シラバス情報

科目名
興動館プロジェクトの計画と実施
授業コード
35022
担当者名
中村 隆行
単位数
2単位
配当年次
1年
開講学期
2022年度前期
教職免許種類

授業内容
【授業内容】
「こんな取り組みをしたら社会が楽しくなるのに」、「この活動で社会の課題を解決できるのでは」など、皆さんの思いや志を「形にしてみる」のが企画書です。それを実際に行なうとすると実施計画書を作って、その準備にかからなければ計画倒れになります。実際の実施計画書つくり、それに従って実施を行なうシュミレーション模擬イベントを行なうのが本授業です。実施に向けて実施計画を立ててみましょう。プロジェクトの第一歩が始まります。次に実際にプロジェクトに取り組もうとすると様々な課題に直面します。社会環境の変化によって影響を受けることもあるでしょう。チームの中でリーダーシップや、モチベーションの違い、コミュニケーションの問題など悩むことも出てくるでしょう。これらにどう対応して行くか「マネジメント」の問題です。プロジェクトの立ち上げから実施までのプロセスを学習していきます。
【授業方法】
(1)ワークショップを実施します。自分が考えるプロジェクトを企画書として制作します。
(2)次に企画書を発表するプレゼンテーション(発表会)を実際に行ってもらいます。この発表会実施について、どうすればスムーズに実施できるか実施計画書をつくり、その計画書に従って準備をし、実際に実施をしてもらいます。
【フィードバック】
実施計画書を課題レポートとして作成・提出してもらいます。翌週、ポイントを解説し、返却いたします
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
 本授業は、人間力を養う興動館科目の4つのフィールドのうち、行動力に分類される授業であり、到達目標は以下のようなものです。
(1)何のために何をやり遂げたいのか常にはっきりしていることにより、その全体を俯瞰して具体的に行動することができます。
(2)プロジェクトを実施する具体的実施計画書の作成の重要性を認識できるようになります。
(3)プレゼンテーションで、伝える力を身に付けるとともに、模擬発表会の実施をすることで計画力や行動力を身に付けることができます。
【身につく力】①チャレンジする力 ②問題解決力 ③協働して成し遂げる力 
なお、この授業は、興動館プロジェクトに直接かかわる内容であるため、興動館プロジェクトメンバーの履修を優先します。
授業計画
第1回 オリエンテーション・ガイダンスとアイスブレイク
 授業の目的や授業の進め方、プロジェクトの基本的な考え方を説明します。アイスブレイキングを通じて仲間づくりをします。
第2回 プロジェクトのプランづくり
 プロジェクトとは何か—何を解決する、何をやり遂げたいのかを明らかにし、取り組みたいプロジェクトのプランを作成します。
第3回 プロジェクトの発表—課題を発見する—
 受講生の皆さんが計画したプランを発表します。実現可能なプロジェクトを選出し、それぞれ選出したプロジェクトごとにチームをつくります。
第4回 チームでワーク。 
 一人では解決が難しい問題も、同じ志の人がチームで取り組めば解決が可能になるでしょう。取り組みたいプロジェクトのチームメンバーで、プロジェクト発表のための役割分担を行ないます。。
第5回 プロジェクト発表会のための実行委員会をつくる
 プロジェクトのプランを発表するプレゼンテーション発表会の実施計画づくりを始めます。ここからが、本授業の中核になる「実施計画と実践」の舞台に移ることになります。
第6回 発表会というプロジェクトを成功させるためには? 
 発表会というプロジェクトを成功させるためにどんなことを準備し計画しなければならないでしょうか。
作業をシュミレーションして作業表を作成してみましょう。
第7回 計画を立てる—5W2H(What, Who, Why, Where, When, How, How much)
 ①成果物(アウトプット・アウトカム)を考える、②目的と目標(goalは何か)が必要 ③始まりと終わり    (スケジュール)が必要 ④独自性が必要 この4つについて学ぶとともに、実際実施計画を作っていきます。
第8回 計画を立てる
チームで議論しながら、実施計画を練り直します。具体的には、必要な資源は調達できますか。スケジュールや、当日のプログラムは実現は可能でしょうか。、チームで取り組むため、役割分担はできているか。ディスカッションします。
第9回 リーダーシップ、モチベーション、コミュニケーション
 皆で実施計画を進めようとするとポテンシャルの違いやモチベーションの違いなど問題に直面します。    リーダーに求められるものは何でしょうか。モチベーションを高めるにはどうすればいいのでしょうか。コミュニケーションはどうすればうまくいくのでしょうか。
第10回 まとめる
 スケジュール管理や役割分担、進捗状況は、どうだったでしょうか。実際に取り組んでみると様々な問題に直面します。問題解決方法を検討します。リスク管理についても考えます。
第11回 コミュニケーション—伝える力を考える
 チームで取り組むには、コミュニケーションが大切です。コミュニケーション力を高めてドウチームで行動していくか。伝えるためのポイントを考えます。
第12回 PDCAサイクルを学ぶ
 PDCAサイクルは、計画段階でも実施の途中でもつねに意識しておく必要があります。チェックするということ、評価し改善するということを再確認してみます。
第13回 予行演習・シュミレーションする
 実施計画の事前実施で確認をしてみましょう。思わぬ準備不足が発見されるかもしれません。その対応はどうしますか。考えましょう。
第14回 プラン発表プレゼンテーションの実施
 それぞれのチームでつくったプランを発表するという「発表会プロジェクト」を実際に実施してもらいます。実施計画通りに進むでしょうか。
第15回 総括
 発表会というプロジェクトの実行計画と実施についての学んだことを通じて、振り返りを行ないます。
関連科目
興動館プロジェクトの評価と改善, 興動館プロジェクトの経営戦略
準備学習等の指示
この授業は興動館科目の行動力フィールドの授業です。
毎回、フィールドの到達目標を意識して授業にのぞんでください。(到達目標:①失敗を恐れず、粘り強く挑戦する力を持つ。②行動するための手順や方法を考え、実践する力を持つ。)
興味があるプロジェクトの目的や活動内容などを調べておいてください。情報収集、整理、資料制作に60分は必要です。
教科書
教科書は使用しません。
参考文献
『プロジェクトマネジメント入門』一般社団法人プロジェクトマネジメント学会、2013年
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
①平常の出席状況と受講態度25% ②プレゼンテーション発表30% ③プロジェクト企画書・レポート45% を総合判断して評価する。
実務経験と授業との関連
NPO支援センターで様々なプロジェクトを立ち上げ(まちづくり、福祉、環境、国際貢献、スポーツ・文化、など)に関わるとともに、実施してきました。その経験を活かして授業を行います。
備考
定員30名

興動館科目では、経済産業省が推奨する「社会人基礎力」の伸長度をはかるため、「プログレスシート」を作成していただきます。
※社会人基礎力とは・・・組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力