シラバス情報

科目名
道徳教育指導法 【教職】
授業コード
51019
担当者名
胤森 裕暢
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2023年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)

授業内容
 まず道徳の本質について理解する。また社会における道徳的な課題とそれに対する道徳教育の歴史を理解する。次に育てたい子供の心の成長と道徳性の発達について理解します。
その上で,今日の学校における道徳教育と道徳科の目標及び主な内容を,学習指導要領を読み解き理解します。
 次に道徳科における,学習指導,教材,学習指導過程の基本を踏まえ学習指導案作成,学習評価の
あり方,さらに全体計画,年間指導計画の意義と工夫について,指導計画に基づいた実践に学びながら理解します。
 これらに基づいて授業設計(学習指導案作成)と模擬授業・協議を行い,学習指導の工夫も含めて協議し,改善の視点を得ていくことにより,実践的な指導力を身につけます。最後に小テストを行い道徳教育及び道徳科授業に関する理解及び自らの授業設計について振り返ります。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
 本授業では,道徳の意義や原理等を踏まえながら,道徳科を要として学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の目標や内容,指導計画等について理解するとともに,教材研究と学習指導案の作成,また模擬授業等を通して,実践的な指導力を身に付けることをテーマとします。
 このために道徳の意義や原理等,学校における道徳教育の目標や内容を理解します。これらをふまえ,学校で教育活動全体を通じて行う道徳教育および要である道徳科の指導計画や指導方法について,実践に手がかりを得ながら,学習指導案の作成とそれに基づいた模擬授業と協議を通して理解します。  【身につく力】「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」「問題解決力」
授業計画
第1回:オリエンテーション−道徳とは何か,道徳的な課題とは何か−
第2回:子供の心の成長と道徳性の発達
第3回:道徳教育の歴史—日本の道徳教育はどのように展開してきたのだろうか−
第4回:今日の道徳教育及び道徳科の目標と内容−学習指導要領を読み解く−
第5回:道徳科における学習指導—実践を手がかりにする−
第6回:道徳科における教材と学習指導過程—実践を手がかりにする−
第7回:道徳科における学習指導案と学習評価—実践を手がかりにする−
第8回:道徳教育の指導計画(全体計画,年間指導計画,学習指導案)の意義と工夫—実践を手がかりにする−
第9回:道徳科の授業設計と学習指導の工夫と課題−模擬授業・協議(テーマ:主として自分自身に関すること)−
第10回:道徳科の授業設計と学習指導の工夫−模擬授業・協議(テーマ:主として人との関わりに関すること)−
第11回:道徳科の授業設計と学習指導の課題−模擬授業・協議(テーマ:主として人との関わりに関すること)−
第12回:道徳科の授業設計と学習指導の工夫−模擬授業・協議(テーマ:主として集団や社会との関わりに関すること)−
第13回:道徳科の授業設計と学習指導の課題−模擬授業・協議(テーマ:主として集団や社会との関わりに関すること)−
第14回:道徳科の授業設計と学習指導の工夫と課題−模擬授業・協議(テーマ:主として生命や自然,崇高なものとの関わりに関すること)−
第15回:これからの道徳教育の実践を改善する視点−小テストと振り返り−
関連科目
教育方法学(教育課程論を含む),中学社会科教育法Ⅰ,中学社会科教育法Ⅱ,社会・地理歴史科教育法,社会・公民科教育法,地理歴史科教育法,公民科教育法,商業科教育法Ⅰ,商業科教育法Ⅱ,情報科教育法Ⅰ,情報科教育法Ⅱ,特別活動・総合的な学習の時間の指導法
準備学習等の指示
 学習指導案作成と模擬授業,グループ発表に向け,学習指導要領解説,読み物資料,指導計画の具体例を読み込んで,よく理解してください。
自分の体験した中学校社会科の授業を思い出すこと。できれば、当時のノートやプリントを集めておこう。さらに教科書や参考文献などをもとに、日頃からよい道徳の授業のイメージを持つようにしてほしい。学習指導案のモデルをもとに作ろう。そのためには,イメージを持つために30分以上,また教材研究と学習指導案作成に120分程度はかけてほしい。
教科書
『中学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編』, 教育出版,平成30年5月,172円
参考文献
・『中学校学習指導要領解説 総則編』,東山書房,平成30年3月,276円
・『高等学校学習指導要領解説 総則編』,東洋館出版社,平成31年1月,418円
・『高等学校学習指導要領解説 公民編』,東京書籍,平成31年3月,1100円
・その他は授業中,適宜資料を配付します。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
・学習指導案(25%),模擬授業(25%),小テスト(25%),発言(授業への参加度として)(25%)
・作成する学習指導案については,内容項目,教材,発問,学習指導過程等の基本的内容を適切に記述しているかどうかを評価します。
・模擬授業は学習指導案に基づいているかどうか,基本的な学習指導を行っているかどうか,協議
 で積極的に発言しているかどうかを評価します。
・小テストについては,授業で学習した道徳教育に関する知識を用いて適切に論述しているかどうかを評価します。
・平常の受講態度については,発言等を積極的かつ適切にしているかどうかを(授業への参加度として)評価します。
実務経験と授業との関連
・中・高等学校教師として授業を,そして教育委員会の指導主事として,中・高等学校教師の指導助言を担当してきました。中・高等学校授業の研究開発も行っている。これらを活かし,理論的かつ実践的な学習指導案作成の基礎を身に付けてもらえるよう指導をしていきます。このために履修者全員による主体的な模擬授業と協議会ができるように運営します。
備考
将来教師になることを目指すという意志をしっかり持ちながら,真剣に授業,模擬授業,協議に臨むことを求めます。