シラバス情報

科目名
実践資産運用
授業コード
21060
担当者名
藤谷 則夫
副題
お金との上手な付き合い方
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2023年度後期
教職免許種類

授業内容
 人生100年時代と言われる時代に入ってきました。個人のそれぞれのライフステージにおいて、どういう資産形成をしていくかをこれからの人生でよく考えておく必要があります。
 また、現在、金融機関から様々な金融商品が提供されています。預貯金だけでなく、このような金融商品に投資をすることで、個人も大きな収益チャンスをつかむと同時に、大きな損失を受けるリスクもあります。リスクとリターンを考えた投資の方法を学ぶ必要があります。
 本講義では、ライフステージにあったお金の運用について学ぶとともに、擬似株式投資を行いながら株式市場の仕組み、株価の変動要因、株式指標の内容・使い方などを学び、上手なお金の運用の仕方・考え方を身につけることを目指します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
講義は、ライフステージや株式市場の「知識・理解」を深めるとともに、実践を通じて「チャレンジ
する力」を養います。
1.個人のライフステージにあったお金の運用に関する基本的な考え方を理解し、説明できる
 ようにします。
2.株式投資に関する様々な指標の意味と使い方を理解し、実践できるようにします。
3.擬似株式投資を通じて株式投資の基本的やり方を理解し、実践できるようにします。

【身につく力】「知識・理解」、「チャレンジする力」
授業計画
第 1 回  ガイダンス—本講義の概要、ファイナンス入門の理解度チェック
第 2 回  資金運用の原則—資金運用にあたっての基本原則を理解
第 3 回  個人のライフステージと資産形成(1)−ステージ別の資産形成(20代〜40代)
第 4 回  個人のライフステージと資産形成(2)−ステージ別の資産形成(50代以降)
第 5 回  ライフプラニング−自分のライププランを作成する
第 6 回  損益計算書と貸借対照表の仕組み
第 7 回  損益計算書関連指標(成長性・収益性指標)の算出・分析と解説—
第 8 回  貸借対照表関連指標(安全性指標)の算出・分析と解説—
第 9 回  株式投資に必要な各種指標の解説—企業が公表した財務諸表を使用して算出・分析
第10回  株価の変動要因(経済、企業業績との関係等)及び代表的な株式用語を理解する
第11回  模擬株式売買(1)・・・銘柄選定チェックリスト・資金管理表・場帳
第12回  模擬株式売買(2)・・・銘柄選定の実際・日々の値動きの把握・売買成果の記入方法
第13回   模擬株式売買(3)・・・模擬株式売買と資金管理等の実践
第14回  投資信託・インデックスファンド等
第15回  まとめ

※グループワークを行って、ライフプランニングや財務指標分析、模擬株式投資のやり方の
  理解を高めます。
関連科目
・ファイナンス入門
・現代ファイナンス論
・実践ファイナンス論
準備学習等の指示
・ライフプラニングや模擬株式投資は、やり方を理解するのに授業だけでは時間が足りません。
また、エクセル による表作成などの実践作業が伴いますので、毎回30分から1時間の復習を
行って、理解を深めてください。
・毎日、新聞の経済欄や株式欄を読み、経済や株式市場で何が起きているかを理解してください。
教科書
教科書は特にありませんが、毎回資料を配布します。
参考文献
・日本FP協会(2020年)『金融資産運用設計』同所発行
・日本FP協会(2020年)『「ライフ・リタイアメントプランニング』同所発行
・宇田川壮二(2020年)『「中小企業の財務分析第5版』」同文舘
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
・授業への参加度(毎回の受講カード)30%、レポート(2回)70%で評価します。
 レポートは「ライフプラニング」と「模擬株式投資」の実践報告で全提出を前提とします。どちらも
「授業の理解度」及び「作成した表の整合性」と「自分の考えを論理的にかつ具体的に説明する力」を
評価します。なお、Excelシートの作表が非常に重要です。計算式の入ったExcelシートを配布しますが、作表がきちんとできないと、レポート評価が大きく減点されます。事前にExcelシートを十分チェックするようにしてください。
・模擬株式投資の運用成績の良し悪しは評価対象外です。
・他人のレポートの写しや同じExcelシートを提出した場合は、いずれもその回のレポートは評価
 しません(ゼロ点)。
実務経験と授業との関連
銀行員時代に資金証券部において、債券、株式の実務を担当した経験があり、また、証券アナリス
トや証券外務員の資格を有しており、資産運用のプロとしての実績があります。個人の資産形成に
ついても長い営業店経験の中でアドバイスを行っていました。
これらの経験を活かし、実務から得た運用のルールを授業の中で示します。それは、市販の本には
ほとんど書かれていませんが、人生において非常に役立つ内容となっています。
備考
・グループワークを行うために、グループ編成が必要なので、欠席しないようにしてください。
・Excelシートの作成は成績に大きく影響します。グループワークを通じて不明な点を解消するように
 しますが、分からないことは直接私に聞くか研究室に来てください。
・電卓は必須です。
・簿記3級程度、財務諸表の知識があると授業理解が進みます。
・授業開始10分経過後は入室を禁止します。
・授業中の私語、携帯電話の使用、飲食などマナーに反する行為は厳禁します。