シラバス情報

科目名
行政法Ⅰ
授業コード
14011
担当者名
野本 敏生
副題
行政基礎原理と行政過程
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2023年度前期
教職免許種類
高校一種(公民)

授業内容
講義形式。本講義では、行政法学という法的な観点から行政の働き(行政作用)について、具体的な事例を通して解説し、日本国憲法の国民主権・基本的人権の尊重を実現するために行政はどうあるべきかを考察します。授業の最後に、その講義のテーマについて、レポートを提出してもらいます。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
法律による行政の原理(法治国家原則)、行政行為の意義と特質、違法な行政行為に対する救済制度、行政活動の諸類型などについて理解し、基本的人権を守るために行政はどうあるべきかを説明できることを目指します。
【身につく力】「知識・理解」「論理的思考力・分析力」
授業計画
授業概要(概要は以下の通りですが、日程により順番が変更する場合があります)

第 1 回 ガイダンス 〜本講義の概要説明〜
第 2 回 行政とは何か? 〜現代社会における行政作用の意義〜
第 3 回 行政法とは何か? 〜行政作用をコントロールするために〜
第 4 回 「法律による行政の原理」の意義 〜形式的法治主義から実質的法治主義へ〜
第 5 回 行政活動の諸類型 〜行政立法・行政計画・行政契約・行政指導など〜
第 6 回 行政裁量とは何か? 〜裁量行為のコントロール〜
第 7 回 「行政行為」とは何か?①
           〜行政行為の意義と類型−「許可」「認可」「特許」の特徴と相違〜
第 8 回 「行政行為」とは何か?②
           〜行政行為の効力−公定力、不可変更力、実質的確定力など〜
第 9 回 「違法な行政行為」とは何か? 〜違法な行政行為の類型と法的効力〜
第10回 「違法な行政行為」に対する法的救済手段① 〜行政不服申立制度〜
第11回 「違法な行政行為」に対する法的救済手段② 〜行政訴訟制度〜
第12回 行政上の義務の強制手段 〜行政強制と行政罰〜
第13回 行政手続の適法性 〜行政手続法の意義〜
第14回 行政情報は公開されてよいか? 〜情報公開制度〜
第15回 本講義のまとめ、総括
関連科目
日本国憲法Ⅰ、日本国憲法Ⅱ
準備学習等の指示
あらかじめ教科書に目を通して、問題意識をもって受講してください。最低でもは約30分間の予習を心掛けましょう。講義中に関心を持った事柄については、深く掘り下げて考察し、質問があれば次回の講義等で行ってください。
教科書
村上武則監修・横山信二編 『新・基本行政法』有信堂
参考文献
塩野宏『行政法Ⅰ』『行政法Ⅱ』『行政法Ⅲ』有斐閣
原田尚彦『行政法要論』学陽書房
藤田宙靖『行政法Ⅰ』青林書院
その他、講義中に適宜紹介します。
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
定期試験:60%
出席カードの講義要約、授業への参加度:40%
出席回数が11回以上の成績でプラス評価します。
実務経験と授業との関連
備考
「日本国憲法Ⅰ・Ⅱ」の講義を履修しておいてください。