世界の思想と現代社会Ⅰ a

16003

山本　貴裕

アメリカの現代社会の形成過程

2.00単位

1年

2023年度前期

高校一種（地理歴史）

一般的に、アメリカは世界で最も世俗化が進んだ国というイメージがありますが、実は、先進国の中では他に類を見ない「宗教的」な国家でもあります。その宗教性を理解せずして、アメリカ人を理解することはできない、と言っても過言ではありません。この授業では、「リフォーム」をキーワードとして、アメリカ人の宗教的伝統を検証しつつ、それが現在のポピュラー・カルチャーや政治社会の分野においてどのように表れているかを確認します。レポートは評価をつけて返却します。

ある人間の現在を理解しようとする時、その人間の過去を知ることは非常に有効な方法です。この授業では現在のアメリカ人の世界観・価値観を理解するために、彼らの過去にさかのぼり、それがどのように形成されてきたかを考察します。メディアの情報を通じて得られる一面的・表面的なアメリカ理解に留まることなく、アメリカをより深く歴史的に理解することが、この授業の到達目標です。

身につく力：①知識・理解

第1回 　 講義と担当教員の紹介
第2回 　 プロテスタント vs. カトリック、そしてイングランド国教会
第3回 　 大覚醒とアメリカ革命　
第4回 　 独立宣言と第二次大覚醒　
第5回　 リバイバル集会から政党大会へ　
第6回　 スコットランド系アイルランド人
第7回 　 何もできない子からやればできる子へ
第8回　 右派とUFOと反国家主義
第9回 　 奴隷制をめぐる黙示録的論争　
第10回 　ビジネスマンと社会進化論　
第11回 　改革の時代とハワイ併合　
第12回 KKK、禁酒法、サル裁判
第13回 我々の間にエイリアンがいる　
第14回 黒人と若者の反乱　
第15回 トランプ vs. オバマ

「広島とハワイで学ぼう！飛び出せ国際人」

授業で配布するプリントやノートを参照しつつ、関連テーマについて本やインターネットでさらに調べてみましょう。アメリカの映画やテレビドラマ、音楽などを鑑賞したり、アメリカ関連のニュースに触れることも有効です。授業の前後に30分ずつそのような時間をつくりましょう。

使用しません。必要に応じて授業資料を配布します。

森本あんり『反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体』(新潮社、2015年）

定期試験を実施します。

授業への参加度（授業の感想15回分）が30%、期末試験（持ち込み不可）が70%の100%で評価します。

授業開始「直後」から10分経過までを「遅刻」とします。それ以降は「欠席」扱いです。また私語は慎んでください。