シラバス情報

科目名
中学社会科教育法Ⅱ 【教職】
授業コード
51002
担当者名
田中 泉
単位数
2.00単位
配当年次
2年
開講学期
2023年度後期
教職免許種類
中学一種(社会)

授業内容
まず、「中学社会科教育法Ⅰ」で理解した基本的な事項を踏まえて、中学校社会科授業の基本的な考え方について理解を深める。次に、社会科の年間指導計画、単元指導計画、学習指導案など指導計画を作成する方法や、授業におけるさまざまな学習指導の方法について習得します。次に、学習指導要領について、その目標、内容、指導上の留意点を理解します。学習指導要領に基づいた事例を開発する課題レポートを作成し、フィードバックを受けて改善を行います。そのうえで、学習指導要領の改訂点を踏まえた単元レベルの学習指導案を作成します。さらに模擬授業と協議会を通して、生徒の認識や実態を視野に入れた学習指導の具体的な改善点に気付き、そこで得られた改善点を踏まえて学習指導案を改善します。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
中学校社会科の指導法の修得をテーマとし、以下のことを到達目標とします。
中学校社会科の目標、育成を目指す資質・能力の理解を深め、学習指導要領に示されてきた中学校社会科の学習内容について、背景となる学問領域と関連させて理解を深めるとともに、様々な学習指導理論を手がかりにして具体的な授業場面を想定した綿密な授業設計を行う方法を身に付けます。。
この授業内容を理解することで、「中学社会科教育法Ⅰ」で修得した知識や技能を活用し、実際に授業を行うために必要となる単元レベルの学習指導案の作成方法、効果的な発問・板書の方法、情報機器の活用法、評価問題の作成方法などの技能を習得します。
【身につく力】「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」「協働して成し遂げる力」
授業計画
第1回 オリエンテーション −社会科の授業とは(教授・学習過程、目標・内容・方法など)−
第2回 年間指導計画、単元指導計画の作成の方法
 −年間を通してどのように授業を編成するか−
第3回 教材研究の方法
 −教材とは何か、教材をいかにつくればよいか−実践研究を手がかりに−
第4回 学習方法 −社会科における学習方法とは何か−
第5回 学習指導案作成の方法 −具体的に学習指導案を作成してみよう−
第6回 社会科における学習指導の工夫 −実践研究を手がかりとしての工夫−
第7回 社会科における学習指導の工夫 −情報機器及び教材を活用しての工夫−
第8回 社会科の学力と評価 −公民的資質とは何か、いかに評価すればよいか−
第9回 学習指導要領に基づく授業構成(地理的分野)
−学習指導要領の特色を活かす授業構成とは−
第10回 学習指導要領に基づく授業構成(歴史的分野)
−学習指導要領の特色を活かす授業構成とは−
第11回 学習指導要領に基づく授業構成(公民的分野)
−学習指導要領の特色を活かす授業構成とは−
第12回 模擬授業・協議会(地理的分野)−仲間の意見を手がかりに学習指導案を改善しよう−
第13回 模擬授業・協議会(歴史的分野)−仲間の意見を手がかりに学習指導案を改善しよう−
第14回 模擬授業・協議会(公民的分野)−仲間の意見を手がかりに学習指導案を改善しよう−
第15回 模擬授業全体の振り返り −実践研究の動向をふまえて授業構成を改善する視点を得る−
関連科目
中学社会科教育法Ⅰ、社会・地理歴史科教育法、社会・公民科教育法、地理歴史科教育法、
公民科教育法
準備学習等の指示
予習として、授業中に紹介された学習指導要領およびこれに基いた教材開発の資料を読んで理解しておくこと(1時間程度)。また、復習として、学習指導要領の理解をさらに深め、学習指導案の作成および模擬授業の実施に備えること(1時間程度)。
教科書
・文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編』東洋館出版、平成30年3月(189円)
参考文献
中公新書編集部編『日本史の論点』中公新書
河内春人ほか『新説の日本史』SB新書
國分真理・川口広美編著『中等社会系教育』協同出版
・その他、授業中に、教材開発に必要な文献・資料を紹介、または配付する。
定期試験の実施
定期試験は実施しない。
成績評価の方法
・・授業への参加(模擬授業の評価意見の内容など)について積極性の評価(20%)
・学習指導要領の理解に関するレポートの評価(30%)
・自作の学習指導案により模擬授業を行い,育てたい資質・能力,学習内容,生徒の認識や実態に応じた学習指導ができているかどうかの評価(20%)
・改善した学習指導案について,授業構成などについて具体的に改善されているかどうかの評価(20%)
実務経験と授業との関連
中学校社会科および高等学校地理歴史科の教諭としての実務経験(10年間)を活かして、授業を行います。
備考
将来、教員となるという意思を持って、授業に真摯に参加すること。