シラバス情報

科目名
特別支援教育概論 【教職】
授業コード
51017
担当者名
森 信吉
単位数
1.00単位
配当年次
2年
開講学期
2023年度前期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(地理歴史)、高校一種(公民)、高校一種(商業)、高校一種(情報)

授業内容
通常の学級に在籍している発達障害や軽度発達障害をはじめとする様々な障害などにより、特別の支援を必要とする幼児・児童及び生徒が、授業において学習活動に参加している実感・達成感を持ちながら学ぶことができ、そして、生きる力を身につけていくことができるよう、幼児・児童及び生徒の学習上又は生活上の困難を理解し、個別の教育的ニーズに応じて、他の教員や関係機関と連携しながら、組織的に対応していくために必要な知識や支援方法を習得します。
レポートを提出してもらいます。提出されたレポートに関しては、授業内で解説をして、習得してもらいたい事項などについて説明します。
レポートの内容と授業への参加度をもとに到達目標に達成しているかどうかで、総合的に評価します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
特別の支援を必要とする幼児・児童及び生徒に対する理解をテーマとして、次のことを学び到達目標とします。①インクルーシブ教育システムを含めた特別支援教育に関する制度の理念や仕組みを理解する。②発達障害や軽度発達障害をはじめとする特別な支援を必要とする幼児・児童及び生徒の心身の発達、心理的特性及び学習の過程を理解する。③視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱等を含む様々な障害のある幼児・児童及び生徒の学習上又は生活上の困難について基礎的な知識を身につける。④発達障害や知的障害をはじめとする特別な支援を必要とする幼児・児童及び生徒に対する支援の方法について理解する。⑤通級による指導及び自立活動の教育課程上の位置づけと内容を理解する。⑥特別支援教育に関する教育課程の枠組みを踏まえ、個別の指導計画及び個別の教育支援計画を作成する意義と方法を理解する。⑦特別支援教育コーデネーター、関係機関や家庭と連携しながら支援体制を構築することの必要性を理解する。⑧母語や貧困の問題などにより特別の教育的ニーズのある幼児・児童及び生徒の学習上又は生活上の困難や組織的な対応の必要性を理解する。
【身につく力】「知識・理解」「コミュニケーション能力」「問題解決力」
授業計画
第1回 特別支援教育に関する制度の理念や仕組み
                 (特殊教育から特別支援教育へ インクルーシブ教育等)
第2回 特別の支援を必要とする幼児・児童及び生徒の心身の発達、心理的特性及び学習の過程
                 (発達障害と様々な障害等)
第3回 障害のある幼児・児童及び生徒の学習上又は生活上の困難
                 (発達障害の実態把握 行動観察の視点 様々な検査等)
第4回 特別の支援を必要とする幼児・児童及び生徒に対する支援の方法
                 (発達障害児への具体的な指導と支援等)
第5回 通級による指導及び自立活動の教育課程
                 (特別支援学校 特別支援学級 通級制度の役割と意義等)
第6回 個別の指導計画及び個別の教育支援計画の作成の意義と方法
                 (個別の教育的ニーズへの対応等)
第7回 特別支援教育コーデネーター、関係機関や家庭との連携
                 (学校組織の在り方 療育センターの役割 保護者の思い等)
第8回 母語や貧困の問題などによる特別の教育的ニーズ
                 (これからの特別支援教育の在り方等)
関連科目
教育心理学Ⅰ,教育心理学Ⅱ,教育相談,生徒・進路指導論
準備学習等の指示
集中講義なので短い時間です。そのため、しっかりと予習復習はして下さい。予習は、ネットなどでも特別支援教育と検索をするとたくさん出てきます。ぜひ一読しておいてください。わからない用語などは事前に調べておくと授業の理解度が高まります。復習は、必ずして下さい。配布したプリントを読み返してください。予習は2時間、復習も2時間はして下さい。教育者としての資質向上に必ず役立つ内容です。
教科書
『特別支援学校幼稚部教育要領 小学部・中学部学習指導要領』
(平成29年4月告示),484円
毎回、授業プリントを配布
参考文献
『現代の教育制度と経営』岡本徹他編(ミネルヴァ書房)
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
レポートを毎回提出してもらいます。レポートの内容と授業への参加度をもとに到達目標に達成しているかどうかで、総合的に評価します。(レポート:70%  授業への参加度:30%)
提出されたレポートに関しては、授業内で解説をし、習得してもらいたい事項などについて説明をします。
実務経験と授業との関連
広島市立広島特別支援学校での管理職や、市教育委員会特別支援教育課主事の経験の基、具体的な指導について講義します。また、公立中学校での管理職の経験から、インクルーシブ教育の実際や特別支援学級の指導についても講義します。そして、教育全般についてもお話しします。
備考
無断欠席と遅刻については厳しく対処します。授業に参加し、講義を受けるのと受けないのでは知識技能の修得に大きな差が出ます。