教員名 : 加藤 淳一
教員名 : 餅川 正雄
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科目名
中級簿記演習
授業コード
22046
担当者名
加藤 淳一、餅川 正雄
単位数
4.00単位
配当年次
1年
開講学期
2023年度後期
教職免許種類
高校一種(商業)
授業内容
この授業では、中級レベルの簿記の学習範囲(商業簿記と工業簿記)を講義し演習を行います。「工業簿記」と「商業簿記」を学びます。中級簿記の理解を深めるには、実際に問題を解くことが有効であるため、知識と技術を確実なものとするために、問題の解き方を中心に解説をしていきます。後半では新しく出題範囲となった論点を中心に展開します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
中級レベルの簿記を演習形式で学ぶことをテーマとして、以下のことを到達目標とします。
1. 株式会社における「商業簿記」を学習し、株式会社の財務諸表を作成・分析する能力を身に付け ることができます。 2、「工業簿記(初歩的な原価計算を含む)」を学習し、製造業おける原価管理の基礎技能を身に付け ることができます。 【身に付く力】 「知識・理解」、「問題解決力」、「論理的思考力・分析力」 授業計画
《工業簿記》
第 1 回 工業簿記の基礎 (費目別計算:材料・労務費・経費の講義) 第 2 回 工業簿記 『個別原価計算』と『部門別個別原価計算』 (製造間接費の講義と演習) 第 3 回 工業簿記 『単純総合原価計算』 (月末仕掛品評価法の講義と演習) 第 4 回 工業簿記 『組別総合原価計算と等級別原価計算』 (月末仕掛品の計算演習) 第 5 回 工業簿記 『工程別総合原価計算』 (月末仕掛品評価法の講義と演習) 第 6 回 工業簿記 『標準原価計算』 (パーシャル・プランとシングル・プランの講義と演習) 第 7 回 工業簿記 『直接原価計算』 (直接原価計算の損益計算書の作成演習) 第 8 回 工業簿記 『製造原価報告書』 (工業簿記における財務諸表の作成演習) 第 9 回 工業簿記 『本社工場会計』 (工場会計の独立に関する講義と演習) と中間テスト 第10回 工業簿記 部門別個別原価計算と工程別総合原価計算の問題演習 第11回 工業簿記 標準原価計算と直接原価計算の問題演習 第12回 工業簿記 『製造間接費の差異分析』 (予算差異等に関する講義と演習) 第13回 工業簿記 『標準原価計算』 (シュラッター・チャート図の作図演習) 第14回 問題演習 (工業簿記:個別原価計算と総合原価計算に関する演習) 第15回 問題演習 (工業簿記:標準原価計算と直接原価計算に関する演習) 《商業簿記》 第1回 商業簿記の基礎 (株式会社の仕訳と帳簿決算の講義) 第2回 商業簿記 『決算会計』 (精算表と財務諸表の作成に関する講義と演習) 第3回 商業簿記 『本支店会計』 (財務諸表の合併の講義と演習) 第4回 商業簿記 『伝票会計』 (3伝票の起票と仕訳集計表の作成演習) 第5回 商業簿記 精算表の作成演習 第6回 商業簿記 ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引の演習 第7回 商業簿記 外貨換算会計の演習 第8回 商業簿記 中間まとめ(中間テスト)と税効果会計の講義 第9回 商業簿記 税効果会計の演習 第10回 商業簿記 『仕訳問題』 (株式の発行、剰余金の配当と処分に関する演習) 第11回 商業簿記 『仕訳問題』 (合併、無形固定資産と繰延資産に関する演習) 第12回 商業簿記 『仕訳問題』 (子会社株式、関連会社株式、その他有価証券に関する演習) 第13回 商業簿記 『仕訳問題』 (賞与引当金、返品調整引当金) 第14回 問題演習 連決仕訳の演習 第15回 問題演習 連結精算表の演習 関連科目
中級簿記
準備学習等の指示
事前に教科書として使用する過去問題集の指定された回の解説を読んでおいてください。簿記の学びのコツは、解説の予習によって「考え方を」おおまかに理解することにあります。商業簿記には多くの特殊な項目がありますので、キーワードや概要をある程度把握するために、授業前に約1時間程度の予習をして、その内容に興味・関心をもって臨んでください。あせらないで、問題の内容を理解することに集中することが大切です。
商業簿記は、特殊な取引の仕訳が難しいと言えます。他にも税効果会計と連決会計についての学びに力を入れてください。問題の本質は何なのかを時間をかかて考えてください。なぜ税効果会計が必要なのか。なぜ連結会計が必要なのかということを考えてください。 工業簿記は、最初に工業簿記の問題が一通り解けるようになることを目標とします。計算式を覚えるのではなく、「図を書いて計算する」という方法を身に付けられるように、例題と解説を読んでおくなど、事前に1時間程度の予習をして内容をイメージできるようにして授業に臨んでください。 毎回,問題の解き方を解説する時間が多くなるため,必ず授業で扱った過去問題をもう一度時間を計って各自で解くという復習を継続してください。授業の後半の回では、論点を絞り込んで問題を解いてもらうことになるので、出来なかった問題を何度も繰り返して自宅で解くことになります。この復習の時間は、2時間程度必要です。因みに商業簿記は仕訳と決算の問題が重要です。工業簿記は標準原価計算と直接原価計算が重要ですので、完全に理解してください。同じ問題を何度も解くことに、慣れていくことが重要です。 教科書
〇工業簿記
TAC簿記検定講座著『合格トレーニング日商簿記2級 工業簿記』TAC出版 ¥1,650- 〇商業簿記 TAC簿記検定講座著『合格トレーニング日商簿記2級 商業簿記』TAC出版 ¥1,980- 参考文献
(1) よせだあつこ(2022)『パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級商業簿記 テキスト&問題集』翔泳社,¥1,650-
(2) よせだあつこ(2022)『パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級工業簿記 テキスト&問題集』翔泳社,¥1,650- 定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験70%、中間テスト30%で評価します。
実務経験と授業との関連
授業者は、実社会での経理の実務経験を有しており、予算・決算の業務や原価計算・管理会計の業務を経験しています。
備考
商業簿記(日商簿記3級又は全商簿記2級)の学習を終えている学生を対象としています。
テキストを読む時間を20%、問題を解く時間を80%として、自分で電卓をたたいてください。 中級の商業簿記と工業簿記の内容は、経理実務で必要となる知識です。初級では学ばなかった特殊な仕訳に習熟する必要がありますので、問題の本質や処理の流れを十分に理解したうえで、必ず自分で問題を解いて慣れるようにしてください。なお、解答できなかった問題や間違えてしまった問題は、各自で何度も繰り返して解くことが不可欠です。日商簿記2級の検定試験を受験する予定の学生を前提としています。 |