教員名 : 阿部 純
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科目名
メディア論
授業コード
25016
担当者名
阿部 純
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2023年度後期
教職免許種類
授業内容
本講義の前半では、新聞やラジオ、テレビ、電話などのメディア史を追っていきます。それぞれのメディアの過程には、今の様態になるまでのさまざまな試行錯誤があります。これらのメディアの歴史から、今日のデジタル・メディアを介したコミュニケーションの展開可能性についてディスカッションしていきたいと思います。合わせて、メディア論やマスコミュニケーション論と括られる理論の枠組みを押さえつつ、これらの理論の今日的意義も考えていきましょう。
また、講義の後半では、メディア文化作品やローカル・メディアにも焦点をあて、その特性をジェンダーや地域表象の観点から具体的に解説します。そのほか、映画や演劇、メディアアートなどの文化作品を紹介しながら、メディアとテクノロジー、そして身体との関係性について考察する時間を設けていきたいと考えています。 毎回授業の最後に、その回の内容に関する小レポートを提出してもらいます。次の回の冒頭では、小レポートのふりかえりを行います。 なお、写真から映像までのメディア史については、前期開講の「メディア文化史」で扱うので、興味のある方はそちらを履修してください。 到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
・それぞれのメディアの文化や歴史について理解し、自分の言葉で説明できること。
・メディア論やマスコミュニケーション論の専門用語を理解し、身の周りの事象や文化作品を説明できるようになること。 【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」「斬新な発想をする力」 授業計画
第 1回 はじめに:メディアとは何か
第 2回 マスメディアの生態系1:新聞とジャーナリズム 第 3回 モバイル・メディアとコミュニケーション 第 4回 マスメディアの生態系2:ラジオ、テレビ 第 5回 メディア論の思考法:口承文化から電子メディア文化まで 第 6回 マス・コミュニケーション論の展開 第 7回 カルチュラル・スタディーズ 第 8回 中間テスト、メディアとジェンダー1:雑誌とジェンダー 第 9回 メディアとジェンダー2:CMとジェンダー 第10回 メディアと身体、メディア・アート 第11回 メディア・リテラシー:メディア実践の展開 第12回 演習:デジタル・ストーリーテリング 第13回 演習発表+ディスカッション 第14回 日本のマスメディアの生態系3:雑誌、ローカルメディア 第15回 まとめ 第1回から第7回は、参考文献に挙げている吉見(2012)の文献をもとに授業内容を構成しています。第8回には、前半のまとめとして中間テストを行います。第9回以降は、大小の演習を取り入れながら授業を進めていきます。 関連科目
「メディア論」「メディア・リテラシー」「出版メディア論」「Webメディア論」「映像メディア論」など
準備学習等の指示
事前に配布する資料に目を通してくることと、前回の復習をすることを必須とします(30分程度)。
発表の前には、発表練習も各自でしてきてください(30分程度)。 教科書
教科書は使用しません。毎回プリントを配布し、スライドで説明します。
参考文献
吉見俊哉(2012)『メディア文化論—メディアを学ぶ人のための15話 改訂版』有斐閣
飯田豊・立石祥子編著(2017)『現代メディア・イベント論: パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』勁草書房 門林岳史・増田展大編著(2021)『クリティカル・ワード メディア論 理論と歴史から〈いま〉が学べる』フィルムアート社 水越伸(2005)『メディア・ビオトープ—メディアの生態系をデザインする』紀伊国屋書店 水越伸編著・飯田豊・劉雪雁著(2018)『メディア論』放送大学教育振興会 など 定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験(60%)、中間テスト(10%)、演習発表・ディスカッション(20%)、授業への参加度(10%)で総合的に評価します。
実務経験と授業との関連
備考
本授業では、受講生のみなさんの積極的な参加を求めています。授業中に意見を求めることもありますし、周りの人と相談しながら回答を考えるようなグループワークも多用します。集中して受講してください。
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