シラバス情報

科目名
民法Ⅰ
授業コード
14009
担当者名
宮畑 加奈子
副題
総則、物権法
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2023年度前期
教職免許種類
高校一種(商業)

授業内容
民法は、財産法としての総則、物権、債権の3編と家族法としての親族、相続の2編、計5編から構成されています。民法Ⅰでは、「人」、「所有」、「契約」をキーワードに、財産法及び家族法の一般規定としての「総則」、財産法の各則のうち、物に対する権利である「物権」を扱います。民法を学ぶことは自分の身の周りの問題や社会のあり方について考えることでもあります。条文の背後にある歴史的、社会的背景をふまえることで、法に対する理解をより一層高めることが可能となります。

*相互に関連する内容であるため、本科目の受講後、後期に開講される民法Ⅱを併せて受講することをお勧めします。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
到達目標:
 財産法(総則・物権)の基礎を学び、経済活動につき法的な観点から説明できるようになる。

関連性:『経世済民』『経国済民』を語源とする経済分野の隣接領域であり、民法Ⅰ・Ⅱで学ぶ財
 産法の知識は、経済活動にとって不可欠な分野でもあります。この科目では、大学生として、社
 会人として身に付けておきたい財産法に関する知識を得ることができます。民法Ⅰでは、総則・
 物権編の法全般にわたる基礎知識、財産法の根幹となる人・物・行為について学んでいきます。
 経済取引のルールを学ぶことで専門分野の理解をより一層深めることも可能となります。最近で
 は所有者不明土地の問題等が話題になっていますが、物権の代表格である土地所有権は、相続制
 度、自然災害、都市問題等にもつながる最も現代的な課題でもあります。

【身につく力】 知識・理解、論理的思考力・分析力、問題解決力
授業計画
第1回  ガイダンス(民法を学ぶための基礎知識)
第2回  民法と民法典(民法の歴史、民法の基本原則)
第3回  契約・法律行為(権利と義務、物権と債権、契約と法律行為)
第4回  権利能力(民法と「人」、権利能力の意義)
第5回  意思能力・行為能力
第6回  物権の種類(所有権とその他の物権、制限物権と担保物権、占有権)
第7回  所有権の思想(所有権の誕生・取得・制限)
第8回  所有権の効力(占有訴権、物権的請求権、所有権の制限とその課題)
第9回  契約の効力(契約の成立、意思表示の瑕疵、意思表示の到達)
第10回  不動産・動産の物権変動(三類型、登記、即時取得、公示・公信の原則)
第11回  担保物権(抵当権、その他の担保物権)
第12回  代理(代理制度の意義、無権代理、表見代理)
第13回  時効(取得時効、消滅時効)
第14回  法人(法人の意義・機能)
第15回  まとめ
関連科目
本講義の受講後に民法Ⅱを履修することをお勧めします。また法学Ⅰや日本の法律では、財産法以外の分野も広く対象としています。
準備学習等の指示
事前に教科書を一読し、問題点を整理しておいてください。なお予習復習については、少なくとも各30分以上を心がけてください。
教科書
野村豊弘『民事法入門』(第8版、有斐閣アルマ)
ISBN 978-4-641-22136-9
参考文献
『ポケット六法』(令和5年度版)有斐閣等
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験(80%)、小テスト(20%,但し実施回数により多少の変動あり。)、授業への参加度により総合評価を行います。 また出席回数が11回以上で受講態度が良好な場合はプラス評価を行います。  
実務経験と授業との関連
備考