シラバス情報

科目名
人的資源管理論Ⅰ
授業コード
22037
担当者名
宮辻 渉
副題
人を動かす仕組みについて考える
科目ナンバリング
単位数
2.00単位
配当年次
3年
開講学期
2023年度前期
教職免許種類

授業内容
本講義は組織におけるヒトのマネジメントを取り扱う人的資源管理論を学習します。
組織はヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源を活用し、その存続や成長を実現します。これらの経営資源の中でもヒトは特殊な経営資源とされています。なぜなら、モノ、カネ、情報といった他の経営資源は、ヒトなしに活用することができないからです。また、ヒトは感情を有して成長する存在でもあるので、他の経営資源と性質が異なります。そこで、人的資源管理論Ⅰはヒトという経営資源の特徴を明らかにし、実例を踏まえながらヒトを主体的に動かすためには何をどうすればよいのかを学んでいきます。
なお、小テストを行った際は次週にテストの解説を行います。
到達目標と卒業認定・学位授与の方針との関連
①現実社会で生じている問題や課題を発見し、それを人的資源管理の理論を用いて分析、解決できるようになれること。
②人的資源管理の理論を「自分の言葉」で説明できるようになれること。
【身に付く力】「知識・理解」「論理的思考能力・分析力」「問題解決力」「リーダーシップ」
授業計画
第1回 人事労務管理論から人的資源管理論への変遷
第2回 科学的管理法:経済人モデル
第3回 社会‐技術システム論:タヴィストック人間関係研究所
第4回 ホーソン実験:社会人モデル
第5回 行動科学:マズローとマクレガー
第6回 行動科学:アージリスとハーズバーグ
第7回 行動科学:モチベーション理論における内容理論
第8回 行動科学:モチベーション理論における過程理論
第9回 行動科学:内発的動機付け
第10回 テレワークの理論的展開
第11回 テレワークの普及と課題
第12回 組織市民行動
第13回 組織市民行動の意図せざる結果
第14回 組織ストレス
第15回 メンタルルヘルスマネジメントの実態 
関連科目
人的資源管理論Ⅱ 経営管理論基礎 経営管理論 経営組織論
準備学習等の指示
予習:参考文献や人的資源管理に関連する書籍の索引を参照して各回のキーワードを30分以上調べてください。
復習:講義内容はワードなどを用いて60分以上かけて自分の言葉で文章として整理し、知識を定着させてください。「自分の言葉」で整理した文章はPCやUSBメモリなどに保存することで、今後活用することができます。 
教科書
教科書の指定はありません。レジェメや資料を配布し、講義に関連する文献は適宜紹介します。 
参考文献
奥林康司・上林憲雄・平野光俊(2010)『入門人的資源管理 第2版』中央経済社 2800円+税
上林憲雄・厨子直之・森田雅也(2010)『経験から学ぶ人的資源管理』有斐閣 2600円+税
上林憲雄編著(2016)『人的資源管理』中央経済社 2400円+税
今野浩一郎・佐藤博樹(2009)『人事管理入門 第2版』日本経済新聞出版社 3000円+税
佐藤博樹・藤村博之・八代充史(2015)『新しい人事労務管理(第5版)』有斐閣 2000円+税
田尾雅夫(1999)『組織の心理学(新版)』有斐閣 2200円+税  
定期試験の実施
定期試験を実施します。
成績評価の方法
期末テスト60%:到達目標の①が「自分で考えた論述」によって達成できていることを重視します。
小テスト20%:到達目標の②が「自分で考えた論述」によって達成できていることを重視します。
小テストは講義中に不定期に5回程度行います。
課題20%:小テストを行わない場合は課題を課します。第1回目も同様です。
出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合には、期末テストの受験を認めませんので注意してください。
※出席や講義、期末テストや小テストなどにおいて何らかの不正が発覚した場合は厳格に対処しますので十分に注意してください。
実務経験と授業との関連
備考
・教室を歩きながら講義をしますので、緊張感を持って講義に臨んでください。
・他の学生の迷惑になる行為、講義の進行を妨げる行為、マナー違反等は厳重に注意します。
・教室を歩きながら適宜質問を投げかける双方向型の講義になります。ランダムにマイクを渡しますが、人的資源管理論は明確な解を持っていませんので、自由な発想で意見を述べてください。これを通じて多面的に物事を捉えるという能力を醸成します。