シラバス情報

科目名
演習Ⅰ (細井謙一)
授業コード
41325
担当者名
細井 謙一
授業題目
マーケティングと文化・社会との関連を考える
科目ナンバリング
単位数
4.00単位
配当年次
3年

授業概要・授業計画
マーケティングを、単なるお金儲けではなく、社会や文化との関わりでとらえたいと思っています。マーケティングが上手くいくと、たくさんの商品が売れることになります。その商品を多くの人が使うことになれば、今度は、社会や文化が変わっていくこともあり得ます。そういう社会や文化とマーケティングとの関係を、一緒に探っていきましょう。

現在、特に関心を持って私が研究している事は二つあります。
一つは、ネットワークです。ネットワークは、足かせにもなり、逆に武器にもなります。特に、ネットワーク構造が営業マンの認知に与えるバイアスに興味があります。二つ目は、社会や文化のもっと身近で具体的な側面です。特に、広島独自の食文化である、お好み焼きとマーケティング活動の関係に興味があります。某ソース会社の皆さんと、お好み焼きを語る会などを通じて(というか、一緒に食べて)、研究しています。私は、年間300枚以上のお好み焼きを食べます。ゼミ生に強要するつもりはありませんが、お好み焼きに興味がないよりは、興味がある学生の方が、話が合いそうな気がします。

こういったことを、きちんと「学問」として、皆さんと一緒に研究していきたいと思います。
ただ学ぶだけでなく、学んだことが本当なのか、現実はその通りに動いているのかを「問う」ことをきちんとやりたい。そのため、多くの行事を計画しています。
また、学問した成果を、きちんとまとめて、人に分かってもらうため、論文としてまとめることを重視しています。学内の懸賞論文大会への参加は全員必須です。
学問すること、その成果を論文にまとめること、この二つを並行して、継続的に実施します。
教科書
教科書は特に使用しませんが、各自の研究テーマに必要な文献を適宜指示します。
マーケティングや食文化関連の主な参考書としては、以下のようなものがあります。

石井淳蔵・廣田章光(編)『1からのマーケティング(第4版)』碩学舎
鯖田豊之『肉食の思想:ヨーロッパ精神の再発見』中公文庫
ジョージ・リッツァ『マクドナルド化する社会』早稲田大学出版部
田村正紀『リサーチデザイン:経営知識創造の基本技術』白桃書房
その他、適宜指示します。
活動予定
マーケティングと社会や文化との関係を考えるためのゼミですから、いろんな形で社会勉強をする機会を設けたいと思っています。私自身、いくつかの財団の理事をしたりしていますので、いろいろな機会を提供できると思います。
具体的には、以下の活動を計画しています。

①個別面談(個別の研究指導などのため、2か月に一回程度実施します。)
②学生懸賞論文大会への参加(全員必須、10月)
③オタフクソースへのマーケティング活動提案:地域課題を解決するマーケティング活動の探求
④オタフクソースのお好み焼き教室
⑤大学祭へのお好み焼き店出店
⑥ゼミ合宿(4月と9月の二回、原則として成風館で実施)
⑦カゴメ研究会(例年12月頃)
⑧卒論発表会(2月)

③④⑤などオタフクソース株式会社と連携した活動については、本学とオタフクソースが締結した包括連携協定に基づくものです。③は、オタフクソースから提示を受けた課題に対して、同社マーケティング担当者への提案会を実施します。またその準備作業として、オタフクソース社との様々な情報交換、同社への企業訪問なども行います。フードロスの削減、お好み焼き店を子ども食堂化するプロジェクトなど、地域社会が抱える問題を解決するためのマーケティング活動に、オタフクソースと一緒に取り組むことを目指します。(お好み焼き店を通じたフードロスの削減や、お好み焼き店の子ども食堂化などは、細井が理事を務める一般財団法人お好み焼アカデミーとオタフクソースが協力して進めている活動でもあります。また、本学は、お好み焼アカデミーとも包括連携協定を締結しており、必要に応じてお好み焼アカデミーとも連携して活動を実施します。)
⑦カゴメ研究会も、⑥と同様の内容です。カゴメに対して、マーケティング活動の提案を行い、同社のマーケティング本部長などと研究会を行います。
どの活動についても、時間割以外での準備活動が必要になります。
③から⑨は、他の学年のゼミ生と合同の行事です。⑧は4年生が中心ですが、③から⑦は3年生が中心の行事です。

その他、ゼミ生から「ぜひやりたい」と声が上がったことは、基本的に何でもやりますから、積極的に提案してください。
2021年度には、大戸屋(株式会社コロワイド)主催のビジネスプランコンテストに参加しました。また、オタフクソース研究会の準備として、お好み焼き店の実態調査を実施しました。

行事の多いゼミですが、あくまでも学問をするために設けている行事です。そのため、②の学生懸賞論文大会には、特に力を入れています。

※これらは、あくまで通常通りの活動ができた場合の活動内容です。新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては、中止や延期を余儀なくされるものも出てくると思います。それについては、ゼミ生や関係者と相談しながら検討したいと思います。
成績評価の方法
平常の出席状況と受講態度、授業への取り組み(発表など)、課題の内容を考慮して、総合評価します。

選考方法
対面による面接によって選考します。
選考面接は11月22日(火)です。履修希望者とスケジュールの合う時間帯で20分程度実施します。この日スケジュールの調整がつかない場合は別途相談。
シラバスを熟読し、演習内容を理解したうえで、面接に臨んでください。
面接の具体的な時間については、事前に必ずメールでアポイントメントを取ってください。
e-mail: kn-hosoi@hue.ac.jp

また、選考面接前日までに、志望理由書を提出してください。
志望理由書はHUE NAVIからダウンロードしてください。


2次選考を実施する場合は、12月8日(木)に選考面接を実施します。
3次選考を実施する場合は、12月22日(木)に選考面接を実施します。
面接の具体的な時間について、必ず事前にアポイントメントを取ってください。
手続き、提出書類等は一次選考と同じです。

履修条件
この演習の内容に興味のある学生なら、どんな学生でも構いません。
ただ、演習の内容を十分理解しないまま選択する事のないよう、以下の点は厳守してください。

1.このシラバスをよく読み、内容を理解していること。
2.「細井謙一」について、インターネットで調べられる程度のことは知っていること。

また、行事の多いゼミですので、「忙しいからできない」と言われても困ります。「忙しい」と言うのは禁止です。そういうカルチャーのゼミだと理解したうえで申し込んでください。
オフィスアワー
以下の時間帯に、細井の研究室(本館4階南側の018号室)を訪ねてください。
11月15日(火)15:00-17:00
11月17日(木)16:30以降
ただし、学外の仕事も多く、予定が変わる場合もありますので、メールでアポイントメントをとっていただくのが確実です。上記以外の時間でも、空いていれば対応しますので、お問い合わせください。
kn-hosoi@hue.ac.jp