できる。
授業計画
第1回 産業連関表のひな型とその考え方
第2回 投入係数と逆行列
第3回 逆行列の意味と乗数効果
第4回 影響力係数と感応度係数
第5回 最終需要とその構成
第6回 生産誘発額
第7回 付加価値誘発額
第8回 輸出と輸入
第9回 アクティビテイー・アナライシス
第10回 日本の産業連関表を見る
第11回 日本の産業連関分析とその結果を見る
第12回 実習①
第13回 実習②
第14回 実習③
第15回 成果報告
第16回 地域連関表のひな型とその構造①
第17回 地域連関表のひな型とその構造②
第18回 産業連関分析の問題①
第19回 産業連関分析の問題②
第20回 実例の検証①
第21回 実例の検証②
第23回 実例の検証③
第24回 価格変動と産業連関①
第25回 価格変動と産業連関②
第26回 国際産業連関表のひな型とその構造①
第27回 国際産業連関表のひな型とその構造②
第28回 国際産業連関分析
第29回 国際連関分析と付加価値貿易
第30回 成果報告
上記は、履修者の理解度、テキストの内容によって、変わる可能性があります。
なお、研究倫理(論文著者の責任等を含む総合的な研究倫理教育、利益相反の考え方や守秘義務など)についても併せて指導します。
関連科目
ミクロ経済学、マクロ経済学、経済政策論特論、国際貿易論特論
準備学習等の指示
マクロ経済学の基礎は、産業連関表の構造を理解するうえで、必要不可欠です。履修者はテキストを読み、その内容をレポーターとして解説することが求められます。
教科書
別途指示します。
参考文献
参考文献としては、古いものが多いので、絶版の可能性があります。そのため、下記のホームページ(pdfの資料あり)を参考にすることを推奨します。
総務省 産業連関表、産業連関分析について、
http://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/data/io/bunseki.htm
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
レポーターとしての報告50%、授業参加度50%で評価します。
実務経験と授業との関連
備考
本講義においては、ミクロ経済学、およびマクロ経済学の基礎が重要になります。