シラバス情報

科目名
プレゼミ 済・営(竹林栄治)
授業コード
41204
担当者名
竹林 栄治
授業題目
歴史で学ぶ経済
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
2年

授業概要・授業計画
授業内容と到達目標
この演習は2つの到達目標を掲げています。1つめは、世界史や日本史で学んだ経済の項目を、これまでのように丸暗記せずに、その理屈(ロジック)を学ぶことで、より深く理解することを目指します。すなわち学生が既に持っている世界史や日本史の知識を使って、経済(学)の基礎知識を学びます。そして、世界史や日本史の知識と経済の知識の橋渡しをすることで、「世界史や日本史の経済の記述が他者に説明できる経済学部生」を目指します。2つめは、「読む力」・「まとめる力」・「書く力」・「伝える力」といった基礎的技能を身につけることです。こうした力は、3年次からの演習の専門的な学習・研究の基礎となる技術、能力につながります。 また「コミュニケーション能力 」 「協働して成し遂げる力」「チャレンジする力」が高まります。

【身につく力】
「知識・理解」「コミュニケーション能力 」「プレゼンテーション能力」 「協働して成し遂げる力」「斬新な発想をする力」「チャレンジする力」「リーダーシップ」

授業方法
授業はグループでの活動が基本です。授業は次のような方法で行われます。
①事前に教科書の指定された範囲を読み込みます。予習には90分程度必要です。
②授業当日は、指定された教科書の該当範囲をゼミ生同士が毎回輪読してその内容を読み取り、次いでゼミ生が解説し、最後に学習内容をまとめます。
③第10回から15回目の授業では、ゼミでの学習内容の中から主題を選んで、パワーポイントあるいはミニ授業形式での報告会を実施します。授業終了後にはレポートを提出します。

※新型コロナウイルスの感染状況により、授業が最初からあるいは途中から遠隔授業(Microsoft社のTeams)に切り替わることがあります。

授業計画
第1回  アイスブレーク   
ゼミ生の心の垣根を取り払い、ゼミの一体感を醸成するためにじゃんけんゲーム・非言語ゲーム・
  他者紹介ゲーム等のアイスブレークを行います。

第2回から第9回では「読む力」・「まとめる力」・「書く力」・「伝える力」が高まることを目標にします。
第2回 世界史とお金① お金の価値って何?
 お金の価値は何によって担保されているのか、お金がおカネである条件は何かなど貨幣につい
   ての不思議を歴史的に考えます。
第3回 世界史とお金② お金の発行権をめぐって
    お金を発行する権利はだれが握っているのか、お金を印刷する権利を持つとどんなことが
    可能かなど通貨発行権について学びます。
第4回 世界史とお金③ 幕末通貨戦争
 日本の小判と欧州の金貨は同じ価値なのか、幕府が小判の価値を下げた理由という点から、
    幕末日本の通貨事情を考えます。
第5回 世界史とお金④ ユーロと統一ドイツ
    経済大国ドイツが自国通貨マルクを捨ててまで共通通貨ユーロを導入した真の理由は何か、
    を考えます。 
第6回 世界史と金融① ユダヤ人と金融
    ユダヤ人など特定の民族が金融業に従事していた理由とその資産の特徴について考えます。
第7回 世界史と金融② 宗教と徴利禁止 
    ユダヤ教や中世のキリスト教において利子を取れなかった理由について、共同体の維持や
    時間の概念から考えます。
第8回 世界史と金融③ リスクの回避?株式会社と保険の誕生?
    人生やビジネスにつきもののリスクを経験するために人間が考え出した方法を株式会社と
    保険制度を事例に挙げて考えます。 
第9回 世界史と財政 古代ローマと公共事業
    インフラ整備の財源をどこから調達するかを、古代ローマと現代日本との比較から考えま
    す。また税の取りすぎが国家にどのような影響を与えるかもを学びます。

第10回から第15回では特に「まとめる力」・「伝える力」を高めます。
第10回 報告会準備① 主題決定
 各班で報告会のための主題(テーマ)を決定します。次いで報告形式としてパワーポイント
    あるいはミニ授業の形式を選択します。
第11回 報告会準備② スライドの作成(授業構成)
    各班でプレゼンテーション用のスライドと原稿を作成します。ミニ授業形式を選択した班は
    授業構成を考えます。
第12回 報告会準備③ スライドの作成(授業構成)
 前回に引き続き、各班でプレゼンテーション用のスライドと原稿を作成します。ミニ授業形
    式を選択した班は授業構成を考えます。
第13回 報告会準備④ 試写と点検(模擬授業と点検)
 各班で作成したスライドの試写とその点検をおこないます。ミニ授業形式を選択した班は
     模擬授業とその点検を行います。スライド未完成の班は引き続きスライド作成を行います。
    
第14回 報告会準備⑤ 試写と点検(模擬授業と点検)
 各班で作成したスライドの試写とその点検をおこないます。ミニ授業形式を選択した班は
     模擬授業とその点検を行います。
第15回 報告会  各班の報告と振り返り
     各班ごとに報告を行います。報告会終了後に学習ポータル上で録画を各自で閲覧して
     レポート(報告の反省点)を提出します。

※新型コロナウイルスの感染状況やその他の諸事情により、上記の日程は変更される可能性があります。 
 
教科書
茂木誠、『経済は世界史で学べ』、ダイヤモンド社、2013年を使用します。
さらに、副読本として、内田勝晴、『家康くんの経済学入門』、ちくま新書296、2001年、岡田泰男、『経済史入門 過去と現在を結ぶもの』、慶應義塾大学出版会、1997年、堺憲一、『新版あなたが歴史と出会うとき 経済の視点から』、名古屋大学出版会、2009年、茂木誠、『図解世界史でわかる経済問題 別冊宝島2270』 、宝島社、2015年などを参照してください。
また、世界史では、『詳説世界史B』、山川出版社、 『世界史B』、東京書籍、『世界史B 人、暮らしがあふれる歴史』、第一学習社等があります。日本史では、『詳説日本史B』、山川出版社等があります。またNHKテレビ高校講座の世界史・日本史も大変役立ちます。
活動予定
通常の授業のほかに、フィールドワークや他ゼミとの交流会等を上記授業回数以外に実施する場合もあります。
成績評価の方法
授業参加度、提出された課題の内容と出席などを総合的に評価します。
出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合は、単位が認定できない場合があります。

選考方法
第一次選考:5/26(金)4限目
希望者は、5/17(水)12時までにメールで次の内容を送信してください。
件名:プレゼミ選考
本文:①学籍番号②学生氏名③志望理由(200文字以上)
E-Mail:ej-take@hue.ac.jp
選考場所:研究室(3号館4階423号室)
選考方法:対面

第二次選考:6/16(金)4限目
希望者は、6/9(金)12時までにメールで次の内容を送信してください。
件名:プレゼミ選考
本文:①学籍番号②学生氏名③志望理由(200文字以上)
E-Mail:ej-take@hue.ac.jp
選考場所:研究室(3号館4階423号室)
選考方法:対面

第三次選考:6/26(月)4限目
希望者は、6/23(金)12時までにメールで次の内容を送信してください。
件名:プレゼミ選考
本文:①学籍番号②学生氏名③志望理由(200文字以上)
E-Mail:ej-take@hue.ac.jp
選考場所:研究室(3号館4階423号室)
選考方法:対面
履修条件
無断欠席、遅刻をしない学生、ゼミに主体的、前向きに参加する学生
教職課程の学生の履修も歓迎します。この授業を通して、「経済(学)がわかる地歴の先生」を目指しましょう!
注意事項
1 演習の無断欠席は、厳禁です。無断欠席が累積すると(総授業回数の3分の2に満たない場合)、単位が認定できない場合があります。
2 演習の学習活動で指定された教科書は必須のものです。必ず各自で自分の教科書を入手してください。
3 演習での課題提出は期限厳守です。期限後の提出は原則認めません。
4 フィールドワーク・勉強会や他ゼミとの交流会もゼミ活動の一環なので、全員参加が原則です。ゼミ活動に非協力的な場合には演習活動をサボタージュしたものとみなし、成績評価が著しく下がる場合があります。
オフィスアワー
研究室自由訪問日
2023年5月11日(木)14:00〜15:00