教員名 : 胤森 裕暢
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科目名
教職実践演習(中・高) 【教職】
授業コード
51029
担当者名
胤森 裕暢
単位数
2.00単位
配当年次
4年
開講学期
2023年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)、高校一種(地理歴史)、高校一種(公民)、高校一種(商業)、高校一種(情報)
授業内容
教職課程の授業で身に付けてきたことをもとに、教育実習校では多くの実践を行いました。その中でもっとも創意工夫をこらしたものとして研究授業があります。工夫をこらした授業であったはずですが、これから将来にわたって学校教育に関わっていくには、さらにその授業から自らの課題を抽出し、改善・開発していく力を身に付けなければならないでしょう。そのために、協働して授業研究をしていく方法を身に付けることが重要です。
新学習指導要領の教育内容の実践、生徒指導の推進、教師としての資質・能力向上などの視点から、今日ますます授業実践の果たす役割は大きくなっています。また、そのための校内研修、なかでも授業研究の必要性が高まっています。とりわけ入職期の段階では、授業づくりとその改善をするための主体的な授業研究をしていく力を身に付けておくことが必要と考えられるのです。 本授業では、まず教育実習での実践、特に授業づくりと改善に焦点を当ててリフレクションをします。 また、優れた研究授業とその後の授業研究協議会を視聴したり、実際に、自分たちで研究授業と授業研究協議会を運営・実施することを通して、授業研究の意義について理解を深めるとともに、協働して授業研究をしていく力を身に付けていきます。 到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
教員としての使命感や責任感、教育的愛情をもとに、同僚や生徒との人間関係を育み、将来にわたって、よりよい教育実践ができるようになることを目指します。
このために、教育実習での実践上の課題を明らかにし、その課題解決のために、特に授業づくりと改善ができるようになることを目標とします。 具体的には主体的に授業者、司会者、教材開発者、記録者等として研究授業と授業研究協議会を実践し深める力を身に付けます。 これにより知識の理解を深め、高い「コミュニケーション能力」、「プレゼンテーション能力」、「問題解決力」を【身につく力】として獲得することを目指します。 授業計画
第 1 回 オリエンテーション−これからの学校教育と、そのための授業研究について考えよう−
第 2 回 授業実践と生徒指導−授業実践を生徒指導の場としてとらえ直そう− 第 3 回 授業実践と職能発達−授業実践を教師としての向上の場として捉え直そう− 第 4 回 教育実習における授業等実践のリフレクション−中学校の教育実習で何を学んだか− 第 5 回 教育実習における授業等実践のリフレクション−高等学校の教育実習で何を学んだか− 第 6 回 授業研究(研究授業)の方法−授業をいかに改善すればよいか− 第 7 回 授業研究(授業研究協議会)の方法−協議会はいかに行われているか− 第 8 回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−中学社会(地理的分野)を中心に− 第 9 回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−中学社会(歴史的分野)を中心に− 第10回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−中学社会(公民的分野)を中心に− 第11回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−高等学校公民科を中心に− 第12回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−高等学校地理歴史科を中心に− 第13回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−高等学校商業科を中心に− 第14回 授業研究演習(研究授業と授業研究協議会)−高等学校情報科を中心に− 第15回 小テストおよび全体のまとめ 関連科目
教育実習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
準備学習等の指示
教育実習における授業等実践のリフレクション及び研究授業のための学習指導案作成および授業研究協議会の運営に関する質問・相談については、個別にも指導を行うので、時間等について教員に問い合わせてください。毎回、各自の担当する模擬授業の準備や報告資料の作成に十分な時間(90分程度)をかけて取り組みましょう。
教科書
横浜市教育センター編著『授業力向上の鍵』時事通信社、2009年、2530円
参考文献
講義中に適宜紹介するので、自主的に活用してください。
定期試験の実施
定期試験は実施しません。
成績評価の方法
授業への参加度については、基本的に、積極的な受講態度(出席カード、レポート、学習指導案、付箋などへの記入に基づいた発表内容)であるかどうかを評価します。(45%)
研究授業については、より効果的な授業実践を目指して、それぞれが、授業者、司会者、記録者等の立場で工夫していたことを評価します。(30%) 最終回に行う小テストについては、リフレクションしたり授業研究を行ったりして得られた知識や考え方について、適切に論述しているかどうかを評価します。(25%) 実務経験と授業との関連
・長く中・高等学校教師として勤務し,教育委員会の指導主事としても,中・高等学校教師への様々な指導助言を担当してきました。中・高等学校の校内研修にもかかわっています。これらを活かし,理論的かつ実践的な授業づくりがすすめられる力が身に付くよう指導します。このために履修者全員の主体的な模擬研究授業と研究協議会が進むように運営します。
備考
・よりよい実践者になれるよう,お互いの気づきや疑問をよく交流しましょう。
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