教員名 : 餅川 正雄
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科目名
演習Ⅰ (餅川正雄)
授業コード
41329
担当者名
餅川 正雄
単位数
4.00単位
配当年次
3年
授業概要・授業計画
【授業概要】
我が国の租税実体法、基本的に現行「所得税法」の内容を、納税者の立場から考察し、その特徴や問題点を先行研究や判例をもとに分析・評価します。その他、ゼミ生の卒論テーマによっては、一般消費税(付加価値税)や法人税法、相続税法などの内容についても同様に考察する予定です。その際に、常に「租税正義」を念頭に置き、納税者の権利保護の思想と公平な課税の実現という2つの基本思想を重視し、あるべき租税制度について考えてもらいます。 中国等からの留学生の場合は、中国の租税制度と日本の租税制度の比較研究などを行うこともあります。 【授業計画】 所得税法、消費税法及び相続税法に関する例を示しておきます。ゼミで予め割当を行い、各自で指定した教科書を基に主体的に学習し、その内容を簡潔にまとめたレポート(A4版・2枚)を提出してもらいます。レポートを基にゼミの時間に発表してもらいます。発表後、ゼミ参加者からの質疑応答や協議を行うことで、問題点や疑問点を明確にしていきます。 《所得税法》 1. 所得の定義 2. 非課税所得 3. 所得の分類 4. 各種の所得 5. 所得の帰属年度 6. 必要経費 7. 損益通算と損失の繰越し 8. 所得控除と税額控除 9. 所得の帰属と家族の課税単位 《消費税法》 1. 消費課税の制度と種類 2. 消費税の特色 3.前段階税額控除型付加価値税 4. 消費税の基本的仕組み 5. 消費税の課税要件 6. 消費税の年度帰属 7. 税率 8. 仕入税額控除 9.国際取引と消費税 《相続税法》 1. 相続税の意義と根拠 2. 相続税の基本的仕組み 3. 相続税額の計算 4. 各相続人の相続税額 5. 遺産分割と相続税の申告 6.相続法と相続税 7. 相続税と所得税との交錯 8.贈与税の課税要件 9.相続税額の計算 教科書
必要な研究資料は、授業時間に配付します。
餅川の過去の研究論文を教科書として使用することが多くなります。 活動予定
このゼミでは、卒業までに日商簿記検定3級と2級を取得することを推奨しています。そのため、簿記の論点に関する質問についても随時対応し、合格に向けて指導していきます。
ゼミ生は、4月末までに興味・関心によって焦点を絞り込んだ卒論テーマを決定します。その際、租税法の書籍を参考にして基本的な枠組みを構想しておく必要があります。卒論のテーマに関する書籍を何冊か購入してもらうだけでなく、研究論文をグーグル・スカラーなどを利用して検索して、印刷・コピーしてもらいます。 5月から夏休み終了までに、先行研究や裁判例をまとめていくために、月に1本のペースで、最終的に5本程度のレポートを作成してもらうことになります。その後、レポートを吟味・精査して、修正・追加を行ないます。最後に、自分達の見解を根拠を示しながら整理していき、卒業論文を仕上げます。 年に数回の懇親会を開催する予定です。 成績評価の方法
授業への参加状況と、『課題レポート』の内容によって総合的に評価します。
選考方法
演習Ⅰ(餅川ゼミ)は、次のとおりゼミ生を選考します。
■第一次選考期間 11月22日(火)〜11月28日(月)の昼休みの時間にゼミ希望書類を提出してもらい面談します。 ■第二次選考期間 12月08日(木)〜12月12日(月)ゼミ希望書類を提出してもらい面談します。 ■第三次選考期間 12月20日(火)〜12月22日(木)ゼミ希望書類を提出してもらい面談します。 履修条件
高校時代(大学2年次までに)に全商又は日商の簿記検定3級を取得しているか、今後、受験することが望ましい。
上記の検定を取得していない学生は、2・3年次に「中級簿記演習」を履修することが望ましい。 また、毎回必ず演習Ⅰ【餅川ゼミ】に出席し、研究経過を報告できること。【無断欠席は厳禁】 オフィスアワー
基本的に授業のない時間帯は、自由に研究室を訪問できます。
オフィスアワーは木曜日の3時限目としています。月曜日の2時間目も可能です。 |